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Save the Children Centreコミュのブログ38

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SILK
テーマ:ものづくり

2008-09-14 16:28:25


「シルク、シルクと夢中になっていた時期がありましたね」とブログのコメントにあった。私の引き出しの一番奥にしまってあるのがシルクだ。引き出しを開けて、マトマイニでシルクの事業が始まることは、まずないだろう。だからと言って、こればっかりは捨てるわけにはいかない。なんたってシルクだもの。


かつて日本の田舎では蚕を飼っていた。島根の実家もそうだった。周りには桑畑が広がり、甘酸っぱい実を採って食べたものだ。祖母は土間で繭を煮て糸を紡いでいた。3つ年下の妹が結婚した相手は、養蚕技術士で蚕糸工場に勤め農家を指導していた。桑や蚕は身近な存在だった。40年を経た今、一部の市町村で特産品として生産されていても、農家の暮しからお蚕さんは姿を消した。


ケニアに来て、時おり八百屋の店頭に出るマルベリーが、桑の実だと知った時は驚いた。それを辿っていくと、桑や蚕に出会った。「ケニアのシルク!」夢中になった。農業省の養蚕研究所や日本人の専門家に聞いて、マトマイニに桑の木80本を植えた。友人の農園にも100本植えた。でもそれっきり。植えた木は育ったけれど、蚕が飼われることはなかった。言い出しっぺの私がまず研修を受け蚕部屋を建て、小規模でも始めればいいのだろうが、それは絶対出来ない。だって、この世で私が一番嫌いなのは腹で這うイモ虫の類。蚕はイモ虫ではない、と言われてもダメ。誰かやってくれー、と待っているうち15年が過ぎてしまった。枝は伸び放題だ。植える時相談した専門家に「桑は多目的に使えますから、養蚕に失敗してもいろいろ役に立ちますよ」とアドバイスされた。その通り。昨年は桑の実ジャムが出来た。葉は家畜の飼料になる。葉でお茶を作ったら、試飲した女性がその場でクラクラ目まいで座り込んでしまった。彼女は低血圧だった。マトマイニ有機農園の桑の葉茶は、血圧低下に即効力があるのですぞ。


シルクの引き出しは、たまに開けて人に話そう。誰かが始めるかも知れない。マトマイニじゃなくてもいい。桑の木が遠い東洋からケニアに伝わってきたのは、いつのことだろう。私のようにシルク、シルクと夢中になって、挿し木して回った人が昔いたのかも知れない。



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