生活保護者の集いコミュの障害者虐待、相談・通報後の対応に自治体間で格差　厚労省　実態分析へ

https://www.joint-kaigo.com/articles/2021-10-04.html

厚生労働省は1日に開催した社会保障審議会・障害者部会で、障害者への虐待を防ぐ対策の強化を俎上に載せた。【Joint編集部】

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自治体による事実確認、その後の必要な措置の実効性を更に高めていく構えをみせた。

障害者虐待の相談・通報を受けた後の対応をみると、自治体ごとのバラつきが目立つと説明。事実確認のプロセスや方法などを詳しく調査・分析し、改善すべき点がないか確認する方針を打ち出した。また、市町村の立ち入り検査の体制強化を図る意向も併せて示した。

社会保障審議会障害者部会（第119回）

厚労省はこの日、障害者福祉施設などの職員による虐待に関する現場からの相談・通報について、自治体の対応状況をまとめたデータを提示。事実確認の調査が行われた割合を都道府県ごとにみると、最高が100%、最低が31%と大きな格差があると報告した。実際に「虐待があった」と判断されたケースの割合も、最高が32%、最低が6%となっており、都道府県ごとに小さくない格差がみられるとした。

厚労省の担当者は、「相談・通報を受けた後の自治体の対応が非常に重要。今のバラつきの要因分析を進めることが必要ではないか」と指摘。現場の関係者から、「通報されたものの虐待と認定されなかったケースの検討が必要」との声があがっていることも紹介し、「詳しい調査・分析を行いたい」と述べた。

このほか、施設・事業所への立ち入り検査の担い手についても言及。今後、市町村職員としての身分を持つ基幹相談支援センターの職員に任せることも可能、という解釈を明確にする方針を示した。

この日の障害者部会では委員から、「精神科などの医療機関内での対策にもっと力を入れるべき」「市町村職員の聞き取り技術の向上につながるよう、研修内容の工夫が必要」「障害者を支える家族に対する支援の充実も重要」などの意見も出た。