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生活保護者の集いコミュのやまゆり園で暮らし20年、あの日刺された私 一人暮らしの挑戦

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https://news.yahoo.co.jp/articles/7277348b43ead72b011c4579b5b5f0ce85dbb48c

やまゆり園で暮らし20年、あの日刺された私 一人暮らしの挑戦
7/26(月) 5:00配信

知的障害と自閉症のある尾野一矢さん(48)が、神奈川県座間市のアパートで一人暮らしを始めて間もなく1年になる。2016年7月26日、障害者19人の命が絶たれ、職員を含む26人が重軽傷を負った、あの凄惨(せいさん)な事件で腹などを刺されて重傷を負った。

【画像】記者の取材に応じた植松聖被告。事件当時、金色に染めていた髪は伸び、後ろで束ねていた

 アパートは6畳の居間に台所、トイレ、浴室があるごく一般的な間取り。一矢さんが「かずやんち」と呼ぶ、お気に入りの居間にはソファ、テレビ、ベッド、たんすなどがあり、窓際には家族との写真が並ぶ。

 ある夜、「何が食べたい?」と介助者の大坪寧樹(やすき)さん(53)が尋ねると「カキフライ!」。別の日、「納豆食べる?」には「やめとく」。記者も尋ねた。どこにいるのが好きですか? 「かずやんち」と笑顔が返ってきた。

 「以前より自己主張をするようになり、言葉や笑顔も増えました。自分で生活を築こうという強い意思を感じます。安心できて心地よい居場所として根づき始めたのでしょう」。地域生活に向けて本格的に準備を始めた3年前から、一矢さんと歩んできた大坪さんはこう語る。

 12歳で障害児施設に入所し、23歳で津久井やまゆり園(相模原市)に移った。クリーニング店を営んでいた父剛志(たかし)さん(77)、母チキ子さん(79)が、重い知的障害のある一矢さんの介助と仕事を両立させるのは難しく、一矢さんの生活の場は「施設」という選択肢しか思い浮かばなかったという。

■重傷負いながら探した携帯電話、つながった110番

 やまゆり園で暮らし始めて20年余り経ったあの日、同園の元職員、植松聖死刑囚による「意思疎通ができない障害者は不幸を作る」との常軌を逸した考えのもと、一矢さんも狙われた。

 意思疎通がしづらく、自分の殻に閉じこもりがちで、大きな声を出したり、顔をかきむしる自傷行為をしたりすることもある。しかし今、公的福祉サービスに基づき、平日の日中は事業所に通い、仲間とお弁当の配達に励む。自宅では、「重度訪問介護」を利用。介助者が交代で24時間、調理や入浴介助、買い物や通院などの付き添い、夜間も含めた見守りをする。そんな支えがあり、一矢さんは、好きなときに好きなものを食べに外に行くこともできる。散策に半日かけて遠出したり、車で15分ほどの実家に遊びに行ったりすることもある。

 事件後も同園の仮園舎で暮らしていた一矢さん。しかし事件翌年の17年春に開かれた事件を考える集会が、剛志さんの考えを大きく変えた。重い知的障害のある人が重度訪問介護を利用しながら一人暮らしをしていることを知ったのだ。

 「衝撃でした」と剛志さん。親亡き後を考えても安心でき、一矢さんにとっても最善ではないか。「一矢の幸せはこれだ」と確信した。

 だが、道のりは容易ではなかった。知り合いから紹介された介護事業所「自立生活企画」(東京都)に、地元で重度訪問介護を利用できる事業所を探してもらったが見つからず、人手をなんとかやりくりして自立生活企画が担うことに。並行して探してもらった住居も障害を理由に断られ続け、十数件目でようやく今のアパートを見つけた。

 大坪さんが一矢さんの担当になったのは18年8月。その後、週に1度、仮園舎で暮らす一矢さんを訪ねた。信頼関係を築き、一矢さんの思いを丁寧にくみとり、様子を見ながら進めるためだ。

 ただ当時、大坪さんは約20年続けてきた介助者としての自信を失っていた。行動障害のある知的障害者への介助で無力感を覚えていたという。植松死刑囚が犯行動機に挙げた身勝手な言葉が頭をよぎり、自分が長年目指してきた障害者の地域生活など絵空事と言われているように思えたという。

 一矢さんに拒まれるかもしれないという不安を抱えながら、初めて一矢さんに会い、昼食をともにしたときだ。一矢さんはメロンを差し出し「大坪さん、また来る?」。むごい事件を経験し、他人に不信感を持っても不思議ではないのに、受け入れてくれた一矢さんに救われたという。

 昨年1月の裁判では、一矢さんが重傷を負いながらも、結束バンドで手を縛られた園の職員の求めに応じ、職員の携帯電話を探して渡し、110番通報につながったことも明らかになった。大坪さんは言う。「恐怖のなかで、命がけでみんなのために行動した人が、不幸しかつくれない存在でしょうか。支え、支えられ、生きる仲間だと思うんです」

朝日新聞社

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