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生活保護者の集いコミュの家族の貧困】雇い止めで「実質上失業者」の両親、「官製ワーキングプア」の高学歴娘、非正規家族のコロナ貧困

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https://news.yahoo.co.jp/articles/d450d02c3b8eff837dd55c72567eaed0f2c3d3a1?page=1

取材・文/沢木文

親は「普通に育てたつもりなのに」と考えていても、子どもは「親のせいで不幸になった」ととらえる親子が増えている。本連載では、ロストジェネレーション世代(1970代〜80年代前半生まれ)のロスジェネの子どもがいる親、もしくは当事者に話を伺い、 “8050問題” へつながる家族の貧困と親子問題の根幹を探っていく。

* * *

大学院まで進学させることは、「金持ちの家の道楽」ではないか
東京都八王子市に住む秋元奈津江さん(仮名・70歳)は、35歳の娘がコロナ禍で失業し、2度目の緊急事態宣言後に、実家に戻ってきた。夫婦水入らずの自由な生活と、切り詰めながらも、年金と臨時収入があったときに、ときどき贅沢をする生活がなくなってしまったという。

「娘のせいだけでなく、コロナのせい。私たち夫婦での貯金額は1千万円くらいなので、やはり老後資金は心もとない。“人生100年時代”だし、まだまだ働ける。今年の6月までは、3歳年上の夫は定年まで勤めあげた会社の子会社でアドバイザーみたいな仕事をしていたし、私も3月末まで都内の社員食堂で調理師として週3で働いていたんです。でもコロナでしょ? 夫婦で雇い止めになってしまい、今の収入は年金だけ。老後資金には手を付けたくないし、どうしたものかと」

奈津江さんは高卒、夫は高専卒の専門職。現在の自宅は、夫が親から相続したもので、築30年の木造。一男一女を授かり、2人とも私立大学を卒業させた。理工学部卒の長男は北陸地方の大企業に勤務している。そして、今回自宅に帰ってきた娘は、文系大学の法学部を卒業し、さらには大学院まで進んでいる。

「子供のころから勉強が好きだったから、そりゃ親は応援しますよ。夫は高専卒でだいぶ悔しい思いをしたそうなので、子供達の進学を喜ぶ気持ちも強かった。私たちの両親からも娘の学費は援助してもらいました」

娘が大学院に進学するとき、長男から「文系で院卒って、就職先が限られてしまうから、進学しない方がいいんじゃないか」と言われたという。院卒は社会に出る年齢と給料が高くなるので、企業が敬遠するからだ。

「それでもいいと進んだのだけれど、いざ就職活動という段階になって、就職先はなかった。院卒は“金持ちの道楽”として扱われているのではないかと感じたんですよね」

娘はその後、非正規の仕事を転々としていたという。

「国会議員事務所職員、NPO法人、研究施設、シンクタンク……肩書だけ見ると、“頭よさそう”(笑)。近所の人に、“お嬢さん、何しているの?”と聞かれるとうれしかったですね。“議員事務所で政策を立てる仕事をしています”とか言えたんですから(笑)。」

しかし、そのいずれも非正規だったり、正規職員になっても、手取りが非正規以下でこき使われる待遇ばかりだったという。

「25歳のときから一人暮らしをしているのだけれど、世田谷のはずれにある、びっくりするほど狭いワンルームでね。家賃は6万円だったと思う。今回のコロナで、それすら払えなくなって、実家に戻ってきたんです」

非正規公務員のひどすぎる雇用の現実
娘は自治体が運営する施設で、非正規雇用の窓口職員として時給で働いていたという。

「見た目は公務員なんですよ。だって職員のIDカードを持って、フルタイムで働いているんですから。でも、娘から聞くと、正規職員が何もしないところで、非正規ばかりが体と頭を使って働いている。会計年度で次も雇われるかどうかが決まるから、非正規職員同士の足の引っ張り合いもあったと言います。当然、セクハラやパワハラも起こる。短期契約だから不安定ですよね。娘は女性や貧困層を支援する法律相談の窓口で働いていたそうなんですが、相談者から暴言を浴びせられても、誰もかばってくれないなど、じわじわとメンタルが追い詰められていったといいます」

それなのに、年収は200万円程度。まかりなりにも“公務員”になった可愛い娘が、そんな思いをしているとは全く思わなかったという。

「だって、公務員ですよ。私たちの時代は、安定の代名詞。娘から、自治体で働いていることを聞いて、非正規ということも知っていたけれど、民間よりは安定しているだろうし、待遇もいいだろうと思っていました。何せ、“親方日の丸”ですからね。私は母がシングルマザーだったのですが、母から“資格を取って、公務に関われば、贅沢はできなくとも子供一人が食べていける”と言われていました。私ができなかったことを、娘が果たしてくれたと思って、嬉しかったんですよ」

しかし、娘は心身のエネルギーを使い果たし、カラカラの状態になるまで、働かされていた。

「がんばりやさんなので。『あゝ野麦峠』っていう昔の映画を思い出しました。ひどい世の中ですよ」

【緊急事態宣言が明けなければ、「実質的失業状態」が続く〜後編に続きます】

取材・文/沢木文
1976年東京都足立区生まれ。大学在学中よりファッション雑誌の編集に携わる。恋愛、結婚、出産などをテーマとした記事を担当。著書に『貧困女子のリアル』 『不倫女子のリアル』(ともに小学館新書)がある。連載に、 教育雑誌『みんなの教育技術』(小学館)、Webサイト『現代ビジネス』(講談社)、『Domani.jp』(小学館)などがある。『女性セブン』(小学館)、『週刊朝日』(朝日新聞出版)などに寄稿している。

サライ.jp

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