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生活保護者の集いコミュの「親が死んだら生活保護か、死か」高齢化するひきこもりが直面する現実

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https://dot.asahi.com/aera/2018060500068.html?page=1

NHKの特集で話題となった「アラフォー・クライシス」。“不遇の世代”と呼ばれるアラフォー世代が抱える問題は、まさに現代日本が抱える闇に他ならない……。ひきこもりの高齢化が進む中、問題になるのは親亡き後だ。きょうだいがひきこもりの場合、その面倒をみなければならないケースも考えられる。自分自身が生きていくだけでもやっと、というアラフォー世代が多い中、解決策はあるのか? 朝日新書『きょうだいリスク』から問題を考える。

*  *  *
 1998年から不登校やひきこもり状態の人たちの社会参加を支援してきた藤原宏美さんは、現在「NPO法人不登校情報センター」(東京都江戸川区)で訪問支援部門「トカネット」代表を務める。その藤原さんは、長らくひきこもりの人の支援事業を行ってきた。藤原さんが指摘するのは、面倒をみる「親の老い」だ。ここにきて、ひきこもりの子が40代以降ということも珍しくなく、支える親の側が70代前後と高齢化している。

 藤原さんのところでは、ひきこもりの人の支援は、訪問サポーターの「メンタルフレンド」が核になって行っている。支え手である彼らは大学生や社会人であり、不登校の子どもやひきこもり状態の人たちに寄り添いたいと活動している。そして藤原さんも、その「メンタルフレンド」の一人として支援を続けてきた。

 中には20年間ひきこもりだったという男性もいた。メンタルフレンドの介在によって、一人ひとりが社会へ出られるようになればと藤原さんらは願ってきた。だが、出てはまたひきこもり、それを何回も繰り返し、気づけば長い年月が経っていたというケースもある。

 ひきこもりの人たちもその親たちも高年齢化していくなか、ひきこもりの人のきょうだいも、親亡き後にどう支援すべきかと、模索し始めた。

「不登校情報センター」では、親の対応学習会として「大人の引きこもりを考える教室」を毎月開催している。最近は、高齢化する親にまじって、当事者のきょうだいが、将来の対応について相談に訪れることもある。あるとき、ひきこもる妹を心配して、母親といっしょに相談に訪れた兄もいた。

■みてあげたいけど、お金も環境もない

 一方で、ある40代のひきこもりの男性の兄は、

「おまえはおまえ。俺は俺。親が死んだら、自分でやってくれ」

 と宣言しているという。「きょうだいは他人のはじまり」などという言葉もあるが、現実にこの言葉をきょうだいに突きつけるのは、心理的にハードルが高いはずだ。

 ひきこもりの当事者は、相談の場でこんな本音を話題にし始めた。

「きょうだいのお荷物になるのは嫌。結婚したきょうだいには配偶者もいて、近くには住みづらい。親がいなくなったら、きょうだいに財産をあげてもいいから、自分が住む家だけはなんとか確保したい」

 なかには半分冗談のように、

「親亡き後は、生活保護を受けるか、死ぬかどっちかかな」

 などと発言することもあるという。

「軽い冗談のようにそうは言うものの、親がまだ元気なうちは真剣に考えたくないというのが本当のところだと思います」(藤原さん)

 きょうだい同士はほぼ同世代であることを考えると、きょうだい側も「親亡き後」を本当にリアルに考えられるようになるのは、今後5〜10年後ではないかと藤原さんは予測する。

 現実問題としては、一般的に、親亡き後の当人の衣食住の負担は、きょうだいにのしかかる。

 藤原さんは、きょうだいが将来どう対応するかは、次の三つのパターンがあるとみている。

(1)(面倒を)みない(みたくない)
(2)みる(お金も気持ちもある)
(3)みられない(気持ちとしてはみてあげたいけれど、お金も、みられる環境もない)

 藤原さんは、対応するキーパーソンが、親からきょうだい世代にバトンタッチされれば、(3)の人が圧倒的多数になるだろうと予測する。年金頼みとはいかない世代だからだ。

 例えば、都営住宅に住む両親が亡くなった場合、同居していたひきこもりの子は、親の名義の都営住宅には住み続けられない。名義人の死後、その配偶者以外は 継続して住めなくなる(ただし、高齢者、障がい者、病弱者は配慮される)。たとえ彼らが親の持ち家に住んでいても、遺産分割で揉め、家を売らざるをえないケースも想定される。

 2015年4月から、生活保護に至る可能性のある「生活困窮者」の自立支援制度が始まり、全国に相談窓口ができた。その対象者には、ニートやひきこもりの人も含まれる。

 藤原さんは、

「始まったばかりの制度でどこまで支援が見込めるかは未知数ですが、当面の住居などを窓口に相談するのも一つの手だて」

 と言及しつつ、こう指摘した。

「最終的には、ひきこもり本人の生きる気力、その人がまわりに『助けて』と言える力をどう引き出せるか。そこにかかっていると思います。ただ、それまで離れて暮らしてきたきょうだいならば、精神的な援助のハードルは高いかもしれません」

 ひきこもりの子を支える親が高齢化する今、「きょうだいリスク」は、より高まっていると言えるかもしれない。(ノンフィクションライター・古川雅子)

※肩書などは新書出版時(2016年)のものです。

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