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生活保護者の集いコミュのマニフェスト検証:’10参院選/4 生活保護制度 /奈良

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◇受給世帯多くケア不十分 「安心な制度確立を」
 「最近また痛み出したんです」。奈良市の古びたアパートの一室で、田中義雄さん(57)=仮名=は左の脇腹をさすった。30代から患う腎臓結石が悪化。歩いてトイレに行けないほど激痛が走ることもあり、痛み止めが手放せない。

 食卓の前に背中を丸めて座る田中さんの元に、1匹の猫がすり寄ってきた。かつて結婚したが離婚し、再婚相手とも死別。今は4月に引き取ったこの捨て猫が唯一の家族だ。

 田中さんは北海道出身で、中学卒業後に兵庫県姫路市で就職。以来、土木作業員として全国各地の建設現場で足場組みに携わってきた。

 潮目が変わったのは00年前後。仕事がプッツリとなくなった。春から夏にかけてマイカーで寝泊まりし、秋以降に仕事をするサイクルが常態化した。しかし金が底をつき、08年7月、生活保護を申請した。

    ◇

 奈良市では、08年秋のリーマン・ショック後に生活保護の受給世帯が急増。09年度は415世帯(約10%)と過去最大の伸びを記録し、保護費は初めて100億円の大台を突破する見通しだ。

 生活再建に向けた助言をするケースワーカー(CW)の男性(35)は、中心部の125世帯前後を担当する。社会福祉法が定める水準(80世帯)にはほど遠く、「事務作業に追われる。せめて100世帯程度であれば、もう少しきめ細かいケアができるんですが」と嘆く。市は退職した職員を再雇用するなど、CWの増員に取り組んでいるが、追いつかないのが現状だ。

 一方、県内の4月の有効求人倍率は0・51と、雇用情勢は依然として厳しい。正社員に限れば0・27の狭き門で、年齢不問の求人は月給換算で10万円前後のパートばかりだ。

    ◇

 田中さんは、生活保護を受け始めてから、結石を砕く手術を既に3回受けた。高血圧も抱え、月に2回は通院しなければならない。医療費は全額公費負担だが、自立して保護費が打ち切られると保険料や窓口負担が必要になる。

 6月上旬、病院の会計窓口で、60〜70代とみられる高齢者が「私はこんなに払うんですか」と不満を口にしているのを見た。病気から逃げられない田中さんは、人ごととは思えなかった。「ゆくゆくは自分も同じことを言うかもしれない。働いて生活保護を脱しても、医療費を心配する必要のない仕組みを作ってほしい」。セーフティーネットを求める声は切実だ。

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 ■ことば

 ◇生活保護制度
 憲法25条に基づき、健康で文化的な最低限度の生活を保障する制度で、収入が最低生活費に満たない場合に不足分を支給する。4分の3を国、4分の1を市町村が負担。08年秋以降急増し、自治体の財政を圧迫している。鳩山政権は民主党が衆院選マニフェストで掲げた母子加算を復活。初めて貧困率調査を実施したが、最低賃金の引き上げなどは実現していない。

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