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生活保護者の集いコミュの「大丈夫」の裏に「助けて」 札幌、再開発の片隅で…路上生活者は今

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https://mainichi.jp/articles/20220513/k00/00m/040/057000c

北海道新幹線の札幌延伸や2030年冬季オリンピック・パラリンピックの招致を目指し、再開発が進む道都・札幌市の中心部。人々が行き交う都会のにぎやかな風景が広がる。だが、ボランティア団体「北海道の労働と福祉を考える会」(労福会)の「夜回り」に同行すると、雑踏の片隅で、人目を避けるようにひっそりと路上生活を送る人々の姿が目に付く。路上生活者の現状と支援のあり方について探った。【真貝恒平】

 7日午後7時半過ぎ、市中心部の地下歩行空間。新型コロナウイルスの流行後に迎える3度目のゴールデンウイーク(GW)は3年ぶりに行動制限がなく、自由な休日を楽しむたくさんの笑顔であふれた。壁に貼られているのは、2030年冬季オリンピック・パラリンピックの招致を目指す札幌市のポスターだ。


 「こんばんは。お変わりありませんか」。にぎわいをよそに労福会のメンバーが地下歩行空間のベンチに腰掛けている男性に声をかける。フードバンクなどから提供を受けた菓子パンや飲み物、マスクを手渡すと、男性は目を細め、「いつもありがとうね」と感謝の言葉を口にした。再開発の進行とまるで関係なく続いている光景だ。

 労福会は1999年の設立。大学生を中心に高校生や市役所の退職者ら約30人がメンバーとして登録する。毎週土曜の午後7時から2時間、約20人が3グループに分かれて札幌駅や狸小路周辺などを「夜回り」し、路上生活者に生活必需品を配布。月1回、大通公園などで炊き出しも行い、路上生活者の支援を続けている。


 多くの路上生活者が身につけている服を見ると、行き交う人々とほとんど変わらない。ただし、ズボンの丈が短かったり、靴が汚れていたりというわずかな「異変」がある。メンバーはそれらを見落とさずに声を掛けている。自身の境遇に負い目があるのか、最初は声掛けを警戒され、無視されることもあるが、何度も会ううちに徐々に心を開いてもらえるという。

 この日、大通の地下街で出会った50代ぐらいの男性は「生活保護は拒否しています」ときっぱりと言い切った。仕事さえ見つかれば、「路上生活から抜け出せる」と説明する。地下街が閉まる深夜は路上を歩いて朝が来るのを待って、日中は地下街のベンチなどで休むという。労福会は路上生活者に生活保護の申請を勧めているが、「まだまだ大丈夫だ」と断る人もいる。「自分のことは自分で」という「自助」の意識が強く、他者の支援を受けることをよしとしない固定観念があるという。


路上生活者に食料などを手渡す労福会のメンバー=札幌市中央区で2022年5月7日、真貝恒平撮影拡大
路上生活者に食料などを手渡す労福会のメンバー=札幌市中央区で2022年5月7日、真貝恒平撮影
 「優しい人ほど、自分が悪いという自己責任の意識が強い」。大学院で貧困問題について研究する大野慶さん(28)が言う。労福会の活動に参加して7年ほど。路上生活者と接し、その心の内がいくらか見えるようになってきたという。「大丈夫」と笑う言葉の裏に「本当にどうにもならない時は、助けてほしい」という思いがあることを知った。大野さんは「自分たちの活動は最後のセーフティーネットだと思っています」と力を込める。

 労福会が札幌市の委託で毎年、実施する調査で、21年の路上生活者は市内に約40人。08年のリーマン・ショック後に一時的に109人まで増えたものの、徐々に減り、最近5年間は30〜40人で推移する。

一緒に考える
 一方、札幌市ホームレス相談支援センター「ジョイン」のスタッフで、労福会副代表の小川遼さん(30)は路上生活者の人数が減少したと額面通りに受け取っていない。「20〜30代の路上生活者は増えているが、ネットカフェに寝泊まりすれば、数字に反映されない。実際はその倍以上いると感じる。『隠れホームレス』への支援が行き届いていないのが現状だ」と警鐘を鳴らす。小川さんは「一緒に困って一緒に考える。とことん付き合っていくことが自分たちの存在意義だ」と語った。

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