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生活保護者の集いコミュの「西成のホームレスとデート」PR記事が大炎上 電通制作の西成イメージアップ作戦への疑問

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https://blogos.com/article/532295/

大阪市の「新今宮エリアブランド向上事業の取り組み」の一貫として「note」上に公開された記事が炎上している。本件は市のPR案件であったことなど、記事だけでなくその背景も相まってこのような事態に発展したようだが、何が問題だったのか。同エリアに20年近く暮らす現地の人の声も交えながら考えてみたい。

イメージアップのはずが炎上してしまった……そのワケ
炎上したのは、作家の島田彩氏が書いた「ティファニーで朝食を。松のやで定食を。」という記事。日本最大のドヤ街と呼ばれる大阪市西成区あいりん地区(新今宮エリア)を訪れた島田氏が、現地で知り合ったホームレスの男性と1日をともに過ごし、その様子を「デート」として記録したものだ。一緒にチェーンのとんかつ屋「松のや」で食事をし、一緒に銭湯に入り、街を案内してもらい――。そして島田氏は、「ティファニーで朝食を食べるよりもずっと、私にとっては、贅沢な時間だった」とホームレスの男性との時間を振り返る。

記事を読んでみると、貧困を社会問題として捉えることなく特異な体験・貴重な体験としてエンタメ化したことが、一部の読者を不快にさせたのだと思われる。似たような炎上の例で言うと、昨年cakesが配信した「ホームレスを3年間取材し続けたら、意外な一面にびっくりした」という記事も記憶に新しい。この記事は、ホームレスの人が路上生活で実践する工夫や知恵に焦点を当てたことにより、「ホームレスを、特殊な生活をする人々と捉えている」と思われてしまったことが、炎上の大きな理由となった。


写真AC

ホームレスに興味を持ってはいけないのか
おそらく両記事に登場するホームレスの方は、好きで路上生活をしているわけではないだろう(好きでやっていると言う人も中にはいるが)。事故・リストラ・自らの過ちなど様々な理由が重なり、やむをえず路上生活を強いられているという可能性が高いはずだ。そういった事情には触れることなく、ホームレスとの交流を終始「いい話」として書いたことに対しては、たしかに配慮が足りなかったのではと感じる。しかし、こうも思うのだ。

ホームレス=社会問題(救うべき対象)としか考えられない人も、それはそれで差別的な目でホームレスを見ているのではないかと。普通に考えれば、支援団体でもボランティアでもない女性が初めて訪れた新今宮でその日に知り合ったホームレスとデートをするという1日は特異な体験であり、人によっては普段関わることのない人と交流できたことに喜びを感じ、貴重な経験となりうる。

それよりも、問答無用で「ホームレスだから救わなければいけない。配慮しなくてはいけない」と考える人のほうが、差別意識が根底にあるのではないか。cakesの炎上もそうだ。普通に考えて、ホームレスと家がある人の生活様式は大きく異なるものであり、そこに興味を持つのは当たり前の感情であると思うのだ。

新今宮ワンダーランドに抱く独りよがりな印象
むしろ違和感を覚えたのは、新今宮エリアブランド向上のために立ち上げられた「新今宮ワンダーランド」のホームページのほうである。ホームページのトップ画面にはこのような記載がある。

来たらだいたい、なんとかなる。ここは多様性と包容力に溢れる街。あてもなく来たとしても、初めてで少し緊張していても、新今宮ならなんとかなる。
大阪市が街のイメージアップのために広告代理店に依頼した事業であるという点から噛み砕いてみると、要は「新今宮の住人はみんな優しくしてくれるから怖がらずにぜひ来てみてください」ということだ。いや、それはあなたたちが決めることではなく、現地に住んでいる人が、街にやってきた人の態度や風貌などから総合的に判断して決めることだろうと思うのだ。


新今宮ワンダーランド

私の知人に新今宮駅近くのドヤに20年以上もの間、生活している男性がいる。彼に今回の炎上騒動について意見を求めてみた。



――大阪市の新今宮PR記事が炎上しているのですが、知ってますか?

そんなん知らんわ。

――大阪市が新今宮の人々の人情を売りにしてイメージアップを図ろうとしているんですよ。でも、人情を求めに人がいっぱい来たらウザくないですか? 優しくされる前提で来るわけですから。

優しくするかしないかなんて、そりゃ相手によるやろ。

ひとりの住人の意見ではあるものの、ごくごく当たり前の感覚であると思わないだろうか。人情を売りにした街のPR方法は実際よくある。むしろ下町と呼ばれる街のホームページを見てみると、人情を前面に押し出しているところも少なくない。しかし、新今宮エリアのように悪かったイメージ(暴動が起こる街・路上でシャブが買える街などなど……)を払拭するために、個々の裁量や善意で成り立つ「人情」を利用することは、あまりにも独りよがりなのではないかと感じてしまうのだ。

國友公司r
1992年生まれ。歌舞伎町在住のルポライター。

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