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我ら!【妄想族】コミュの『Never Ending 妄想Story』Vol.1〜Vol.6

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ビッとパソコンのスイッチの音。
まだ夜も明けきらない早朝、真っ暗な部屋にパソコンの画面の明かりだけが、ぼーっと映し出された。
覗いている一人の女の子。名前は、ひろみ。
臆病で引っ込み思案なひろみには、心から友達と呼べる人はいない。
いつも心の奥底に、明るく笑顔の自分がいるのに、素直にだせないひろみにとって、mixiだけが本当の自分を出せる唯一の場所なのだ。
今日も、mixiを開きながら、少しずつ心が開いていく自分を感じていた。
「おはよう!今日も元気か?無理するなよ!」
画面に映し出された短い言葉。
言葉の主はmixiで仲良くなったM君。
彼の言葉は、今のひろみに とって、唯一の楽しみなのだ。
言葉の駆け引き・・・
名前も年齢も顔さえ知らない彼にひろみは恋をしていた。
このあと、どんな展開になるのかも知れずに、ただ純粋に、パソコンの中に彼を追い求めるひろみだった。
彼に会いたい!
そんな気持ちが日毎にふくらんでいく。
引っ込み思案で臆病な私だけど、会いたい気持ちでいっぱいのひろみは、今日、ついに彼に、その想いを打ち明けた。
「わたしはM君のファンです!一度でいいから会ってみたいです(^O^)」


高鳴る胸の鼓動をおさえ、ひろみはメッセージ[送信]ボタンをクリックした。
もう・・、後もどりはできない・・・。


都心へと向かう車内には軽快な音楽が流れていた。
マサヒコは仕事柄不規則な勤務で、郊外にある自宅からマイカーで週何度かオフィスへと向かうことが多い。
今日は、早朝5:30からの勤務。
晩夏とはいえ差し込む朝の陽光が、昨日おそい午後から海につかっていた肌に痛い。
オフィスの駐車場に車をとめ、時間を確認した後、携帯電話を手にとる。
仕事と家族から開放される時間・・。それは海に入っている時と携帯を手にしてmixiにむかう時だけだ。
ニックネームは「M君」。
コミュニティを利用してプライベートタイムを趣味の情報収集に費やす。
マサヒコの最近の「日課」となっているのは、コミュニティで知り合い仲良くなった「ひろみ」とのメッセージの交換だ。
「ひろみ」はおそらく離れてくらしている妹と同じくらいの年齢だ。
mixiにむかう時、知らず知らずの間に胸が高鳴っていることにマサヒコはまだ気づいていなかった。
「新着のメッセージが1件あります」とコメントが赤く表示されていた。


『M君のファンです。一度でいいから会いたいです』


ひろみのメッセージを読んだマサヒコ。


い、いいのか???

俺、ひろみに会っていいんだろーか

女の子から『ファンです』、なんて言われたは、10代の時にホコテンで仲間と『男闘呼塾ナイト』とゆぅグループを組んで、ミキハウスのトレーナー着て踊り狂ってた以来だ。。。


久々の胸の高鳴り。


みんな成人になり、就職して、男闘呼塾ナイトも解散して。。。

いつしか俺は、あんなに馬鹿にしていた『大人』とゆぅものになってしまってた。

付き合った女もいる。


けど、けど、ひろみとmixiでメッセージのやりとりをしだして、なんかこぅ、胸のドキドキを思い出してきたことに、もぅ嘘はつけなぃ。


中学の時に、好きな女の子に告白して、オッケーもらぇて、どぅしていいかわからずに、下り坂なのにチャリをビュンビュンに立ちこぎした、あの張り裂けそーな気持ちを思い出す。


オトナゲなぃよなぁ。。。

でもきっと、ひろみは妹のミチルくらぃの年だろーし。何その気になってんだょ俺。。。


ひろみは若いし、インターネットや携帯電話社会とゆぅ時代で育って、俺みたいに、彼女に電話するときに『とーちゃん出たらどぅしよぅ』とゆぅ、覚悟を決めてのコミニケーションなんて知らないだろぅ。


だからきっと、きっと軽いノリなんだ。。。


軽いノリで『会いたいです』なんだ。。。


ちっくしょう。

ヤバイぜ。

落ち着かないぜ。



ひろみになんてメッセージを返そう。。。



『ファンだなんて恐縮だよ(笑)じゃあ今度会おうか。』


これでいいよな。。。

おかしくなぃよな。。。


マウスをクリックする指がプルプルしている。


メールを送ってからどれ位たっただろう。
ひろみはいつの間にか眠ってしまっていた。

スクリーンセーバーがかかっているパソコンの画面。不意にキーボードに手があたり、画面が元に戻ると、相変わらずmixiが開かれていた。
「更新」してみると、新着のメッセージが。。


M君からだった。


「ファンだなんて恐縮だよ(笑)じゃあ今度会おうか。」


「!!!!!?」


「ウソ!? マヂ!? 会える!!」

「どうしよう 何着ていこう! あっ、髪ボサボサ切りに行かなきゃ!!

「会える! ゃばい、超嬉しい!!」

1人舞い上がるひろみ。
今にも鼓動が聞こえてきそうなほど、心臓はドキドキしていた。

「落ち着け、落ち着け。。」

自分に言い聞かせてみるものの、心とは裏腹に顔がニヤけてくる。

上がったテンションのまま、急いで返信する。


「空いてる日はいつ?あたしはいつでもいいよ。M君に合わせるよ!」


送ってしまった。
後は返事を待つだけ!



しかし、待てども待てども その日M君から返事がくることはなかった。


マサヒコは悩んでいた.......


恐縮してるのに「会おうか?」って、何て軽々しく言っちゃったんだろう。はっきり言って俺ってモテ度10% いわゆるブサイク!!! mixiなんてバーチャルな世界だから普段は口に出せないことも軽く出てくるけどリアルな世界では、やっぱ..........busaiku





そう、確かにマサヒコはbusaikuだ。それゆえに付き合った女性も...........いや、もしかしたらそれもマサヒコが付き合ってたと勘違いしていたかもしれない。そんなマサヒコが誘った....ひろみを




mixiではご機嫌なハイテンション野郎を演じてるけど実は....こんな俺を面白いと感じてくれて ひろみさんは俺のファンだなんて言ってくれてるんだ。どうしよう?? 調子に乗って「会おうか」なんて言ってしまって....俺って本当にバカなやつだな  それなのに ひろみさんは「いつが空いてますか?」って、いつでも空いてるに決まってるじゃん。でも、会ったらbusaikuな俺に引くこと間違いなしだよな。どうしよう????





悩んだ挙句、マサヒコはある答えにたどり着いた。それは





『俺はひろみさんが安全な日に会いたい。だって、俺のファンってことは当然エッチもOKでしょ? だから......ヨロシク!!』ってメッセージを送ることだった。同じ引かれるなら、メッセージで引かれた方がマシと考えたのだ。




早速、メッセージを入れ一大決心で送信







“新着のメッセージが1件あります”







待ちに待ったひろみに届いたメッセージ





ひろみの心はもうドキドキだ






緊張と期待に胸の鼓動が大きくなるのを感じながらメッセージを開く






「えっ  何これ???」


『俺はひろみさんが安全な日に会いたい。だって、俺のファンってことは当然エッチもOKでしょ? だから......ヨロシク!!』

思いもしなかったメッセに、ひろみの心は混乱した。。。
Mくんは本気でこんな返信をくれたのだろうか。。。
それとも。。。また、いつもの冗談かしら。。。

いろいろ思い悩んだ挙句、
ひろみの心の中には、一つの言葉しか浮かばない
Mくんが好き!M君に逢いたい。。。

ひろみは自分の直感を信じようと思った
たくさん送られてきたM君からのメッセ
その活字の合間に見え隠れする優しさ、労わり。。。
きっと、M君も私の事を。。。


ひろみは、キィボードに向った

明後日の土曜日、7時に品川駅で待ってます!
私は白いパーカーにジーンズ、赤いスポーツバックです!



その日、品川駅のロータリーには、シルバーのアコードワゴン。。。
マサヒコはじっと、ひろみを見ていた
背中の中ほどもあろうかと思われるストレートヘァ
真っ白なパーカーの20歳くらいの女の子が立っていた
間違いなくひろみだった。。。
その、はかなげな面立ちにマサヒコの心はざわめく。。。

このまま帰ろうか?
ブサイクな俺、家庭持ちの俺
彼女に会う資格なんてないよ。。。

そんな心と裏腹に、マサヒコはクラクションを鳴らしていた


鼓動で胸が張り裂けそうになりながら
ひろみはマサヒコを待っていた

突然鳴らされたクラクションに
ひろみはふり返った。。。
車の中で手をふる人。。。M君だ!!


助手席に乗り込んだひろみはそっとM君の顔を覗く
日に焼けて、そばかすが目立つ顔
自分より10歳くらいも上だろうか。。。
決して美男子ではないけれど、
思い描いていたM君がそこにいた。。。
やっぱりM君が好き!

しかし、同時に、M君の綺麗に洗われたコットンシャツに
優しい人の存在も感じた。。。
辛い恋になりそう。。。

どんな恋でも、
私が好きになったのだから。。。
ひろみは悲しい決意をしていた。。。


コメント(2)

朝から空気が澄んでいる日だった。

ここは、東京から7時間時差のある海沿いの街。
ベットの横のソファでケリーは甘い香りのする紫煙をくゆらせていた。
「そうだった・・、今日は早朝から2ラウンドBBをこなし、ケリーと少し遅いブランチのあと部屋で一緒に一眠りしたんだ。」
ミチルは少しけだるさを感じながらボンヤリと考えごとをしていた。

海にはいるたびマサヒコのことを想いだす。
今ではこの世でたった一人の肉親、年の離れた兄、
マサヒコは自分にとって父のような存在である。
反対するマサヒコをおしきって、西海岸の、ビーチから鯨が見れるこの街に来てやがて2年の月日が経とうとしている・・。


身支度をととのえ、ケリーのステーションワゴンのベンチシートに乗り込み、ミチルはふたたびうねりの押し寄せる海岸へとむかった。

日本と西海岸、7時間の時差で過ごす兄妹が人生の大きなうねりに巻き込まれ、やがてひとつの線で結ばれることを彼らはまだ知らない・・。



「はじめまして・・かなっ?」
マサヒコは少しはにかんだ笑顔でしゃべりかけた。
「オレ・・、M君です。。イメージ崩れたかなぁ?」
正直言って初めて会うひろみの美しさにマサヒコは何からしゃべっていいのか戸惑っていた。

しかし・・・、カーナビには・・しっかりと「アソコ」を登録していた。
アコードワゴンは気がつくと湾岸道路を軽快に走っていた。
国道127号線。

海沿いを穏やかに車で走る。

リアルシックスティーンの頃は、盗んだバイクで仲間と走った。

ぶつけよーのない苛立ちとモヤモヤを抱えて、ひたすら走った。

死ぬのは怖かったけど、死んでもいいやって思ってた。


夜の校舎にしのびより、窓ガラス全部割ってやった。
苛立ち、さみしさ、不安、仲間といるのに俺を襲う孤独感。

そんな時もあったなぁ。。。

国道127号線はそんな甘酸っぱぃ思春期を思い出させる。。。


カーナビがさしてる『あそこ』まで、あと50分はかかるだろぅ。


マサヒコははやく『あそこ』にたどり着きたくてしょうがなかった。

けど、ひろみと一緒に、穏やかに車を走らせてる時間は永遠に終わってほしくなかった。


『まぁ俺ゎ、目的もなくイライラしまくってて、ゾッキーやってたりもしてたけど、ホコテンでるよーになってから変わったんだょなぁ。

ひろみの中高時代は何してたのexclamation & questionexclamation & questionexclamation & question』


延々と、自分の武勇伝を話しまくるマサヒコはひろみに聞いた。

普通の人がマサヒコの話を聞いたら、かなりたいぎくなるだろぅとゆぅ話を、ひろみは嬉しげに聞いていた。


『あたしゎね〜』

と話そうとするひろみに、突然、フラッシュバックが襲った。。。

廃墟。壁にスプレーで描かれた落書き。引き裂かれたソファー。シンナーの匂い。

男。。。


ひろみはガタガタと震えだした。

まただ。またあの時の悪夢を思い出してしまった。。。

『ひろみ、どーしたの???気分悪いの???休憩する???』


マサヒコはたちまち、シーサイドに立ってるインチキくさいお城の前に行った。

ラブホだ。。。

たちまち『あそこ』にいくまえに、ラブホに入ることになった。。。


この時のマサヒコには、まだ、ひろみが抱えてる心の闇を知るわけもなかった。


そして、ひろみが患ってる心の病気も。。。


お城へ入ってく二人。。。

もぅ後には戻れない。。。

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