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憂国の士コミュの【原爆は人種差別による国際法違反の大虐殺行為】  (パール博士「平和の宣言」)

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「平和の仮面を剥ぐ」より

p224〜

原子爆弾は人類に「全人類は、国家問題のみでなく、国際問題の行動に、一つのよりどころがあることを」切実に感じさせたともいえよう。また原子爆弾はわれわれのうちに、人類は一つの単位であるという観念をうえつけた。すなわちわれわれは民族や、信仰や、皮膚の色にかかわりなく、この爆発の悪魔のごとき熱にしっかりと溶けかたまったきずなで、おたがいにみんな結び合った人類なる一単位である、という感情を、よび起こしたといえよう。

これはみな原爆の結果である。だが、この爆弾を投げ落としたそのときには、これらの感情はなかったことは確かである。

私がこれまで述べてきたなかに出てくる「人類」という言葉は、東洋の「土着民」をも含んでいることは、もちろんである。しかるに「土着民」はかならずしも西欧人に「人類」として認めてもらえるとは限らなかった。英語の「土着民」という言葉、およびいま使われている西欧諸国語の「土着民」に相当する言葉によれば、十幾億の東洋人は「人類」のなかに入れてもらえなかったのである。著名な歴史学者であるトインビー教授はいっている。(1)

「われわれ西欧人が人を“土着民”と呼ぶ時には、暗々裡に、彼らに対する認識のなかから文化の色彩を取りさってしまう。われわれは彼らを歩いている樹木ぐらいにしか考えず、たまたま出あった地方に棲息する野獣としか考えていない。実際のところ、われわれ西欧人は彼らをその地方の動植物の一部と見做し、われわれと同様な情熱を持った人間とは看做さない。また、彼らを人間以下のものと考え、普通の人間がもつ権利を所有しないもののごとく待遇して差支えないと感じている。彼らは、彼らが占めている土地の単なる土着のものにすぎない。そしてどんなに永く住んでいても、何ら基本的権利は得られない。西欧人の先駆者が切り倒した森の木々、あるいは彼が射落とした大きな獲物のように、彼らの命は一時的であり、もろいものである」。

次にトインビー教授は問うている。「開花せる万物の霊長たちは人間なる獲物をどのようにとり扱ってきたか、これらの獲物はそれ自身の繁栄期にあっては、卓越した支配権によって、確実にそれらの土地を所有したが、果たしてそれでいいのか」。(1)

これら万物の霊長たちはこの問いにたいして繰り返し答えてきた。そしていまでも同様に回答しつつある。

「そうだ、われわれはこれら“土着民”を放逐さるべき有害動物として、さもなければ森林伐採者とか水汲みに馴らすことのできる家畜として、とり扱うであろう。『黒人は魂をもっていない』とすれば、ほかに考えてやる必要はない」。(1)

博学な教授はさらに指摘して言う。

「この言葉は科学的用語ではなく行動の道具である。すなわち行動計画を先天的に正当化するものとすることである。それは西欧のやり方である」。(1)

その“西欧のやりかた”のために、“土着民”がどれほどの価を払わねばならなかったかを、トインビー教授は、近代英国がとった海外居住政策法に際しての無慈悲さの歴史的前例を述べえるにあたって、詳細に語っている。(2)多くの地方において先住民を完全に放逐したというのが、その結果だったのである。

(1)トインビー著『歴史の研究』第一巻、一五二〜一五三頁。
(2)前掲書、四六五頁。

第二次世界大戦の終結以来、世界に起こりつつあることから判断して、これらの万物の霊長どもは、東洋人について、いまだに同じように考えてはいないだろうか。日本の敗北が既に決定的になったあとで、彼らは広島と長崎とに原子爆弾を投下したのであるが、そのときの彼らの日本人に対する観念は、前述の土着人的観念を一歩も出ていなかったことは確かである。

「原子爆弾が今まで製造された武器のうちで、最も残忍な最も致命的な武器であり、その影響は広汎に差別なくおよぶということを彼らは知っていた。そしてまた彼らはロシアが日本にたいしてまさに戦争を開始せんとしていたことを知っていた(3)」「原子爆弾を使用することは、国際法に照らして差支えないかどうかを彼らが尋ねたという公表された証拠はない(3)」。

彼らは尋ねはしなかった。彼らの日本人観によれば、これらの人間は根絶ざるべき“有毒動物”にすぎない。すなわち有罪の、有害動物であるというのだ。


(3)ハンキー卿著『政治・その試行と錯誤』四六頁。

コメント(1)

p91〜

十一月五日、博士は中の島平和記念公園をおとずれ、いまをさかりの菊花を手向けて、原爆慰霊碑に黙祷をささげた。ふと目にとまったのは、花崗岩に刻まれた文字である。その碑には『安らかに眠ってください、過ちは、繰り返しませぬから』とある。博士はこの碑文をナイル君を通じ、二度も三度もたしかめた。その意味がはっきりしてくるにつれて、みるみるいきどおろしい不審の色を浮かべた。

「この“過ちは繰り返さぬ”という過ちは誰の行為をさしているのか。もちろん日本人をさしているのは明らかだ。それがどんな過ちであるのか、わたくしは疑う。ここにまつってあるのは原爆犠牲者の霊であり、原爆を落としたものは日本人ではないことは明瞭である。落としたものの責任の所在を明らかにして、“わたくしはふたたびこの過ちは犯さぬ”というなら肯ける。この過ちが、もし太平洋戦争を意味しているというなら、これまた日本の責任ではない。その戦争の種は、西欧諸国が東洋侵略のために蒔いたものであることも明瞭だ。(略)」

「国民がその良心にゆがめられた罪悪感をになって卑屈になっているあいだは、進歩も発展もない。原爆を投下した者と、投下された者との区別さえもできないような、この碑文が示すような不明瞭な表現のなかには、民族の再起もなければまた犠牲者の霊もなぐさめられない」

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