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映画を診る「シネマ特診外来」コミュの娯楽映画的青春映画の傑作「AIKI]

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新人王目前のボクサー加藤晴彦は恋人とバイク運転中事故に遭い脊髄損傷で下半身不随になってしまう。

わが身に起こった不測の事態に、彼は自暴自棄の毎日になり、恋人、友人らと関係を断ち切り障害者として自立も出来ず、姉・原 千晶の結婚も延期となる。

約2時間近い作品の前半を費やして主人公の戸惑い、苦しみをキチンと描いたことが良かった。

彼が聖人君子でもなんでもなく、普通の人格なるがゆえに起こりえる僻みや厭世感がちゃんと描かれていればこそ後半が生きてくる。

車椅子の生活のなかで、ギャンブル好きの巫女のアルバイトともさかりえと知り合い、たまたま見た合気道に入門して希望を見出していく。

ただ、チンピラ3人組を除きいい人しか出てこないのは気になる。この映画がはっきりと主題を持ち、なにもかも描きうる実力のあるスタッフ、キャストであることが分かっているだけに残念だ。

これが青春映画としてコメディスタイルで描かれたものであることは瞭然だが、娯楽映画として作られたものとしては不満はない。だが、いまのこの時代、今の日本人に対して問いかける普遍性をもつ拡がりを考えるなら・・・、違うアプローチこそ必要ではなかっただろうか?

石橋 凌扮する合気道柔術師範の人間的魅力、脊髄損傷の先輩患者である火野正平の独特の存在感など絶賛したいキャストの魅力もあり、いくらでも応援したい気持ちはあるのが・・・。

こういった身体障害者を主人公としたアメリカ映画の高みを望むことは無理な注文なのでしょうか。
しかし、ラストの石橋 凌師範の見せ場こそは矢野正五郎みたいで娯楽映画だけが持つ「満点のカタルシス」だったですね。(★★★☆☆)
 
この映画のなかで3年以上も入院を続けている火野正平がケース・ワーカーから退院を宣告されるシーンは唯一首を傾げる描写です。

ケース・ワーカーにはこういう権限はなく、ケース・ワーカーの職責からもはずれてしまっています。こういうことは主治医の責任であり、現在の健康保険や厚生省は長期の入院とくに社会的入院を許してはくれません。

脊髄損傷の患者さんは概して若い人が多く、70歳以上の老人なら無理に家庭に戻らせようとはしません。

しかし介護保険が始まって以来負担金さえ払えるなら居宅介護の援助を受けられるようになりました。また社会的入院も含めて、この秋から長期入院者にも入院期間の制限がなくなりました。

ただし、入院負担金や治療費のほかに長期入院特別負担金を払わねばならない。どちらにしても現在の日本の状況を反映してカネさえあれば・・・、という制度にしか過ぎません。

コメント(1)

気にはなっていましたが、まだみていません。
機会があれば、DVDでみます。

本当に、最近の福祉を取り巻く状況は、国がなるべくお金を出さないで、利用者負担が増えるばかりです。

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