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♠理想の栄養吸収の知識コミュの乳製品によるカルシウム摂取と体重調節  http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=53867484&comm_id=275784

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MILK通信II ほわいと(2002年夏号より)

アメリカでは、多くの人たちが乳製品は高脂肪食品だと考え、体重増加を抑えるために乳製品を避ける傾向にあります。しかし最近の研究によれば、カルシウム、そして乳製品の摂取は、実は体脂肪の減少につながる、あるいは体脂肪の減少をさらに促進することが明らかになってきました。

米国インディアナ州立パデュー大学食物・栄養学部教授
ドロシー・ティーガーデン
 10年前の2つの動物実験で、高カルシウム摂取によって、ラットにおいて体重が減少するという実証結果があったのですが、それ以降、これを追認する研究はあまり行われませんでした。
 私たちは、そのような状況を念頭において、2年にわたる若い女性の骨の健康に関する研究を実施しました。被験者は、健常な18〜31歳の標準体重範囲内に入っている女性。無作為抽出により選出し、運動介入試験を行いました。
 被験者には、3日間の食事記録を試験前と、その後6ヵ月ごとに2年間つけてもらいました。つまり15日分の食事記録をつけたわけです。その食事結果を分析し、また体組成評価を行いました。
 いままで54人が試験を完了しています。これらの女性のカルシウム摂取は、相対的に低く、1日当たり780mg。アメリカの標準では、この年齢の推奨レベルは1000mgなのですが、それ以下でした。そして多く(67%)のカルシウム摂取は乳製品から行っていました。
 解析はエネルギー(カロリー)の摂取が1日当たり約1900kcal以下の場合と、それを上回る場合の2つに分けて行いました。非常におもしろい結果がでました。カルシウム摂取は、2年間にわたって体脂肪ならびに体重の変化と負の相関を示したのです。
 カロリー摂取が1900kcal以下の場合、カルシウム摂取が高くなればなるほど体脂肪の増加が低下したのです。1日当たり500mgの摂取では、女性たちの体脂肪は増加しましたが、1000mg摂取すると、被験者においては、予測によれば2年間に体脂肪が2.6kg減るという結果になりました。これはもともとが標準体重の女性ですから、この数字はかなりの減少といえます。
 カロリーの摂取との相関関係ですが、カロリーは体脂肪の量には影響ありませんでしたし、除脂肪量にも影響ありませんでした。また、運動量の差においても影響がありませんでした。つまりカルシウム摂取量が、特異的に体脂肪に関連していたのです。一応この研究としては、乳製品のカルシウムの影響と考えてよいのです(乳製品由来のカルシウム以外は量が少なく対象外)。そして、1900kcal以上のカロリーをとっている場合は、カロリー摂取が多ければ多いほど体脂肪量は増えました。当然ですが、好きなだけアイスクリームを食べて体重が減るわけではないのです。
 この研究の結論として、1900kcal以下の低カロリー摂取をしている標準体重の若い女性において、より高いカルシウム摂取は、体重および体脂肪量の減少をもたらすことがわかりました。そして、このカルシウム摂取による作用は、乳製品によるカルシウム摂取に特有なものなのかもしれないのです。
 まずは、食生活の実態を見てみましょう。調査結果では朝食の欠食が目立ちます。「ほとんど食べない」と回答している生徒が、中学1年生で3%程度だったのが、その後しだいに増え、高校生になると10%程度になります。
 ダイエットに関する質問には、中学生女子で約20%、高校生女子で約40%が「ダイエットしたことがある」あるいは「現在している」と答えています。調査対象の中学・高校生の場合、過激なケースは少なかったようですが、「主食を抜く」という明らかに誤った方法が一時的に流行したことも判明しました。
 ファストフード利用は地域差がありますが、全体では中学生で約70%、高校生で約80%程度が「利用している」と答えています。
 これらの食生活の実態を踏まえ、具体的な食事調査を行いました。結論からいうと、エネルギーの摂取量はほぼ適切ですが、中身が少し偏っているという結果が出ました。たんぱく質や脂質は過剰摂取傾向、一方炭水化物の摂取量が不足気味です。またカルシウムは1日に200〜300mg不足、そして女子においては鉄分も不足しています。全体として栄養素密度(食品100kcal当たりの各種栄養素の量)が低い食事を摂っている人が多いことが見てとれます。
 カルシウム摂取を詳しく見てみると、中学では給食のある学校では、給食がない学校に比べ、カルシウム摂取量が多くなっています。これは給食で牛乳を飲む飲まないがカルシウム摂取に大きく影響しているといってよいと思います。
 学校給食がない高校生になると、男子は約60%が1日に1本(200ml)以上の牛乳を飲んでいますが、女子ではその比率は20〜30%程度になり、30〜40%の生徒が「ほとんど飲まない」と答えています。飲まない理由をたずねたところ、「匂いと味がいやだ」「おなかが痛くなる」などのほか、「太るから」という答えが見受けられました。

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さまざまな年齢層で確認されたカルシウム摂取の効果

 これを支持するいくつかの研究がでています。
 テネシー大学のゼンメル先生たちの研究では、450mgしかカルシウム摂取のなかった肥満症のアフリカ系アメリカ人男性に対して、ヨーグルト食での1日当たり1000mgカルシウム摂取を1年間行ったところ、体脂肪が有意に減少したという結果が得られています。
 ヒーニー先生は、当初カルシウムと骨の関係をみる6つの大きな調査の再分析を行い、カルシウムの摂取と体重の関係をみていきました。
 調査のひとつで、18〜28歳までの女性において、私たちの調査と同じような負の関係がみつかりました。カルシウムとタンパク比(これはカロリーと同じようなものですが)は、肥満指数に対して負の関係があったのです。つまり、カルシウム摂取が高ければ高いほど肥満指数が低くなることがわかったのです。さらに、彼が行った対象年齢がもう少し高い35〜58歳までの調査、高年齢(59〜89歳)対象の調査でもこの関係が裏づけられています。
 また、カールス先生の就学前児童人を対象にした調査でも、食事でのカルシウムと乳製品の摂取が体脂肪に対して負の相関にあることがわかりました。
 さまざまな年齢を対象にした研究・調査が行われましたが、カルシウム摂取が高くなれば体脂肪が減る、もしくは体重の増加を減らすことができるということが裏づけられたのです。
乳成分中のなにかが起こす体脂肪を減少させるメカニズム

 最近、ゼンメル先生が行った遺伝性肥満症のマウスを使っての実験では、さらに注目すべき結果がでてきています。
 粉乳とカルシウムを合わせたほうが、カルシウムだけの場合よりも体脂肪の蓄積の減少に大きな効果があったのです。
 やはりもしかしたら何らかの要素、つまり乳成分の中に、カルシウムの効果をさらに増大させるものがあるのではないかと想像されるのです。
 ただその成分がなんであるかは、まだ分かっておりませんが、どうしてこれが起こるのか、そのメカニズムはいくつかの調査によってわかってきています。
 これには、ビタミンDのホルモン作用が関与しています。いま明らかにわかっているのは、125ジヒドロキシビタミンD(活性型ビタミンD)と副甲状腺ホルモンが細胞内のカルシウムのレベルを調整する、すなわち活性型ビタミンDが減ると、細胞内のカルシウムが減ることが分かっています。これは多くのタイプの細胞内で起きますが、特に脂肪細胞のなかで顕著にみられます。また細胞内のカルシウムが低くなると、脂肪酸の合成が調整され、脂肪の量が下がります。結果的に細胞内のカルシウムが減ると、脂肪細胞内での分解が増え、体脂肪量が減るというわけです。
 また高カルシウム摂取を行うと、活性型ビタミンDと副甲状腺ホルモンは抑制されることが裏づけられています。つまりカルシウムの摂取が高くなると体脂肪が減るということになります。これは、私たちの研究でも確認されました。
 もうひとつおもしろいメカニズムが提示されています。これは脂肪分解に関するもの。遺伝性肥満症のマウスを使ったゼンメル先生の研究で、カルシウム摂取が高くなると、体温が上がることがわかったのです。
 このマウスで、カルシウムの摂取量が高くなると、アンカップリング・プロテインの発現が増えていることがわかりました。一般的にこのアンカップリング・プロテインは、エネルギーの結合解離に関与し、エネルギーが熱として発散される効果があるとされています。このモデルが当てはまるなら、カルシウムの摂取が高まるとエネルギーが熱として発散されることになり、脂肪が蓄積されないということになるのです。
 もちろん乳製品の摂取が、体重調節の唯一の要素ではないことは、私自身十分認識しています。しかし、乳製品の摂取は、体重調節に関して大きな役割を果たしていると考えられます。ですから、いままで乳製品を避けていた人でも、体重の増加を防ぎ、体脂肪の減少を促進するためには、もっと乳製品をとるべきなのです。

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