ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

海の部屋コミュの第4号:練習試合2

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
試合前の投球練習中にキャッチボールを含めた守備位置の確認と太陽の確認をしながらライトのポジションで木下と話していた。
『いやー、久しぶりの試合はいいね。』
木下『さっきと比べると落ち着いたみたいだね。』
ニコやかに話ながら始まりを待つ。
『ボールバック!!』キャッチャーの望月の声がして戸田が最後に一球投げた。1年が投げるとは思えないボールがミットに突き刺さる。望月は素早くセカンドへ投げボール回しを終えるとピッチャーの戸田にボールが渡る。
試合開始だ!!と思い構える。『プレイボール!!』審判の声がグラウンドに響き、戸田はサインを確認し、ワインドアップから初球を投げた。
インコース一杯にボールが決まる。『ストライク!』『ナイピー、ナイピー!』周りから声を掛け合う。
2球目は高めに外れてカウント1―1からの3球目、“キン”サードに転がったゴロを大谷津が処理して1アウト。
それから2番、3番と続けてアウトを取り、チェンジ。
ベンチへ駆け足で戻る。またベンチ前で円陣を組み、監督から一言、『相手に楽させるような見逃しとフライだけは上げんなよ。』
『はい!!』
その後すぐキャプテンが円陣の中心に入りしゃがんでから掛け声をかけた。『先制するぞ!!』
『おう!!』
これがうちの中学伝統の気合いの入れ方だ。
そして攻撃が始まる。みんなで声を掛け合い、打席には1番の大谷津が右打席に入る。
『打ってけー』『打ち頃の球だぞー』とベンチから声がかかる。
俺はベンチから声を出しつつ飲み物を取ろうとベンチ裏に行き、ふと試合から顔を反らした。その瞬間、“キン”金属音が響いた。『ワー!』『ナイバッチー!!』試合に顔を戻すと一塁には大谷津が拳をこっちに向けている。
2番には斉木に代わってレギュラーを取った新倉が右打席に入る。監督のサインを確認しながらピッチャーをにらむ。
サインはセーフティだ。スタンダードな構えから、ピッチャーが投げると同時にバントへ構えが変わる。慌ててサード、ファースト、ピッチャーが前に出てプレッシャーをかける。が、バットは空を切ってミットへボールが入っていった。
しかし大谷津は走っていた。初球スチール、しかもバントは空振りでキャッチャーは呆気に取られ投げることさえ出来なかった。
2球目はキッチリ決めようと最初からバントの構えを見せた。ピッチャーが投げたと同時に前へ出る。しかし新倉はバントの構えからバッティングへ。バスターだ。ピッチャー、サード、ファーストも前へ出ていた為に思わず腰が引けている。そして新倉の打球がサード目掛けて飛んだ。サードはボールを見る暇なく3塁線を抜かれ呆気に取られている。そしてセカンドランナーの大谷津は一気にホームへ、レフトがもたついてる間に新倉もセカンドへ。
ノーアウト2塁が続く。
3番はレフトの矢板。こいつは長打もある俊足強肩強打の実力がある左打ち。打席で独特な構えをする、ピッチャーは少し落ち着かない様子で矢板に初球を投げる。“キン”軽快な金属音とともに打球が右中間へ。2塁ランナーの新倉は一気にホームへ、打った矢板は俊足を生かし3塁へ進む。2―0桐青2点リードでノーアウトランナー3塁。バッターは4番望月。足は遅いが長打力とミート力のあるやつだ。
1球ファールの後、カウント2―2からの6球目、“キン”打球がレフトへ上がった。誰もがタッチアップと思っていた。しかし打球は伸びてネットへダイレクトに当たった。そして矢板はホームイン、打った望月はセカンドへ。飛距離は百メートルはある打球だ。軟式でそこまで飛ばすには技術、パワー、タイミングが全て揃わなくてはなかなか飛ばない。
ベンチは皆で『ウォー!!スゲーぞ〜!!』と盛り上がった。5番にはショートの中川が入る。こいつも長打力のある選手だ。
右打席に入り構える。そして1―2からの4球目、“キン”やはり軽快な金属音で打球はセンターへ後ろに下がりながら打球を追う。しかし伸びる打球にセンターの足がもつれた。
何とかキャッチしたものの体がよろけた、すかさず望月は3塁へタッチアップを決め、1アウトランナー3塁。チャンスが続く。
6番ピッチャー戸田。速球派投手でありパワーはチーム1、2を争う。
が、呆気なく3振。2アウト。
7番ファースト土橋。可もなく不可もなくのオールラウンダー。肩が弱い。
右打席に入り構える。カウント2―1からの4球目、“キン”いい音。レフト前へヒット。3塁ランナーホームイン。2アウトランナー1塁。
バッター8番センター木下。初心者だが足はチーム1、俺とずっと練習してたからなのかバッティングは俺に似た感じだ。
2―2からの5球目を見事な3振で3アウトチェンジ。もう少しで打者一巡の猛攻であったが4―0で桐青4点リードで2回表を迎える。

コメント(1)

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

海の部屋 更新情報

海の部屋のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング