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生活保護者の集いコミュの「こども食堂は現代の大発明」 格差・貧困問題に長年取り組む湯浅誠さんによる渾身のルポルタージュ〈AERA〉

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https://news.yahoo.co.jp/articles/37380aa95e9fba5443c75c6719804a6682105eb0

 AERAで連載中の「この人この本」では、いま読んでおくべき一冊を取り上げ、そこに込めた思いや舞台裏を著者にインタビュー。

『つながり続けるこども食堂』は、格差・貧困問題のいまと可能性を紹介した、湯浅誠さん渾身のルポルタージュ。2012年に一市民の活動からスタートし、全国4960カ所に達している「こども食堂」(20年12月時点。むすびえ調べ)。「こどもがひとりでも安心していける無料、または低額の食堂」と定義され、こどもの貧困対策と同時に「地域交流の場」という重要な意味を持つこども食堂について、筆者である湯浅さんがやさしく紐解いていく。

*  *  *

 いまや誰もがその名を知っている「こども食堂」。でも、ちょっと待って。「食べられない子」だけが行く食堂ではないと、知っていましたか? 

「全国に約5千あるこども食堂の8割は『誰でもOK』です。『食べられない子のための食堂』は少数派ですが、それがすべてだと誤解されている。それはあまりにもったいない。民間から自発的にはじまって地域を元気にし、気づいたら貧困問題にも対応していた。みんなにしっくりいくやり方だったからこれだけ広まった。そんなこども食堂は現代のすごい“発明”なのですから」

 と、湯浅誠さん(52)は言う。ホームレス支援をはじめ長年、格差・貧困問題に関わってきた湯浅さんもその発明に驚き、影響された。

 本書は全国のこども食堂のルポルタージュからはじまる。「カブトムシを10匹いただきました〜!」のかけ声にワクワクと集まるこどもたち。その様子を笑顔で見つめるお年寄り。お母さんはママ友とおしゃべりをし、不登校を経験した高校生は、いま同じ悩みを持つ後輩を見守っている。

「『食べられない子、おいで』と言っても当事者はなかなか行きづらい。ならば多世代に門戸を開き、地域の居場所となり、そこで困り事を抱える子に目を配る。それが多くの運営者のありかたなのです」

セレブの街とされる東京都港区にもこども食堂はある。70代の“ばあちゃん”たちが運営するこども食堂もある。

 そこは地域のみんなが集い、元気になれる場所なのだ。

 そんな集いの場をコロナ禍が直撃した。後半では危機に立ち向かうこども食堂の取り組みが紹介される。

「一斉休校のショックで学校が止まっても、こども食堂の人たちは止まらなかった。すぐに食材や弁当を配布するフードパントリーに切り替え、現在も7割がさまざまなかたちで運営を続けている。実にたくましい、と感動しました」

 こども食堂は本来、自治会などが担うべき、地域のセーフティーネットの役割も果たしている。さらに「今後の社会に必要な解決策も詰まっている」と湯浅さん。例えば多様性や共働を学ぶ場として。

「『みんなちがっていい』という多様性は、実は分断も生みやすい。自分と違う人間を認めるのは『面倒くさい』ことですから。違いを理解し共存を図るにはインクルージョン(配慮)が必要で、それにはこども時代から自分と違う人のいる空間に身を置くことが大事だと私は思っています」

 湯浅さんには障害のある兄がいる。子どものころ兄を仲間に入れようと、みんなで草野球の新しいルールを編み出した。そのほうがみんなで楽しめて有益だったからだ。

「こども食堂に関わりだしてから兄のことをよく思い出すようになったんです。多様な人が集まるこども食堂はインクルージョンの大きな芽のある場所だと思う。そこでがんばっている“同志たち”に、私自身もはげまされるんです」

(フリーランス記者・中村千晶)

※AERA 2021年10月11日号

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