ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

地球環境を真剣に考え行動する!コミュの短編(その1)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
ふっと目を開けると、かなり高い白塗りの天井から薄白いほこりに覆われた裸電球がたった一つぶらさがっていた。
その赤黄色く光る裸電球の横には死んでいるのか生きているのか、一匹の大きなハエがぴたりとくっついている。
その丁度真下にある冷たく硬い四角いベットにどうやら俺は横たわっているようだった。
あたりはしんと静まり返っていてとても寒い。
目だけ動かしてあたりを見回してみると、ここは真っ白な壁に囲まれた窓ひとつない5畳くらいの部屋らしい。
俺が寝ているベットは丁度部屋の中心に置かれており、他にあるものといえば薄汚れたピンクの便器と、青いクレヨン、そしてオセロが床に置いてあるだけだった。
(なんでここにいるんだっけ?)
頭がずきずきし、この部屋に来るまでの記憶がない。
頭を整理しようと身体を起こしてみる。身体に痛みはない。
自分の身体を見回してみると、今まで着ていたであろう服や下着は脱がされていて、代わりによく精神科病棟で患者が着ている様なさらりとした手触りの白いワンピースのようなものを着ていた。
頭に手をやると、なんとも奇妙な帽子をかぶっていた。中心が鋭角にとがっており、先っぽにふさふさしたものがついている。ゴムのようなビニールのような素材で、手で触ると簡単に曲がるのだが手を離すと瞬時に元の形に戻るのだ。どんな仕組みになっているのか、力任せに引っ張ってみたが頭皮が伸びるだけで決して脱げなかった。
怖々と今度は自分の顔を撫で回してみる。
骨ばった輪郭、窪んだ目、とがった鼻、そして3日間くらい剃ってないであろうあごひげ…
急に恐怖が全身を包む。
(誰だろう。俺はこんな人間を知らない…。)
心臓がまるで早鐘のように脈打つ。急に叫びたい衝動に駆られたが、生唾を飲み込みそれを抑える。
こんな不思議なことが起こりえるのだろうか。どんなに考えてもここはどこなのか、なぜここに来たのか(あるいは何者かに連れて来られたのか)、そして自分は誰なのか、名前すらも思い出せないのだ。
(とりあえずここから出よう)
ベットから出てみて愕然とした。この部屋にはドアがないのだ。

コメント(2)

床の冷たさが足の裏から入り込み、背筋を通り吐く息を急激に冷やした。
考えなくてはいけないことがある。
それがいくつかは今の俺に数えることは難しいが、確かに言えることは
{今異常なことが起こっている}という紛れもない事実だ。
定期的にくる頭の痛みで集中できない。
目を瞑りその頭痛に堪えていると、その規則的にくる痛みが図形となり、遠くの方から徐々に徐々に近寄っては刺激を与え去ってゆく規則的なビジョンが瞼の裏で展開されていく。
刺激と次の刺激の合間に、一枚の映像がゆっくりと回転をしているのを見つけ、それに標準を合しズームする。

               ●
  
寝付いたところを起こされ研究所に飛んできたのだが、チームのみんなは騒動後の合間とみて仮眠室へ居る者や会議室・談話室へそぞろと移動している。
(クソ 郊外へ越した時、こうなることは分かっていたが…)
監査モニターで彼の姿が映し出されている。
七年前のあの事件から彼を追い続けていたが、モニター越しから見る彼は、いたって普通の男となんら変わりのない様子に見える。
やはり小型の監視カメラでは表情がわかりにくい。もっと違う生き物にすればよかったのかもしれない。
間近で見たかったので館長に了承を得て、何枚もある封鎖ゲートを開け部屋の前に立った。
目の前に自分たちが追い求めていた人間を目の当たりにした時、俺は少し自分の探究心が異常だとあらためて感じた。
惨殺を繰り返した殺人犯へ、憧れていたアイドルに抱くような感情が今、俺の体中を覆い尽くしている。
すると彼がこちらを振り向き、俺の目を見た。
いや そんなはずはない。大丈夫だ。この特殊技巧された壁は向こう側からでは違和感のないただの白壁のはずだ。
しかしこの男いったいどうやって25人もの人間を殺したのかがわからない。
決定的な証拠さへ見つければ…。
ドロリとした淀んだ光のない眼は、俺の瞳を見ているというより、その奥にある俺の触れられてほしくないこれまでの人生などを、一枚一枚めくられているような気さえする。
黒眼が灰色がかっている。表情一つない病的な顔。骨ばった輪郭、窪んだ目、とがった鼻、そして3日間くらい剃ってないであろうあごひげが、どこか危なそうな医者を想像させる。
その時彼が口を開いて何か話している。
話している?
誰と? いや 誰にだ?
俺のはずがない!向こう側からは俺を認識するなどできないはずだ!
灰色がかった奴の黒眼が大きくむき出しになった。俺はそのドロリとした幻覚のようなエフェクトの渦に、ネジラレタ飴細工のように螺旋を描いて溶けた。


次の頭痛が、地平線の向こうに見えるくらいの間隔に長くなった。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

地球環境を真剣に考え行動する! 更新情報

地球環境を真剣に考え行動する!のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング