難動関節特集コミュの踵骨と腰痛と靴

　靴のＴＶ通販で踵骨のことを言っていた。
　私は昔から踵骨を重視していたが、治療関係、特に腰痛関係の本を読んでも踵骨を重視していないことを不思議に思っていた。

　腰痛患者を俯せで寝かせ、踵先端の左右の差を見る。全身の捻れを矯正した後の差が２?以内であれば、腰痛原因が別にありと見ても良いが、まず、大概の腰痛患者は踵骨の位置が狂っている。
　寬骨の最高点の左右差が５?程度に収まるように仙腸関節、仙椎骨を調整すれば、大概の腰痛は治まる。
それが済んだ後、全身（特に難動関節の調整）の調整をすれば、よほど特殊な腰痛でない限り治ったと見て良い。

　腰痛に苦しむ人は多いが、三十年以上前に今述べた治療法のほかに、様々なタイプの腰痛を治せるようになったら、素人の私は腰痛に対する興味を失った。以後、よほど特殊タイプな腰痛以外は頼まれても見ないことにした。腰痛治療を商売にしている人を邪魔しないためだ。

　それが踵骨の位置をテーマにしている靴の宣伝を見て考えさせられた。
　素人の私でさえ、誰も治してくれない腰痛を治そうとして研究しているうちに踵骨と腰痛の関係を見つけたのだ。
千年以上の歴史のある製靴業界が踵骨の重要性に気づかずに靴を作っていたのか。

　腰痛治療に興味を失ってから数十年、腰痛の発生原因に靴を考えるべきだと考えるようになってきた。
　様々なことの原因が、誰もが見過ごしてしまう簡単でつまらないこと程、権威と言われる人たちは見過ごしているようだ。