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http://www.ruralnet.or.jp/gn/200205/kant.htm

これからも農業で食っていきたいから販売のこと、
むらのことを見直すとき 十和田市(米・野菜大産地)より




1戸当たり100万円の所得減

十和田のネギは“ぼけしらず”のネーミングで有名。「ナガイモの褐色腐敗病の出ている畑にネギを3年つくると治る」ということで導入されたネギ(98年3月号参照)が、今や十和田市の基幹作物となった

 以前に比べると、1俵5000円は値下がりした。1俵1万8000円か1万9000円だった米が、今では1万3000円か1万4000円。反収9俵で計算すると、1反で4万5000円の所得減だ。かつては約50万俵出荷を誇り、米で有名だった十和田市農協と管内の農家にとって、この減収分は真に痛い。頼みの野菜も中国産に押され、「ニンニクで反当60万円の所得!」なんてことは、遠い過去の夢となった。
 農協の販売高全体も、1番よかった平成に入った頃に比べると、約30億円減ってしまった。米・野菜・畜産でそれぞれ40億円くらいあったのに、最近はどれも30億円ずつくらい。農家は約3000戸なので、1戸当たり平均100万円の所得減。ということは、農業にちょっと力を入れている家だったら、150万や200万の所得減は当たり前だ。「県の中央会は50万円所得アップ運動なんていっているが、そんなことでは間に合わない。十和田市農協は100万円所得アップ運動でいくぞ」(竹ヶ原3郎組合長)。
 とはいうものの、実態はそんなに簡単ではない。だが、本気で何とかしようと思ったとき、見えてくることが何か必ずあるはずだ。

十和田の農家の向かうところ3つ
 十和田市の農家は、青森県内でも1〜2位を争うくらい耕地が大きい。平均で2・8町歩くらい。専業農家となると、5町は当たり前だ。そのうち田んぼと畑が半々くらいで、畑と転作分には主に、ナガイモ・ニンニク・ネギ・ゴボウなどの野菜が植わっている。土地が広いせいか輪作がしっかりできていて、土壌消毒に頼らないでやってこれたのは、産地としてはよかったことだ。
 だけどもう「つくれば売れる」という時代が終わったのは、誰の目にも明らかだ。この十和田市で、今、農家の所得アップのために農協が力を入れていること、農家が切り拓こうとしていることが3つある。


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(1)共同への試み――集落営農で、機械代を減らす
  そしてこの機会に、今後もずっと農業を続けていけるための基盤をつくろう
(2)ミネラル野菜で、産地販売力強化
  そして「本当にいい野菜」をつくることの誇りを持つ
(3)直売所で、収入アップ
  そして地産地消の経済をつくる
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――それぞれの動きと、中心になっている農家を取材した。






豊良地区の中野均さん(右)
と十和田市農協の苫米地秀明さん(左)

(1)共同への試み――集落営農で、機械代を減らす
田んぼも畑も、個人でバラバラに高い機械を買う時代ではない
 この動きは、明日からすぐに所得アップ!というふうにはなかなかつながらないかもしれないが、これからずっと農業で生きていくのであれば、どうしても必要なことだ。個々バラバラに高い機械を買って、バラバラに営農することでやってこれた時代はいいが、おそらくこの先は立ちゆかない場面が出てくる。
 それに、農協の営農部農業振興課・苫米地秀明さんの考えでは、十和田市はこの後は野菜産地として生きていくしかない。野菜はいくら安いといっても、ニンニクもナガイモもゴボウも反当20万円の所得は見込める。ネギなら約60万円だ。いまどき米をつくっても、所得で3万5000円か4万円くらいにしかならないのだから、米は最低限にして、減反面積以上に田んぼにも野菜をつくるべきだという。
 所得の上がらない米に、各家ごとに高額の機械代をかけるのもおかしいし、野菜を拡大するにも新しく機械がいる。
 手始めは水田作業から共同化。そして転作部分。最後は畑作まで含めて、集落営農はできないだろうか。
 十和田市では今年、2つの集落で試みがある。


___________
★豊良地区
村はバラバラに生き残ってもしょうがないんだ
中野均さん(53歳)

___________
★川尻地区
ネギとゴボウの機械も、みんなと一緒なら買える
川上耕一さん(51歳)



(2)ミネラル野菜で、産地販売力強化

みんなやりたい「ミネラル野菜」 

 そして十和田で今、1番目立つのは、何といってもミネラル野菜の盛り上がりだ。
 2年前、試みに13haで始まったのが、昨年は急増して90ha。今年はまだはっきりわからないが、200haくらいいくのではないか?と、農協の担当の小笠原1成さんは見ている。少なくとも、ミネラル効果の出やすい夏野菜のキュウリやトマトは部会員全員、ネギは8割の人が参加しそうだ。農協も勧めてはいるのだが、この広がりは農家の自主的なもの。「うまくなる」「健康に育つ」という噂が急速に広まっているようなのだ。
 ミネラル野菜栽培とは、熊本県の中嶋常允氏(エーザイ生科研)の提唱する農法で、足りない微量要素を補って土の中をバランスよくすると、生命力にあふれた作物が少肥料でできるというやり方だ。こうしてできた十和田のミネラル野菜は、今は全量、大手スーパー・イトーヨーカドーにならぶルートができている。ヨーカドーのほうも、ミネラル野菜を看板にしていこうという戦略があるらしく、「今年はもっと量を」「もっと早くから」と、引きはかなり強い。

土壌診断・ミネラル資材・出荷時の糖度検査が条件
 十和田市農協産ミネラル野菜の栽培要件は3つある。

2月からネギの播種が始まる。今年はヨーカドーから「ミネラルネギを早く出してくれ」という要望が強く、どこの家でも早播きしている



 A、必ず土壌診断すること
 ――土を農協の土壌分析機で分析し、診断してもらう


 十和田市農協では、7〜8年前、4000万円くらいする高性能土壌分析機を導入していた。東北でも随1の能力を誇る機械で、微量要素まで細かく、しかもスピーディに分析できるすごい機械だ。だがこの機械、入れたはいいが、最近まではそれほど利用されていなかった。
 ところがミネラル野菜が始まって、この土壌分析機が急に日の目を浴びている。というより、この機械がなければ、十和田市全体がミネラル野菜産地になることは不可能だった。ミネラル農法の本家・熊本のエーザイに土を送って診断してもらうと、1点1万円くらいかかってしまうのだが、農協の機械なら通常で1点2300円。今は農協もミネラル野菜に助成しているので、5点以上の分析なら1点1500円、10点以上だと1点1000円で農家は頼めることになっている。


 B、ミネラル資材を入れること

 ――土壌診断の処方に基づいて施肥
 施肥設計は、診断どおりにやる。今の土はほとんど微量要素が不足しているので、たいがい「ミネラル資材(ミネパワーなど)を2袋やれ」「3袋やれ」とかいう処方になるので、それに従う。ミネラル資材は高くて、1袋約3000円。3袋入れると1万円くらいかかってしまうのだが、何年もたくさん入れ続けるものではなくて、土のバランスがとれてくれば減らしていけるものなのだそうだ。
 さらに、土壌診断すると、普通の肥料は「過剰」と出る人が多い。肥料代は減らせるので、それほど農家の負担感はないはず、と農協の小笠原さん。


 C、出荷時の作物の糖度・硝酸値を測ること

 これは本当に測る。2週間に1回くらい農協で検査の日があって、それに合格できないと、その次の検査のときまで「ミネラル野菜」で出すことはできない。検査基準値はヨーカドーの出してきたもので、キュウリで糖度4度、ネギで5度、ピーマンで3・8度など。硝酸を測るのは葉物だけで、目安は3000ppm。
 検査の日は戦々恐々だ。この基準値自体は本当はたいしたことなくて、ミネラルを入れなくてもクリアできることも多いような数値なのだが、天気が悪かったり、たまたま肥料が多かったりすると、はねられて「レギュラー品」でしか出荷できない人もある。糖度だとか硝酸だとか、それまでは聞いたこともなかったようなじいちゃん農家達が「おい、硝酸なんぼあった?」などと会話するようになった。「名人」といわれて、自信満々だった大きい野菜農家が、測ってみたら基準値に届かず、黙って葉面散布剤を買っていったこともあった。


スーパーの棚を、確実に確保する技術

 「有機だとか減農薬だとかの栽培方法で売っていく方法もあるけど、そうではなくて、できた野菜の品質に責任を持つやり方でいきたい」というのが、農協の小笠原さんの考えだ。
 だが今のところ、ミネラル野菜は特に高い値段で取引されているわけではない。なのに「やりたい」という農家が急増しているのは、作物が健全に育つのが、農家なら見ていてわかるからだ。
 小笠原さんの考えでは、ミネラル野菜は、野菜での所得20万を30万円にするという技術ではなく、20万円をラクにとる技術。農薬をかける回数も減って、手をかけずとも容易に安心していいものがとれるための技術だ。
 そして販売面では、スーパーの棚を確保するための技術。これからは、ただつくっただけでは野菜は売れない。高く売れなくてもいいのだ。「ここは十和田産ミネラル野菜の棚」というものを、確実に、安定的に確保していくことこそが大事なのだ。外国産と当たり前に競争しなければならない時代、売れることに何の保証もない時代が、もうすぐそこまでやってきている。産地のために1番大事なことは、「確実に売れること」である。


___________
★ネギが太くなった 農薬代も減った
中野均さん(53歳)

___________
★身体にいい日本一の野菜をつくる誇り」で、産地生き残りを
平舘龍太郎さん(50歳)



(3)直売所で、収入アップ
おいしい野菜のためなら、何だってやるわ!



青木安子さんと“寒じめホウレンソウ”(上)「こだわりの館」は冬でも品物がなくならないよう母ちゃんたちがいろいろ知恵をしぼっている(下)



 十和田でも、1番元気なのは、やはりお母さん達だ。
 女性部中心の直売所「こだわりの館」に来ると、米が安いの、輸入野菜がどうの、などとゴタクをならべてるのが恥ずかしくなるくらい活気があって、パワフルなのだ。今のところ、登録メンバー約50人で4000万円の売り上げ。他の町村に比べれば、まだまだ小さな取り組みなのだが、十和田市の母ちゃんパワーも少し紹介しておきたい。
 青木安子さんは、ここで年間200万円売り上げてしまう。畑は「野菜のデパート」とよばれるほどいろんな品目が植わっているらしい。「○○ないですか?」とお客さんに聞かれれば、「あっそうか。この時期の○○は売れるのね」と考えて、翌年はそこをねらって作付けの工夫をこらすのだ。おかげで誰よりも早出しで、誰よりも遅出し。品目も30種類ではきかなくなってしまった。
 青木さんの家は、じつは肥育牛150頭中心の経営で、4世代同居の9人家族。BSEで経営は大変なのだが、悩んでいるヒマはない。約1町歩の野菜畑をフルに使って、週4日開けるこだわり館に出すものをつくっていれば、元気になれるし、お金も入る。袋詰めを手伝ってくれる嫁さんにも、お小遣いを振り込んでやれる。「私のほうが現金収入多いもの。お父さんは何もいえないのよ」。あまり忙しいので、今年はシルバー人材センターから人を雇って野菜つくりしようかと思っているくらいだ。
 だって今年は、ミネラル野菜に挑戦するのだ。安子さんだけではない。こだわり館に出す母ちゃん達のほとんどが、今年はミネラル野菜をやる。というのも昨年、野菜農家の人で、ミネラル野菜のハネもののニンジンを出した人がいたのだが、これがうまかった! 「ミネラル野菜」なんて表示してたわけじゃないのに、飛ぶように売れたのだ。
 もう、これは他の母ちゃん達もやるしかないのだ。冬場のみんなの勉強会の課題は「ミネラル野菜」だった。安子さんも今、畑の土を農協の土壌診断に出している。せっかくやるなら、最後、糖度も測ってもらって、「ミネラル野菜」と表示して売ってみたい。
 ミネラル資材は高いけど、野菜がおいしくなるなら、売れるなら、そんなものは直売所の母ちゃん達にとってはたいしたことではないようだ。




「大量多品目」の夢

 この母ちゃん達の元気さに学べるものはないだろうか?
 農協の苫米地さんも、じつは地産地消の夢を持っている。地元のスーパーを見てみると、野菜産地・十和田の野菜はほとんど入ってきていない。わざわざ東京まで出荷経費をかけて、「道理にかなわない流通になっているな」とは思っている。
 だが、十和田市全体の農業をどうしようかという目で考えると、母ちゃん達の「こだわりの館」は、まだまだ小さい点の存在でしかない。十和田市の野菜30億円分のことを思うと、地元で売ろうなどといってもそう簡単にはいかなさそうだ。
 「まだ誰にもいったことないんだけど……」といって苫米地さんが話してくれた個人的な夢とは、隣町にある十和田湖にくる年間100万人の観光客と、その宿泊の旅館用に、農協直営の大産直センターをつくること。そこで、地元の新鮮な美味しい野菜の「少量多品目」ではなくて、「大量多品目」の直接販売を実現すること。多少安くたって、東京まで運賃をかけるよりいいはずだ。そこで、十和田市の野菜の何分の1かでも売れるようになれば、農家も農協も、楽しい時代になりそうな気がする。

http://www.ruralnet.or.jp/gn/200205/kant.htm


現代農法 これからも農家で食べてゆきたい
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現代農業データベース
http://lib.ruralnet.or.jp/genno/theme/guidetop.htm

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