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ナザレのイエスコミュの「東方の博士」が示すヘロデ王家とヨセフ(エッセネ派)の関係  

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 マタイによると「東方の博士たち」は、イエスを尋ねる前にヘロデ大王のところへ行き、 「『お生まれになったユダヤ人の王はどこにおられますか。私たちはそのしるしの星が上るのを見て、拝みに来ました。』と言った。これを聞いたヘロデ王はうろたえたが、エルサレムの人々も皆同じであった。」(マタイ2−1〜3)という。
 三人のマーゴイたちはヨセフを尋ねる前にわざわざヘロデに面会しているのである。彼らはヘロデと面会できる地位にあった人物であり、かつ臆することなく「ユダヤ人の王」が生まれたと言っている。普通に考えてもヘロデの気分を害する発言であり、ヘロデに面と向かってこんなことを言ったら、死刑ものであろう。
 三人の博士がこんな発言ができるということは、ヨセフとヘロデは同盟関係というか協力関係にあったということだ。少なくとも博士たちはそう認識していたということである。
 この時のヘロデ大王の年齢を考えると、ヨセフの父親ヘリの代かそれ以前からの協力関係であった可能性が高い。ダビデ王家と大祭司ザドクの復興を願うエッセネ派とヘロデは、本来敵対しあう関係のはずだが、ヘロデ王家の支配に反対するの国内勢力との対抗上、エッセネ派と手を結んだ可能性はある。

 ヨセフスの「ユダヤ古代誌」によれは、ヘロデはエッセネ派を尊敬していたという。ヘロデ大王がまだ少年の時、ヘロデが家庭教師の元へ行く途中でエッセネ派の人物から「将来に王になる」と予言され、それが実現したからだ。この尊敬の念に加えて宗教は金になるという現実的利益もあった。ヘロデがエッセネ派の布教活動を保護する代償として、ヨセフ(エッセネ派)は、増加する信者からの献金(ローマ帝国各地に済む豊かなユダヤ人は多かったようだ)を、ヘロデに提供したようだ。
 その財貨は莫大であった。
 ローマ帝国各地からユダヤへ送金が莫大だったと考える根拠は、ヨセフスのユダヤ古代誌によると、ヘロデからのローマへ遣わされた使節の嘆願内容に「送金の安全確保」の項が出てくるのだ。ヘロデが王位を確立して内政に取り組んで行った建築事業(インフラ整備)の多さを見ると、いくらヘロデの領土が拡大していたといっても、内戦で荒れた国内からの税収では不可能に思える。これら築事業の財源はローマ各地からもたらされる宗教的収入しか見当たらない。
ヘッセネ派がヘロデ家の王位を脅かさないかぎり、ヘロデとしては財貨を生むエッセネ派との協力関係は手放せなかったはずだ。エッセネ派としても、布教活動を当面保護されることのメリットも大きかったはずである。

 だがヘロデ大王がイエスを殺そうとしたことで、協力関係は崩れた。ヘロデ大王はこの出来事後まもなく死ぬが、王国の後継者たちはどうしたか。この「新しいユダヤ教」という金を生む組織をうまく利用できないものかと考えるのが普通であろう。

※ヨセフスは、ローマ帝国内でおこるユダヤ人への非難に対してユダヤ人を弁護するために、「ユダヤ戦記」や「ユダヤ古代誌」を書いた。だから精神的平安を求めるユダヤ人が多額の献金をすることや会費を払うことについては、「ユダヤ教は金儲けの宗教だ」というような中傷や非難が生じる可能性が高いため、記述を避けたはずだ。著述の中では、戦費や借金や賄賂の金額がなんでわかるのと思うくらい正確に記述されている反面、ユダヤへ送金される金額や当時行われていたユダヤ教の集金システムについてまったく触れていない(避けている)のは、当時のユダヤ教が膨大な金を生むという事実を逆に証明しているように思える。

※ 「東方の博士」の話を聞いてヘロデはうろたえたが、「エルサレムの人々も皆同じであった」という記述も気になる。王宮の中の人々ではなく、なぜ「エルサレムの人々」なのか?
ここで言う「エルサレム」が単なるエルサレムの町を意味しているとは思えない書き方である。
 この意味するところが気になるのだが、まだ私にはわからない。 

コメント(1)

 すみません。寡聞にして、ヨセフやヘリがエッセネ派であったという論拠が判らないのですが。
 ご教授頂けましたら幸甚です。

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