森澤透馬コミュの「ダルマさんが転んだ」

巨匠森澤監督第二回監督作品「ダルマさんが転んだ」について語り合いましょう

　

コメント(6)

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風の音、車が道を走る音、雑草が擦れあう音。日常の雑音に耳を傾けると、どうしようもなくやるせない気持ちになることが誰にでもあるだろう。この映画ではそうした日常世界で無視しがちな音と、3人の繊細な人物の心のわずかな揺らぎを余す事無く表現している。また全編に流れる画面の静寂さは、全ての登場人物の生きている疲労感を表している。淡々と進む物語。その救済のない現実に対する癒し。それは傷みを少しずつ、繰り返し感じる事で安静に近づいていくものだ。
鬼才・森澤監督は物知り顔の知識人や、あるいは政治家が生や死の意味を価値付けようと躍起になっても、そんな言説はすべて無効であることを静謐な画面の中に描いて見せたのではないか。

[4] mixiユーザー 11月24日 02:45

あの映画、どう考えても80年代ゴダールの踏襲だ。日本の郷土なんかで、ソニマージュの手法を用いながらあそこまで美的強度を持たせられる手腕に驚嘆せざるをえない。

彼の名言、「ゴダール？最近近所であったよ、大安売り。あ、それはバザールか」
からもわかる通り、彼にとってはゴダールさえもワゴンセール品にすぎないのだ。

[5] mixiユーザー 11月24日 02:49

私は最近この映画を観ました。
ヌーヴェルヴァーグの映画の手法もさながら彼のカメラワークや叙情表現は
まるでその時代の映画全てを見下しながらも、体全体を使い魂から尊敬するかのような…。
雑音さえも彼の手法であり、小音は彼の策略なのである。

彼はユリイカの取材でこう言ってました。
「幽霊なんてものはいないでしょ。だから僕がつくらなくちゃいけない」

彼の言葉の未来は、まだ僕達にはわらかない…。

[6] mixiユーザー 11月24日 03:16

彼の社会批判にはいつも驚かされる。
彼の社会的な思想を圧倒的な映像美で余すことなく表現している。
三人の登場人物のそれぞれのリアルと未来。静寂と暗黒の中から強くにおい立つそれには背筋に戦慄を覚えた。
そこにユーモアすら盛り込み、尚且つ観客には何も言わせない監督に手腕に我々はついていくのがやっとです。

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