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生活保護者の集いコミュの貧困に喘ぐ大人たちの「10連休サバイバル」、働けず生存の危機に

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https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190510-00201832-diamond-soci

/10(金) 6:01配信 ダイヤモンド・オンライン
貧困に喘ぐ大人たちの「10連休サバイバル」、働けず生存の危機に
経済効果が期待されている今回の10連休だが、大型連休を喜ぶわけにはいかない人々もいる(写真はイメージです) Photo:PIXTA
● 働けないと生活できない 大型連休が危機につながる人々

 2019年のゴールデンウイークは、4月27日から5月6日の10日にわたる大型連休となった。旅行などの消費によって、4月から6月までのGDPが0.2ポイント上昇するという試算もある。大型連休には、予算を必要としない景気対策としてのメリットも期待されている。

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 しかし、10連休を喜ぶわけにはいかない人々もいる。たとえば貧困状態の子どもは、学校が休みになると、給食を食べる機会を失う。連休明け、家族で楽しんだ旅行やレジャーについて語るクラスメートの中で、肩身の狭い思いをするかもしれない。貧困状態の子どもたちの休暇中の生活は、数年前に比べると注意を向けられやすくなってきたけれども、まだまだ不十分だ。

 子どもたちよりも、さらに忘れられているのは、大型連休が生活や生存の危機につながる大人たちだ。彼ら彼女らは、今回のゴールデンウイークをどう生き延びたのだろうか。

 仙台を拠点に活動する個人加盟の労働組合「仙台けやきユニオン」は、連休中の5月1日と4日、「大人食堂」を開催した。時間帯は夕食時の2時間、食事と相談の機会が無料で提供された。対象者は、「18歳から65歳までの労働者および失業者とその家族」である。とはいえ、高校を中退して働いている16歳の少年や、無年金のため身体に鞭を打って働き続けている72歳の高齢者が訪れたとしても、歓迎されたことだろう。

 仙台けやきユニオン代表の森進生さんは、「大人食堂」を企画した意図について、次のように語る。

 「ゴールデンウイーク中、派遣社員やアルバイトの方が、シフトに入れないという問題が起こるのではないかと考えました」

 実際に「大人食堂」を開催してみると、集まった人々の抱える困難は「お金がない」「働かなきゃいけないのに、働けない」といった単純明快な問題にとどまらなかった。

● 「本当に困っている人」でないと 助けてもらえない社会で良いのか

 「大人食堂」を訪れた人々は、5月1日は3名、4日は10名だった。年齢層は幅広く、男女比では60%が女性だった。中には、森さんたちが当初想定していた「お金がない」「働けない」という状況にある人々もいた。

 「所持金が1000円しかなくて、この数日、カップ麺しか食べていないという方がいました。この方は就労しているのですが、勤務先までの往復に1200円必要なので、連休後は仕事を続けられなくなるところだったんです」(森さん)

 この参加者には、連休明けまでの食糧などの緊急支援も行われた。

 ゴールデンウイーク中の勤務予定がなくなってしまった人もいた。労務担当者は休暇を取っているため連絡がつかず、日払いの仕事を探そうにも探せなかったということだ。でも、「大人食堂」を訪れた人々の多くは、「今すぐ生活が破綻しそうな方」(森さん)ではなかった。また、いわゆる「ネットカフェ難民」は、予想より少なかったという。

 「生活が苦しいことは苦しく、『身体がきつい』『借金が』といった問題を自覚しているけれども、今のところ顕在化した問題はないという方が多かったです」(森さん)

 問題が顕在化して路上生活者になれば、行政のホームレス支援の対象になる。18歳未満なら、貧困状態の子どもとして支援対象になる。実際に生活が破綻すれば、生活保護の対象になる可能性がある。しかし公的支援は、顕在化した生活困窮者、言い換えれば「本当に困っている人」に対してもまだまだ不十分だ。

 「来られた方々のほとんどは、非正規雇用でした。今、困っているわけではなくても、不安なので悩みを共有したい、というニーズが多かったです。宣伝に『なんでも相談』と書いてあるので来てみた、という方もいました」(森さん)

孤立の解消は、行政も課題として認識している。しかし、「大人食堂」を訪れた人々の中には、親と同居している人々もいた。少なくとも、家に帰れば言葉を交わす相手がいるはずだ。とはいえ、親は老いていく。必要な医療費は増加するだろう。介護が必要になる可能性も高い。介護離職を強いられれば、高収入の正社員でも容易に貧困に陥る。低賃金の非正規雇用ならば、なおさらだ。

 「かつて、成人して就労しているのに親と同居している子どもが“パラサイト・シングル”と呼ばれていました。現在も、親と同居している非正規雇用の子どもは、“パラサイト”の延長と見られていることが多いです。でも、親の経済状況も低下してきたので、子どもが親を支えている場合もあります。親も子も、老いが不安です。『親と子が助け合いながら縮小している』というのが実情で、“パラサイト”と呼べるものではありません。それが、はっきり見えてきた感じです」(森さん)

● 「今後も継続して欲しい」 大人食堂に寄せられた声

 「お金がない」「仕事がない」といった困難は、背景によって生み出されている。はっきりした困難に達していないボンヤリした困難や、困難を生み出す背景への対策は、現在の日本にはほぼ存在しない。「大人食堂」は、そのニーズの一端を捉えた。

 「参加者の方からは、『今後も継続してほしい』という嬉しい声がありました。今回、居場所を提供して孤立を解消するだけではなく、労働問題や貧困問題というところで皆さんとつながれたことは、良かったと思います。ふわっと集まりながら、対等にフラットに支え合ってエンパワメントしながら、具体的な困難の解決につなげられる場として継続できればと思っています」(森さん)

 気になるのは、「大人食堂」を実施するための人員だが、普段と同じように交代で休みを調整することで、無理なく行えたということだ。仙台けやきユニオンでは、30人ほどが運営にあたっており、連休中も労働相談や面談などの予定が組まれていた。「大人食堂」はその一部として開催された。連休明けには、必要に応じて生活保護申請などのフォローも行った。

● シングルマザーたちの困惑 「しんどいゴールデンウイーク」

 非正規雇用かつ子どもを抱えているシングルマザーは、大型連休によって自分の減収と子どものケアの必要性の両方に直面する。特に、日給月給(月払いの日給制)の仕事に就いている場合、連休は収入減少に直結する。収入が激減するのは次の給料日以後ではあるが、子どものための出費が重なる3月・4月を必死で乗り切った彼女たちは、連休前に余力を失っている。

 シングルマザーと子どもたち・女性たちの支援を続ける「シンママ大阪応援団」は、今年の大型連休に向けて、数多くの取り組みを準備していた。連休前の4月24日には、食料品や子どもの本を含む物資を発送した。

 連休に入るとまず、母親たちに対する自尊感情プログラムを実施した。母親たちがプログラムに参加している間の子どもたちの保育、その夜の親子夕食会もセットだった。ランチ会や夕食会は、数回開催された。他地域のシングルマザー母子を拠点に迎えての「お泊まり会」もあった。また、貸切バスでの日帰り自然体験も行い、総勢約50人が参加したという。

 日帰りでの自然体験が企画されたきっかけは、寺内さんのところに、シングルマザーたちからの声が、数多く寄せられたことだった。「お金がないので、子どもたちをどこにも連れて行ってやれない。長期の休みなんてない方がいい」「連休には、親子連れが街にあふれて辛い」「休み明け、子どもたちが日記や作文を書かせられるときに、書くことがない」という声に応えた企画は、今年で2回目になる。

 これらの企画は、1つ1つが「食事」「回復プログラム」「小旅行」といった機会の提供であるとともに、孤立しやすいシングルマザーたちが互いに交流し、安心しておしゃべりを楽しむ機会でもある。子どもたちは、理解ある大人のもとで伸び伸びと安全に過ごすことができる。そういう信頼関係のもとで、やっと「生活が苦しい」と訴えられるシングルマザーたちもいる。

 もちろん、連休による給料激減の問題もある。連休中も母親の仕事がある場合には、子どもたちをどこに預ければよいのかという問題もある。保育所も学校も学童保育も休みになってしまうので、結局、子どもたちだけで留守番させるしかない。

 「いずれにしても、しんどい連休であったことは確かです」(寺内さん)

追い打ちをかけたのは、役所も10連休だったことだ。困窮して4月24日に生活保護を申請したシングルマザーは、連休のため5月20日まで決定を待つようにと言われたという。

● 辛い連休を打破するための キーワードは「想像力」

 もともと、年末年始に行政の窓口が開いていないことは、生存の危機に近い人々には深刻な問題だ。長年、支援活動を行っている団体は、今年のゴールデンウイークに際し、数ヵ月前から危機感を表明していた。

 厚労省は4月19日の事務連絡で、連休中も福祉事務所を輪番制や緊急連絡網などによって対応可能にしておくこと、衣食住の緊急支援、窓口の臨時開所などを求めていた。

 東京を拠点に活動するグループ「ホームレス総合相談ネットワーク」は、ゴールデンウイーク中も、フリーダイヤルでの電話相談窓口を稼働させていた。またSNSで、厚労省の「連休中も生活困窮への対応は受けられる」という事務連絡の周知を行っていた。同ネットワークの後閑一博氏(司法書士)によると、連休中も電話相談はあった。また、SNSで情報を見たという人からの連絡もあったという。

 電話相談だけとはいえ、連休中もストップしないことの意義は大きかったようだ。東海地方では、緊急に生活保護を必要としていた人が、連休中に最低限の支援を受けられた。役所の守衛を通じて、緊急連絡網で連絡を受けた福祉事務所職員が対応したのだった。

 誰かが笑えば誰かが泣くことは、世の中の摂理かもしれない。大型連休を誰もが笑える期間にすることは、不可能なのだろうか。想像力を少しだけ広げてみれば、異なる可能性が見えてくるはずだ。

 【参考】
・仙台けやきユニオン
・シンママ大阪応援団
・ホームレス総合相談ネットワーク

 (フリーランスライター みわよしこ)

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