ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

生活保護者の集いコミュの実録・人間劇場 トーキヨー路上・金稼ぎ編(3) 逃亡繰り返した結果「手配師」のブラックリストに入った路上生活者 俊足を生かし泥棒で生計立てた過去も

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
https://news.goo.ne.jp/article/fuji/nation/fuji-_society_domestic_NQF26E7F2RPY5CQJ2QIACOSYDE.html

かつては600軒の小屋が立ち並び、「ホームレスの聖地」と呼ばれた東京・上野公園。規制が強くなった現在、小屋の姿はほとんどなく、ホームレスたちは東京文化会館の軒下に段ボールを敷いて眠っている。

ホームレスの稼ぎ口といえば空き缶拾いがまず思い浮かぶが、土木工事や解体現場など、日雇いの仕事で日銭を稼ぐ者もいる。その場合、主に新宿や上野を徘徊(はいかい)している手配師と呼ばれる人間に声をかけ(もしくは声をかけられ)、仲介をしてもらったのちに現場に赴くことになる。

しかし、その中には働きたくても働けない者もいる。「自業自得ではないか」という言葉が喉まで出かかったが、東京文化会館の軒下で出会った「松花」という男もその1人であった。

40代後半の松花は、職を転々とするも、どれもうまくいかず、自立支援センターと生活保護と路上を行ったり来たりしている。地元の名古屋では、泥棒で生計を立てることもあった。

「私はね、高校のとき50メートルをね、5・8秒で走ったんですよ。今はね、遅くなって6・1秒ですけどね」

「めちゃくちゃ速いじゃないですか」(筆者)

「泥棒してもね、捕まらないの。逃げるときはね、もう死んでもいいって思いでね、細い道をダーッと走らないとね、逃げ切れないから」

松花はこれまで寄せ場に住み込みながら土木工事の現場で働きもしたが、自分では一生懸命やっているつもりでも「お前はいつもボケっと突っ立っているだけだ」と詰められ、いやになって辞めてしまった。翌日から働き始めだというのに、入寮したその日に逃げだしたこともある。

「もうあんな仕事一生したくないんですよ」と憤る松花だが、もはや働きたくても働けない。同じように各所の寄せ場からの逃亡を繰り返した結果、手配師や寄せ場からはブラックリスト扱いとなり、声をかけられることもなくなった。たとえ金に困り、松花から頭を下げても、門前払いである。

松花は現在、生活保護を申請し、生活保護受給者など生活困窮者を対象とした施設である無料低額宿泊所に入所している。しかし、ここも飛び出してきてしまった。

「くだらない施設でね、荷物を置いてね、今日出てきたの。明日までに帰らなかったら生活保護の申請はなかったことになるんだけど、俺はもうそれでいいの」

路上から生活保護を申請した場合、無料低額宿泊所にしばらく入り、そこからアパートを探すことになる。しかし、松花のような男はその数カ月の施設暮らしすら我慢できずに、またホームレスに戻ってしまう。そんな男が東京の路上には何人もいる。

■國友公司(くにとも・こうじ) ルポライター。1992年生まれ。栃木県那須の温泉地で育つ。筑波大学芸術学群在学中からライターとして活動開始。2021年夏の東京都内で63日間の路上生活をまとめた新刊『ルポ 路上生活』(KADOKAWA)が話題。

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

生活保護者の集い 更新情報

生活保護者の集いのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。