「カキ料理は広島が本場だ」という文は、野田尚史による、
「カキ料理は広島が本場だ」構文について
https:/
で論じられて以来、「カキ料理構文」と呼ばれ「�召錬戮�Ｚ」の形式の文の成立条件として論じられている。そこでは、｢ハ」が主題化の働きをするという機能をもとに、「広島がカキ料理の本場一(であること)」という論理関係からの変形、派生として理解するという奇妙な論が展開されている。
「�召�YがＺ」の形式については、
丹羽哲也＜「�召�YがＺ」構文の意味構造について＞
https:/
で、また、日本語の「指定文」および「カキ料理構文」と呼ばれている構文について、特定の構造を持つ名詞句を中核として、その構造と派生が、
西垣内泰介＜「指定文」および関連する構文の意味構造と派生＞
https:/
で論じられている。これらに共通した発想はアプリオリな文の存在を前提とし、そこに表現された語の題目化という機能や、主体と属性の関係をもとに題目説明関係の成立を論じたり、「指定文」という特定の構造を持つ中核名詞句からの派生として「カキ料理構文」の成立が論じられている。
しかし、言語は話者の認識の表現であるという言語本質観に基づき、「カキ料理構文」を分析すれば、それは話者による対象の捉え方の相違に他ならない。
上記論考が文の中の語の機能や、主体と属性の関係をもとに題目説明関係の成立を論じたり、名詞句からの派生により文の成立を論じるのは、語の意義と文の意味を混同し、話者の個別認識の存在を無視したアプリオリな文相互の変形、派生という機能論、現象論でしかないことを明かしている。
その根底には、対象→認識→表現という言語表現の過程的な構造を捉えることができず、ソシュールの提起したラングという言語規範を言語本質とする言語本質観の誤りがある。
このため、言語であるパロールの成立を捉えることができず、規範としての語の意義と文の意味の媒介的、立体的な関係を明らかにすることもできず、語である助詞「は」と「が」の意義も題目化という機能を捉えることしかできないため、「カキ料理構文」の本質を捉えらえない結果となっている。
では、「カキ料理構文」とは一体何なのであろうか。
ここでいう「カキ料理構文」とは、
★カキ料理は広島が本場だ
という文である。野田尚史はこれを、「広島がカキ料理の本場一(であること)」という論理関係からの変形、派生として論じている。
しかし、文が話者の認識の表現であるとする言語本質観からすれば「カキ料理は広島が本場だ」は、「カキ料理」という料理の特殊性を、その「本場」という個別性の側面から捉えれば「広島だ」という対象認識の表現である。三浦つとむは、この「―は―が―」構文の認識構造を次のように述べている。
対象はまずその特殊性において、さらに特殊性の側面の個別性において、二重にとらえられながら一つの文に統一して表現され、立体的な認識が「は」と「が」の使い分けで区別して示されている。（『三浦つとむ選集 ３ 言語過程説の展開』）
このような言語表現の本質を捉えることなく、文を実体視し、その変形、派生を論じるしかないのが現在のソシュールパラダイム下の言語論の限界であり、アプリオリな文の存在を形式的、機械的に構文解析するしかない生成文法はさらなる後退でしかないことになる。
こうした言語論、文法論の段階では、主体的表現の語である助詞「は」「が」の意義の解明は望むべくもないのが現状である。■
「カキ料理は広島が本場だ」構文について
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で論じられて以来、「カキ料理構文」と呼ばれ「�召錬戮�Ｚ」の形式の文の成立条件として論じられている。そこでは、｢ハ」が主題化の働きをするという機能をもとに、「広島がカキ料理の本場一(であること)」という論理関係からの変形、派生として理解するという奇妙な論が展開されている。
「�召�YがＺ」の形式については、
丹羽哲也＜「�召�YがＺ」構文の意味構造について＞
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で、また、日本語の「指定文」および「カキ料理構文」と呼ばれている構文について、特定の構造を持つ名詞句を中核として、その構造と派生が、
西垣内泰介＜「指定文」および関連する構文の意味構造と派生＞
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で論じられている。これらに共通した発想はアプリオリな文の存在を前提とし、そこに表現された語の題目化という機能や、主体と属性の関係をもとに題目説明関係の成立を論じたり、「指定文」という特定の構造を持つ中核名詞句からの派生として「カキ料理構文」の成立が論じられている。
しかし、言語は話者の認識の表現であるという言語本質観に基づき、「カキ料理構文」を分析すれば、それは話者による対象の捉え方の相違に他ならない。
上記論考が文の中の語の機能や、主体と属性の関係をもとに題目説明関係の成立を論じたり、名詞句からの派生により文の成立を論じるのは、語の意義と文の意味を混同し、話者の個別認識の存在を無視したアプリオリな文相互の変形、派生という機能論、現象論でしかないことを明かしている。
その根底には、対象→認識→表現という言語表現の過程的な構造を捉えることができず、ソシュールの提起したラングという言語規範を言語本質とする言語本質観の誤りがある。
このため、言語であるパロールの成立を捉えることができず、規範としての語の意義と文の意味の媒介的、立体的な関係を明らかにすることもできず、語である助詞「は」と「が」の意義も題目化という機能を捉えることしかできないため、「カキ料理構文」の本質を捉えらえない結果となっている。
では、「カキ料理構文」とは一体何なのであろうか。
ここでいう「カキ料理構文」とは、
★カキ料理は広島が本場だ
という文である。野田尚史はこれを、「広島がカキ料理の本場一(であること)」という論理関係からの変形、派生として論じている。
しかし、文が話者の認識の表現であるとする言語本質観からすれば「カキ料理は広島が本場だ」は、「カキ料理」という料理の特殊性を、その「本場」という個別性の側面から捉えれば「広島だ」という対象認識の表現である。三浦つとむは、この「―は―が―」構文の認識構造を次のように述べている。
対象はまずその特殊性において、さらに特殊性の側面の個別性において、二重にとらえられながら一つの文に統一して表現され、立体的な認識が「は」と「が」の使い分けで区別して示されている。（『三浦つとむ選集 ３ 言語過程説の展開』）
このような言語表現の本質を捉えることなく、文を実体視し、その変形、派生を論じるしかないのが現在のソシュールパラダイム下の言語論の限界であり、アプリオリな文の存在を形式的、機械的に構文解析するしかない生成文法はさらなる後退でしかないことになる。
こうした言語論、文法論の段階では、主体的表現の語である助詞「は」「が」の意義の解明は望むべくもないのが現状である。■
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コメント(60)
>>[27]
＞＞主語と述語は論理学の命題の真偽が由来ではないですか
命題の真偽を問題にしているのではありません。
＞＞「象」と「鼻が長い」は全体と部分の関係ではないですか？
象と鼻は全体と部分の関係ですが、「象」と「鼻が長い」は全体と部分の関係ではありません。
【三浦つとむ『認識と言語の理論 第二部 言語の理論』（1967年刊）から
第四章 言語表現の過程的構造（その二） (3) 係助詞をどう理解するか】より
「が」と「は」を一つの文の中に兼用する「――は――が」というかたちについて、山田は
象は体大なり。
彼は両眼盲せり。
を「句の複雑なる構成」の例としてとりあげ、「一の句の中に主格二以上存し、しかも、その一はその全体をあらはし、その他はそれの部分をあらはす」ものだと説明している。これは
象は鼻が長い。
彼は目が見えない。
のような「は」と「が」との関係にほかならないから、その意味での説明も必要である。さらに
父は頭が白い。
私は腹が減った。
などの場合なら、「象」「彼」「父」「私」は全体であり、「鼻」「目」「頭」「腹」はその部分といえるけれども
紳士は金髪がお好き。
彼はボーナスが待ち遠しかった。
のような場合には、「紳士」の部分が「金髪」でもなければ、「彼」の部分が「ボーナス」でもないから、全体と部分との関係をぬきにして、「が」と「は」との関係を説明しなければならない。山田は、「金髪」「ボーナス」以下を一つの句として扱い、「紳士」「彼」をうけて説明を加える陳述句だという。この場合は前とちがって、主格が一つしかないことになっている。「――が――」は独立性を失って他の文の中で従属的な位置をとっているものと解釈するのである。／／
■
＞＞主語と述語は論理学の命題の真偽が由来ではないですか
命題の真偽を問題にしているのではありません。
＞＞「象」と「鼻が長い」は全体と部分の関係ではないですか？
象と鼻は全体と部分の関係ですが、「象」と「鼻が長い」は全体と部分の関係ではありません。
【三浦つとむ『認識と言語の理論 第二部 言語の理論』（1967年刊）から
第四章 言語表現の過程的構造（その二） (3) 係助詞をどう理解するか】より
「が」と「は」を一つの文の中に兼用する「――は――が」というかたちについて、山田は
象は体大なり。
彼は両眼盲せり。
を「句の複雑なる構成」の例としてとりあげ、「一の句の中に主格二以上存し、しかも、その一はその全体をあらはし、その他はそれの部分をあらはす」ものだと説明している。これは
象は鼻が長い。
彼は目が見えない。
のような「は」と「が」との関係にほかならないから、その意味での説明も必要である。さらに
父は頭が白い。
私は腹が減った。
などの場合なら、「象」「彼」「父」「私」は全体であり、「鼻」「目」「頭」「腹」はその部分といえるけれども
紳士は金髪がお好き。
彼はボーナスが待ち遠しかった。
のような場合には、「紳士」の部分が「金髪」でもなければ、「彼」の部分が「ボーナス」でもないから、全体と部分との関係をぬきにして、「が」と「は」との関係を説明しなければならない。山田は、「金髪」「ボーナス」以下を一つの句として扱い、「紳士」「彼」をうけて説明を加える陳述句だという。この場合は前とちがって、主格が一つしかないことになっている。「――が――」は独立性を失って他の文の中で従属的な位置をとっているものと解釈するのである。／／
■
>>[28]
・象は//鼻が長い。
＞象と鼻は全体と部分の関係ですが、「象」と「鼻が長い」は全体と部分の関係ではありません。
いいえ。もちろん「象」と「長い」に直接の関係はありませんよ。しかし、「鼻」は「長い」と結合して一つになります。ですので、「象」と「鼻が長い」は全体と部分の関係と言えます。これは例えば、
・私は//本を読む。
「私」を主語、「本を読む」を述語と言えるのと同じです。「私」と「本」は直接関係もなく、主述関係はありません。
それで、あなたは「象」を大主語、「鼻」は小主語と言えないと言いました。なぜ「象」を大主語、「鼻」を小主語と言ってはいけないのですか？別に問題ないと思いますが。文全体の述語は「鼻が長い」ですよ？
＞命題の真偽を問題にしているのではありません。
もちろん、そうです。私のコメントをよく読んでください。
＞(私のコメント) そもそも、主語と述語とは命題の真偽であり、日本語に無理矢理当てはめただけです。【日本語の主語と述語の定義は真偽ではありません。】
・花が咲く。(実体と属性の結びつき)
・太郎は医者だ。(太郎＝医者、同格の結びつき)
・山田は大学へ行くつもりだ。(「つもり」の主語は存在しない。日本語の文は主体的表現と客体的表現の組み合わせなので、主語がなくても文として成立する。人魚構文。)
など日本語の主述は命題の真偽ではまったくありません。日本語の主述はいくつか種類があります。これに加えて、
・象は鼻が長い。(全体と部分)
と言っているのですよ。
・象は//鼻が長い。
＞象と鼻は全体と部分の関係ですが、「象」と「鼻が長い」は全体と部分の関係ではありません。
いいえ。もちろん「象」と「長い」に直接の関係はありませんよ。しかし、「鼻」は「長い」と結合して一つになります。ですので、「象」と「鼻が長い」は全体と部分の関係と言えます。これは例えば、
・私は//本を読む。
「私」を主語、「本を読む」を述語と言えるのと同じです。「私」と「本」は直接関係もなく、主述関係はありません。
それで、あなたは「象」を大主語、「鼻」は小主語と言えないと言いました。なぜ「象」を大主語、「鼻」を小主語と言ってはいけないのですか？別に問題ないと思いますが。文全体の述語は「鼻が長い」ですよ？
＞命題の真偽を問題にしているのではありません。
もちろん、そうです。私のコメントをよく読んでください。
＞(私のコメント) そもそも、主語と述語とは命題の真偽であり、日本語に無理矢理当てはめただけです。【日本語の主語と述語の定義は真偽ではありません。】
・花が咲く。(実体と属性の結びつき)
・太郎は医者だ。(太郎＝医者、同格の結びつき)
・山田は大学へ行くつもりだ。(「つもり」の主語は存在しない。日本語の文は主体的表現と客体的表現の組み合わせなので、主語がなくても文として成立する。人魚構文。)
など日本語の主述は命題の真偽ではまったくありません。日本語の主述はいくつか種類があります。これに加えて、
・象は鼻が長い。(全体と部分)
と言っているのですよ。
>>[33]
＞＞なぜ「象」を大主語、「鼻」を小主語と言ってはいけないのですか？
大主語／小主語の定義もなく、その意義もないためです。
＞＞これに加えて、
・象は鼻が長い。(全体と部分)
と言っているのですよ。
だから、そう呼ぶ意義も、意味もないと先に指摘していますが。今一度、三浦を引用しておきます。
【三浦つとむ『認識と言語の理論 第二部 言語の理論』（1967年刊）から
第四章 言語表現の過程的構造（その二） (3) 係助詞をどう理解するか】より
「が」と「は」を一つの文の中に兼用する「――は――が」というかたちについて、山田は
象は体大なり。
彼は両眼盲せり。
を「句の複雑なる構成」の例としてとりあげ、「一の句の中に主格二以上存し、しかも、その一はその全体をあらはし、その他はそれの部分をあらはす」ものだと説明している。これは
象は鼻が長い。
彼は目が見えない。
のような「は」と「が」との関係にほかならないから、その意味での説明も必要である。さらに
父は頭が白い。
私は腹が減った。
などの場合なら、「象」「彼」「父」「私」は全体であり、「鼻」「目」「頭」「腹」はその部分といえるけれども
紳士は金髪がお好き。
彼はボーナスが待ち遠しかった。
のような場合には、「紳士」の部分が「金髪」でもなければ、「彼」の部分が「ボーナス」でもないから、全体と部分との関係をぬきにして、「が」と「は」との関係を説明しなければならない。山田は、「金髪」「ボーナス」以下を一つの句として扱い、「紳士」「彼」をうけて説明を加える陳述句だという。この場合は前とちがって、主格が一つしかないことになっている。「――が――」は独立性を失って他の文の中で従属的な位置をとっているものと解釈するのである。／／
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＞＞なぜ「象」を大主語、「鼻」を小主語と言ってはいけないのですか？
大主語／小主語の定義もなく、その意義もないためです。
＞＞これに加えて、
・象は鼻が長い。(全体と部分)
と言っているのですよ。
だから、そう呼ぶ意義も、意味もないと先に指摘していますが。今一度、三浦を引用しておきます。
【三浦つとむ『認識と言語の理論 第二部 言語の理論』（1967年刊）から
第四章 言語表現の過程的構造（その二） (3) 係助詞をどう理解するか】より
「が」と「は」を一つの文の中に兼用する「――は――が」というかたちについて、山田は
象は体大なり。
彼は両眼盲せり。
を「句の複雑なる構成」の例としてとりあげ、「一の句の中に主格二以上存し、しかも、その一はその全体をあらはし、その他はそれの部分をあらはす」ものだと説明している。これは
象は鼻が長い。
彼は目が見えない。
のような「は」と「が」との関係にほかならないから、その意味での説明も必要である。さらに
父は頭が白い。
私は腹が減った。
などの場合なら、「象」「彼」「父」「私」は全体であり、「鼻」「目」「頭」「腹」はその部分といえるけれども
紳士は金髪がお好き。
彼はボーナスが待ち遠しかった。
のような場合には、「紳士」の部分が「金髪」でもなければ、「彼」の部分が「ボーナス」でもないから、全体と部分との関係をぬきにして、「が」と「は」との関係を説明しなければならない。山田は、「金髪」「ボーナス」以下を一つの句として扱い、「紳士」「彼」をうけて説明を加える陳述句だという。この場合は前とちがって、主格が一つしかないことになっている。「――が――」は独立性を失って他の文の中で従属的な位置をとっているものと解釈するのである。／／
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>>[39]
＞(私のコメント) 日本語の主述は論理学の命題ではなく、いくつか種類があり、決まりきった一つの種類しかないというわけではありません。
＞こういう意味不明な理解、発想に基づく誤謬ということです。
何が誤りですか？具体的に言ってもらえませんか？
日本語の主述は、
・花が咲く。(実体と属性の結びつき)
・太郎は医者だ。(太郎＝医者、同格の結びつき)
・象は鼻が長い。(全体と部分の結びつき)
・山田は大学へ行くつもりだ。(「つもり」の主語は存在しない。日本語の文は主体的表現と客体的表現の組み合わせなので、主語が存在しなくても文として成立する。人魚構文。)
4種類ありますが、論理学の命題の主述は真偽の1種類だけです。
・犬は動物だ。(真)
・犬は植物だ。(偽)
＞(私のコメント) 日本語の主述は論理学の命題ではなく、いくつか種類があり、決まりきった一つの種類しかないというわけではありません。
＞こういう意味不明な理解、発想に基づく誤謬ということです。
何が誤りですか？具体的に言ってもらえませんか？
日本語の主述は、
・花が咲く。(実体と属性の結びつき)
・太郎は医者だ。(太郎＝医者、同格の結びつき)
・象は鼻が長い。(全体と部分の結びつき)
・山田は大学へ行くつもりだ。(「つもり」の主語は存在しない。日本語の文は主体的表現と客体的表現の組み合わせなので、主語が存在しなくても文として成立する。人魚構文。)
4種類ありますが、論理学の命題の主述は真偽の1種類だけです。
・犬は動物だ。(真)
・犬は植物だ。(偽)
>>[44]
＞4種類というのは単に恣意的な例に過ぎず主述とは何かを明らかにするものではありません。
いいえ。明らかにしています。日本語の主述は詞と詞が結びつく理由によるものです。辞は含みません。結びつく理由は4種類しかありません。
・花が咲く。(実体とその属性の結びつき)
・太郎は医者だ。(太郎＝医者、同格の結びつき)
・象は鼻が長い。(全体と部分の結びつき)
・山田は大学へ行くつもりだ。(「つもり」の主語は存在しない。日本語の文は主体的表現と客体的表現の組み合わせなので、主語が存在しなくても文として成立する。人魚構文。)
＞論理学の命題の主述と真偽は次元の異なる問題です。
論理学の命題の主述と真偽の次元についてではなく、論理学の命題の主述と日本語の主述の比較です。
＞４と１に何の論理性もありません。
4と1という数を問題にしているわけではなく、論理学の命題の主述と日本語の主述は別物と言いたいのです。
＞論理性のない誤った誤った命名ということです。■
それで「象は鼻が長い」の「象」を大主語、「鼻」を小主語とすることは誤りだとあなたは言いましたが、一体何が誤りなのでしょうか？誤りではないと思いますが。
＞4種類というのは単に恣意的な例に過ぎず主述とは何かを明らかにするものではありません。
いいえ。明らかにしています。日本語の主述は詞と詞が結びつく理由によるものです。辞は含みません。結びつく理由は4種類しかありません。
・花が咲く。(実体とその属性の結びつき)
・太郎は医者だ。(太郎＝医者、同格の結びつき)
・象は鼻が長い。(全体と部分の結びつき)
・山田は大学へ行くつもりだ。(「つもり」の主語は存在しない。日本語の文は主体的表現と客体的表現の組み合わせなので、主語が存在しなくても文として成立する。人魚構文。)
＞論理学の命題の主述と真偽は次元の異なる問題です。
論理学の命題の主述と真偽の次元についてではなく、論理学の命題の主述と日本語の主述の比較です。
＞４と１に何の論理性もありません。
4と1という数を問題にしているわけではなく、論理学の命題の主述と日本語の主述は別物と言いたいのです。
＞論理性のない誤った誤った命名ということです。■
それで「象は鼻が長い」の「象」を大主語、「鼻」を小主語とすることは誤りだとあなたは言いましたが、一体何が誤りなのでしょうか？誤りではないと思いますが。
>>[58]
参考までに、三浦の「――は――が――」の形式に対する理解を引用しておきましょう。（何度目になるのか忘れましたが。）
いうならば「――は――が――」の形式は、日本語的なスーツケースとして独自性を持つと見るのが適当であろう。助詞について説明しながら、この形式について正しく解説することが、文法書の任務であるように思われるのである。
(1) 判断そのものが立体的なのであって、対象を全体の中で位置づけるときには特殊性としてとらえながらも、さらにその特殊な存在がある属性を持っているか否かについては肯定したり否定したりするわけである。対象の立体的な構造が判断の立体的な構造をみちびき出すことを、反映論としてつかめないような不可知論的な判断論では、言語学の正しい協力者になれないのである。
(2) 文語の場合に多いところから、文語ではいくつかの係と結を認めるが、口語ではほとんど結としてのかたちが存在しない。それゆえ「しか」が特に注目されることになる。
(3) この二重の把握の統一を、時枝は入子型構造の例としてとりあげているが、判断のちがいにまですすんではいない。
〔三浦つとむ『認識と言語の理論 第二部 言語の理論』（1967年刊）から
第四章 言語表現の過程的構造（その二） (4) 判断と助詞との関係〕
どちらが本質を正しく捉えた理解であるかは云うも愚かでしょう。
拳拳服膺してください。■
参考までに、三浦の「――は――が――」の形式に対する理解を引用しておきましょう。（何度目になるのか忘れましたが。）
いうならば「――は――が――」の形式は、日本語的なスーツケースとして独自性を持つと見るのが適当であろう。助詞について説明しながら、この形式について正しく解説することが、文法書の任務であるように思われるのである。
(1) 判断そのものが立体的なのであって、対象を全体の中で位置づけるときには特殊性としてとらえながらも、さらにその特殊な存在がある属性を持っているか否かについては肯定したり否定したりするわけである。対象の立体的な構造が判断の立体的な構造をみちびき出すことを、反映論としてつかめないような不可知論的な判断論では、言語学の正しい協力者になれないのである。
(2) 文語の場合に多いところから、文語ではいくつかの係と結を認めるが、口語ではほとんど結としてのかたちが存在しない。それゆえ「しか」が特に注目されることになる。
(3) この二重の把握の統一を、時枝は入子型構造の例としてとりあげているが、判断のちがいにまですすんではいない。
〔三浦つとむ『認識と言語の理論 第二部 言語の理論』（1967年刊）から
第四章 言語表現の過程的構造（その二） (4) 判断と助詞との関係〕
どちらが本質を正しく捉えた理解であるかは云うも愚かでしょう。
拳拳服膺してください。■
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