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生活保護者の集いコミュの家族の貧困】「家事手伝い」で22年経ってしまった44歳娘。老親が気付いた事態の深刻さ

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https://news.yahoo.co.jp/articles/4480bd1255d9404e58422dfb7adaead6d8c71795

取材・文/沢木文

親は「普通に育てたつもりなのに」と考えていても、子どもは「親のせいで不幸になった」ととらえる親子が増えている。本連載では、ロストジェネレーション世代(1970代〜80年代前半生まれ)のロスジェネの子どもがいる親、もしくは当事者に話を伺い、 “8050問題” へつながる家族の貧困と親子問題の根幹を探っていく。

* * *

娘には好きなことをさせたかった
神奈川県相模原市に住む宮崎順子さん(仮名・72歳)は、44歳の娘がずっと家にいることに悩み立ち上がった。

「見て見ぬふりをしていたのが噴出したというか、“お尻に火がついた”というか……コロナで、私たち夫婦もいずれ死ぬことを実感して、ずっと抱えていたこの問題に向き合わなくてはと思っても、どうしていいかわからないまま、放置していました」

順子さんにとって、最も大きな問題は、娘のことだ。

「娘といっても44歳。小学校の同級生の中には、おばあちゃんになっている人もいます。娘は気が優しい子で、自分で言うのもなんですが、なかなかの美人なんです。私が元軍人の父から押さえつけられるように育てられたので、娘には好きなことをさせたかった」

娘は幼いころから“幼稚園の先生”になりたかった。3歳の頃からピアノを習っており、都内の中高一貫の女子校から、私立音楽大学に進学する。

「夫も私も全力で応援していました。頭がいい素直な子なので、免許をとって私立の幼稚園に就職したのですが、2か月で辞めてしまったんです」

退職の原因は女性同士のいじめ。それは熾烈だったと言います。

「娘には“いいもの”を身に付けさせたかったので、それほど高級ではないですが、社会人としてきちんと見える、それなりの時計とバッグ、服で通勤させていたのですが、それが嫉妬されたみたいです」

具体的なブランド名を聞いたが、腕時計が60万円、バッグが20万円、服はシャツ1枚3万円のブランドだった。なぜいじめられたか、当時のことを聞き出すと、合皮の靴を履いていた同僚に対して「本革のほうが履き心地がいいよ」と言ったのだという。

それに対して母親の順子さんは、「きちんと育てたから、ホンモノが何かわかり、自分の意見を言えるいい子なんです」と言う。

家族でヨーロッパ1周旅行をした思い出
娘の発言は同僚の先生からの反感を集めてしまう。

「念願の幼稚園の先生になったのに、好きなピアノはさわらせてもらえず、下働きのようなことばかりをしていたそうです。それもわざと変な指示を出したり、待ちぼうけをくらわされたりして、“ママ、もう行きたくない”と言われました。園長先生にまで無視されるというので、私が直談判に行ったんですが、“は〜ん、そうですか”みたいな対応。当時、スマホがあれば、あの動画を撮っていたのに」

娘は幼稚園を退職した後、半年間は家でピアノを弾いて過ごす。順子さんが知り合いに相談したところ、家でピアノ教室を開くことをアドバイスされた。1階の客間を改装し、門にピアノ教室の看板を掛けたが、問い合わせが1件もなく断念する。かつて、子供の習い事の定番はピアノだったが、英語やそろばん、水泳など効果が目に見えるものにシフトしていた。

「ご近所の目もあるので、看板ははずしました。当時、娘は22歳だったから、そんな若い子に子供を任せる親御さんがいらっしゃらないと思ったんです。今みたいにSNSがあれば、あっという間に生徒さんが来たんでしょうけれどね。当時は、スーパーマーケットの掲示板コーナーにピアノ教室の張り紙をするくらいしかできませんでしたから。そうそう、あれをやろうとしたら、主人から“みっともないからやめろ”と言われたんです」

母の肩書は「主婦」、娘の肩書は「家事手伝い」。時間が有り余るほどある娘と順子さんは旅行や買い物などに出かける。

「22歳から28歳まではあっという間でした。“いずれお嫁に行くのだから”と、ヨーロッパ1周旅行もしたんですよ。主人は当時、ドイツのデュッセルドルフに1年間の単身赴任をしていたので、娘と交代で、3回くらい行ったかな。あるときは1カ月間以上滞在して、主人の運転でイタリアなどにも行っていました。あのときは主人も楽しそうでした。コロナになってみると、あの時、行ってよかったと、主人と話すんです」

【先延ばしした結婚問題、30代は光の速さで駆け抜け、娘は40代になってしまった...。後編〜に続きます】

取材・文/沢木文
1976年東京都足立区生まれ。大学在学中よりファッション雑誌の編集に携わる。恋愛、結婚、出産などをテーマとした記事を担当。著書に『貧困女子のリアル』 『不倫女子のリアル』(ともに小学館新書)がある。連載に、 教育雑誌『みんなの教育技術』(小学館)、Webサイト『現代ビジネス』(講談社)、『Domani.jp』(小学館)などがある。『女性セブン』(小学館)、『週刊朝日』(朝日新聞出版)などに寄稿している。

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