生活保護者の集いコミュの反貧困ネットワーク　事務局長　瀬戸大作さん　日記　6/2

6月2日（木）
❶ここ数日の間、無料低額宿泊所、貧困ビジネスの「「囲い屋」被害者からのＳＯＳが続いている。。「囲い屋」とはホームレスや出所したばかり人間に住居を与え、生活保護を受給させ、その中から寮費や食費などを搾取するビジネスだ。先週末にＳＯＳを受けて待ち合わせ場所に駆けつけた男性は直前に姿を消した。不安で福祉事務所にひとりで相談にいったら追い返されて上野公園で「囲い屋」に声をかけられ埼玉県内のタコ部屋に連れていかれた。今日。再度ＳＯＳがあり地元区議との連携でタコ部屋に戻らずに済んだ。
❷1週間前に20代前半の青年からＳＯＳメールが届いていた。「1月に生活保護を申請する際に、電話番号がないからと無料低額宿泊所に誘導され、４ヶ月生活してきましたがもう限界です。cwさんにアパートに転居したいことを伝えると一人暮らしはまだ出来ないと思うから、と更生施設に移るようにと言われてしまいました。今いる無低は月の支払い後4000円ほどしか残らなくて髪を切りに行くことも口座を作ることも出来ないので仕事を見つけることもできません、もう限界です。」4月の人事異動で交代したＣＷは私もよく知っている。面談同行を予約して今日、青年くんと福祉事務所に向かった。借金もなく特に大きな困難がない事はＣＷも認めている、なのに電話番号がない事だけで無料低額宿泊所に入所させた面接相談員と前任のCWは問題だ。反貧困ネットワークが法人契約している携帯電話をレンタルして月曜日に反貧困ネットワークが連携している不動産屋に予約、当日中に内見する事となった。
*青年くんに入所させられた豊島区内の無低の状況を聞いた。Ｙ企業組合が運営している。生活保護費支給日に4000円を残して他の保護費は全て徴収される。住宅扶助費は全額施設費として徴収される。食費30000円、共益費30000円　職員サポート料11000円、１０人部屋に６人が同居している。期間中にコロナ感染で二人亡くなっている、同部屋の方が二月に亡くなっている。17時が門限なので無低の前まで車で送り届けた。７階建ての留置所のようなビルだ。明らかに住宅弱者を食い物にした人権侵害の貧困ビジネスだ。実態を把握しないで生活保護受給者を引き渡す福祉事務所、自治体も東京都も放置している以上、貧困ビジネスを助長させている責任は重い。何故取り締まらないのか。本気でこの問題に取り組む決意が固まった。議員さんの協力が必要です。よろしくです。
➌昨日の午前の生保申請同行も大変だった。私の活動が紹介されたＮＨＫの特集番組が刑務所内で放映されて、刑務官から「出所したら連絡するといいよ」と言われた男性の同行だった。
出所者は東京都協議済みホテルの側がお断り状態だ。私がよく通う福祉事務所だ。面接相談員は4月から人事異動で着任した男性、出所者は相部屋の更生施設か無低に入所させられるパターンが殆どだ。事前に作戦を考えシェアハウス型の個室アパートを求めた。突然、面接相談員が怒り始めた。「何で貴方が全て決めるんですか。決定権は福祉事務所にあります。」経済的貧困で生きる為に罪を犯した男性にまた集団生活の施設収容を強いるのか、相談員は奥に引っ込んだ。帰ってきた相談員は急に低姿勢で私たちの要求を全て受け入れた。上司に注意されたのだろう。でも私たち支援団体が同行しているから、このような対応となった事実は変わらない。
❹昨日の午後は別の福祉事務所で以前から支援している男性のCW面談、ギャンブル依存症からの脱却を目指している。以前に伴走していてアパート入居まで決まっていたのに入居費用を持って失踪した。更生施設で依存症を治そうと約束して1年間つきあってきた。ＣＷとアパート入居を目指して次のステップを踏む計画を考える。もう一歩だ。頑張り過ぎずに頑張ろう。
これからも一緒に歩いていこう。