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生活保護者の集いコミュの遊び呆け「社長から無一文へ」…生活保護の審査も通らず、見た地獄

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https://news.yahoo.co.jp/articles/cbd125b138240e616433c045430d04c3f31829d7?page=1

生活困窮者の相談に乗り、生活保護の申請を手助け、住まいを紹介するNPO法人・生活支援機構ALL。「困っている人は誰でも、門を叩いてほしい」と代表理事の坂本慎治氏は語る。 ※本連載では書籍『大阪に来たらええやん!西成のNPO法人代表が語る生活困窮者のリアル』(信長出版)より一部を抜粋・編集し、日本の悲惨な実態に迫っていく。

遊びまくり、人望なし社長、会社を乗っ取られ無一文に
生活保護をもらうのに苦労しながら、なんとか命をつなぎ止め、再起を果たした男性の話をご紹介します。

彼はもともと自営業者で、事業そのものはとてもうまく回っていました。

しかし残念なことに、彼は少し、浅はかでした。

仕事はすべて社員任せで、自分はただ、大金を使って遊び歩くだけ。芸能人と遊んだり、キャバクラでお金をくわえて女の子に抱きついたりしているような写真をたくさんとって、周りに見せびらかしたりするような人でした。

当然、社内の人望はゼロ。最終的には専務に会社・お金・従業員をすべて乗っ取られ、社長だった男性は無一文でほっぽり出されました。

家族も愛想を尽かし、奥さんは子どもを連れて家を出ていきます。家賃20〜30万円の豪華な賃貸住宅に住んで栄華を誇っていた生活は一転、山奥にある家賃2〜3万円の戸建てを借り、飼っていた犬とともに細々と暮らすようになります。

しかしいよいよ、その家賃をも滞納するほどに生活が困窮してきました。

もう死ぬしかない。何度も自殺を図りますが、死にきれません。

やがて彼は「もう一度、生きる道を選ぶか」と、生活保護の申請を考えます。

ここからが地獄…役所から受けた「あり得ない扱い」
ここからが本当の地獄でした。

生活保護は、仮に申請を受理されても、30日間の「審査期間」があり、その審査を通らないと支給はされません。

彼はまさに、ギリギリの状態で生活保護を申請しました。ここからさらに、1ヵ月我慢しなければ生活保護を受給できないわけです。

途方に暮れながらも、彼は耐えて、待ちました。

待つ間、行政からの連絡は一切ありません。

20日経っても連絡がこない。29日目になっても連絡がこない。そして運命の30日目。彼に届いたのは「審査を通過しなかった」という通知でした。

「審査を通過しなかった」理由が、彼には理解できませんでした。現実に、家賃も払えないほどにお金がないのです。そこでもう一度、最後の力を振り絞って申請することにしました。

さらに30日。ほぼ水を飲むだけの生活で耐えましたが、やっぱり審査は「不通過」。そこで彼は、我々に電話をすることになります。

「おれは死ぬ」。これが第一声でした。

「どないしたんですか?」と聞けば、彼は「もう誰も信用できません」と答えます。そして、自分で生活保護を申請しても審査が通らず、知り合いの議員に会いに行っても何の力にもなってくれず、近くのNPOにも助けを求めたけれど全部却下されたのだと、ここまでのいきさつを語ってくれました。

「こんな状態なのに!?」会いに行って驚愕の生活状況
住所を聞き、会いに行くと、自動販売機の横でへたれ込んでいます。持病もあり、もはや立っていることすらままならない状態だったのです。

「こんな状態なのに、生活保護を受けられなかったんですか!?」

驚きのあまり、私は強めに質問してしまいました。

「はい、理由がわかりません」と彼は答えます。

ここからは、彼の言い分を一方的に聞いただけですから、真実かどうかはわかりません。

ただ、生活保護の申請をした後、ケースワーカーが家まで様子を見に来たのだそうです。

その際、ケースワーカーから、「窓口では食べ物もなくて死にそうだって言っていたのに、米まだ残っているやんけ」と、お米の袋の中に少しだけ残っていた米を投げつけられたり、食べかけのパンを「これも食えるやんけ」と投げつけられたりしたといいます。

それ以前に、彼の家は「ゴミ屋敷」っぽかったため、そのケースワーカーは土足で家に上がってきたようです。

そこまで屈辱的な扱いを受け、それでも生活保護を受けたかったから耐えたのに、それでも生活保護を受けられなかった。死ぬしかない。これが彼の心からの叫びでした。

思いつめた困窮者が代表とともに向かった先は…
「そんなことをするケースワーカーなんているの?」と聞くと、彼は「いますよ」と即答します。

私が、「彼の言い分を一方的に聞いただけ」としながらも、あえてここにそれを記すのは、私ももともと、その役所は対応がひどいと知っていたからです。ほかの相談者からも「ボロカス言われて、それでおしまいだった」という話は聞いていました。

そのため、妙に納得のいく話だったのです。

彼は「死ぬんなら、あの役所の目の前で自殺する。あいつらに見せつけてやりたいんです」と、自殺の具体的な計画を話します。

「わかった、わかった。いったん転居しよう。違う自治体で生活保護を申請しよう」。私はたしなめ、充実した支援をしてくれる自治体への引っ越しを手伝いました。

自治体によって、こうも対応が違うものか。いろいろな人の生活保護受給を支援していると、本当にそう感じます。

彼が新しく転居した先の自治体へ生活保護の申請をしに行くと、窓口の人は彼の顔色を見るなり、まず「大丈夫ですか? すぐに病院に行けるように手配します」と声をかけてくれます。

「彼にはお金がない。食糧支援は我々のほうでできるけど、金銭的支援ができない」。そう伝えると、役所の人は地域の互助会システムでお金を借りられると案内してくれました。

そこへ相談にいくと、年配の女性がまた、「えー。ものすごい顔色じゃない。大丈夫?」と、心配しながらも温かく迎えてくれます。「地域でね、みんなから数百円ずつ集めて、困った人に貸せるシステムをつくっているのよ。だから1万円だけだけど、あなたに貸せるから」と、新入りの住人にポンと1万円を貸してくれました。

かつて事業を立ち上げて軌道に乗せ、栄華を誇って遊びまくり、有頂天になっていたがために失脚した男は、地獄を見た後、新しく助けを求めた地で人の優しさに触れ、わんわんと泣き出しました。

役所は、一刻も早く医療を使えるよう態勢を整えてくれ、彼は健康面でも救われました。

ちなみに、「お金がない」「住所がない」状態でも、医療は受けられます。実際に私たちもよく病院から「救急車で運ばれてきた患者さんが、お金も住所もない。どうしましょう」という相談をよく受けます。

その場合、私たちがその人を迎えにいって、住居を決めて、生活保護を申請してもらいます。

また、入院中でも、生活保護の申請はできます。

さて、彼は今では、犬とふたり、静かに、穏やかに暮らしています。

「自治体によって、対応がまるで違う」。これは大きな問題点ですが、逆に言えば、ある自治体でボロクソな扱いを受けたところで、気にすることはありません。我々に相談していただければ、生活困窮者への支援が充実している自治体を案内することができます。

坂本 慎治
NPO法人生活支援機構ALL 代表理事
大阪居住支援ネットワーク協議会 代表理事
株式会社ロキ 代表取締役

※本連載で紹介している事例はすべて、個人が特定されないよう変更されており、名前は仮名となっています。

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