ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

生活保護者の集いコミュのコロナ禍の「生存」、まるでイス取りゲーム 貧困の現場で見た菅政権

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
https://digital.asahi.com/articles/ASP966RWRP95UTFL00C.html
「生存」がイス取りゲームのよう――。コロナ禍で困窮者支援に奔走してきた「つくろい東京ファンド」の小林美穂子さんは、コロナ禍の社会をこう例えます。突然の退陣を表明した菅政権が、現場からどう見えたのか。印象的な首相の言葉とともに語ってもらいました。

小林美穂子さん=リーマン・ショック時の年越し派遣村のニュースを目にしたことをきっかけに、2009年から困窮者支援に携わる。2014年の「つくろい東京ファンド」設立時から活動。

〈政府には、最終的には生活保護という仕組みもある〉(1月の参院予算委員会)

 首相はそう言いましたが、依然、困窮者支援の現場では、「生活保護を受けるくらいなら死んだ方がいい」という声をよく聞きます。

炊き出し回っても「生活保護は嫌」
 過去に「生活保護を恥と思わなくなったのが問題だ」という発言が国会議員からされたり、「不正受給が多い」という事実とは異なる報道が一部メディアから相次いだりしたため、生活保護の仕組みはあっても極めて使いづらいものになっています。

 政府にはネットやテレビCMも使い、世の中を覆う「負のイメージ」を払拭(ふっしょく)するに足る広報をして制度の利用を後押しする責任があると思いますが、具体的な対策はほとんどとられていません。

 生活保護を受けたくないと、各地のフードパントリーや炊き出しを回ってなんとか生活費を浮かせようとしている人がたくさんいます。コロナ禍で親からの仕送りが無くなったり、飲食のアルバイトが無くなって減収したりした、大学生など若い世代も多いです。子どものため、仕事帰りに炊き出しを回るお母さんもいます。

コロナ禍いつまで 公助はどこに
 緊急小口資金や総合支援資金といった特例貸し付けでなんとか乗りきろうとしていますが、コロナ禍の長期化は免れない状況です。

 特例貸し付けの利用額は、コロナ禍で1兆円を超しました。それだけの人が、お金を借りないと生活ができないという状況で、来年4月には、返済も始まります。

 住民税非課税世帯は返済が免除されますが、そのほかでもギリギリの状態で暮らしている人たちがたくさんいます。家賃や食費に加えて返済を続けるのはとても厳しいこと。長い間、貧困状況が続くことを意味します。自殺者も増えてしまうかもと、強い危機感を抱いています。

政府の特例貸し付け、1兆円超 リーマン後の50倍以上
 一方で、首相会見などでふれた「自助」が真っ先に挙げられる方向で施策は確実に進んでいます。飲食店やアルバイト先を失った若者、非正規労働者など、政府の方針に従うことで生活が苦しくなっている人がたくさんいる。なのに公的な助けが用意されない。

「自己責任」の浸透に恐怖
 いまの社会は、「生存」がイス取りゲームになっていると思います。入院できず、在宅で亡くなるコロナ患者も、生活困窮者も、自分が悪いわけではない。もともと選択肢が限られていたり、それぞれ事情があったりするにもかかわらず、全て自己責任にされる。自己責任論がここまで浸透することに恐怖を覚えます。

 ワクチン接種もそうです。私たちが支援している人たちにはいまだにほとんど行き渡っていません。路上やネットカフェで発熱した人が支援団体に相談にくるケースも増えていて、その間で感染が爆発しないか心配です。

 テレワークができる大企業の人ほど職域接種ですぐ打てるのは、沈む船から数の限られた救命ボートに、いろいろな面で恵まれた人から乗っていく状況を連想します。私も、支援している人たちにうつさないためにワクチンを接種しましたが、後ろめたさがあります。「特権」にあずかっているからこそ、次のボートを出すためにできることをしていきたいです。

 政治にのぞむのは、社会的な弱者を見捨てないこと。弱くても生きられる。つまずいてもまた立ち上がれる。そんな社会をめざす政治になってほしいです。(聞き手・石川春菜)

     ◇

1968年、群馬県生まれ。「つくろい東京ファンド」で困窮者支援に携わり、支援を受けた人たちの居場所などとして運営する「カフェ潮の路(みち)」ではコーディネーターを務める。共著に「コロナ禍の東京を駆ける 緊急事態宣言下の困窮者支援日記」(岩波書店)。

菅政権と私たちのくらし
【2020年】

9月 就任会見で「目指す社会像は自助、共助、公助、そして絆」を掲げる

10月 所信表明演説で「不妊治療への保険適用を早急に実現する」と表明

12月 「Go To トラベル」の全国一斉の停止

12月 全世代型社会保障改革の方針をまとめる。21〜24年度で保育の受け皿を約14万人分整備し、財源として児童手当の高所得者向けの特例給付を縮小▽所得が一定以上ある75歳以上の医療費の窓口負担割合を2割に引き上げることなどを明記

【2021年】

2月 「孤独・孤立」問題を専門に扱う担当相の新設

2月 医療従事者向けのワクチンの先行接種開始

3月 警察庁が、昨年1年間に把握したDV被害は8万2643件(前年比0・5%増)と17年連続で最多を更新と発表

3月 ふたり親も含めた困窮子育て世帯に子ども1人当たり5万円の給付金を決定

5月 厚労省が65歳以上が支払う介護保険料の基準額(21〜23年度)の全国平均が初めて月額6千円を超えたと公表

7月 「こども庁」の創設に向け、関係省庁による初会合が開催

7月 東京五輪が開幕


コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

生活保護者の集い 更新情報

生活保護者の集いのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。