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東海為替FX投資研究会コミュのしかし…、「おいしい話には裏がある」

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〜キャリー・トレードの基本〜おいしい話には裏がある〜>

●2006年5月1日にIMF(国際通貨基金)がアジア太平洋地域見通しを発表した。 その中で「日本銀行がゼロ金利解除をしても、円キャリー・トレードはたいした影響をアジアの金融市場には与えないだろう。」とあった。
理由は「ゼロ金利解除と言っても日本の金利は低いままだから。」と言う事だ。 さらに「米利上げの早期打ち止めで米ドルが急落でもすると、突然円キャリー・トレードのアンワインド(反対売買)が起こり、アジアの金融市場を大きく変動させるかもしれない。 1998年のロシア危機の時がそうだった。 しかし仮にそれが起きても、1998年以降、アジア各国はレバレッジ(資金調達)の監督を強めてきたし、アジアの経済も強くなってきた。」とある。

●ここで円キャリー・トレードのおさらいをしよう。 円キャリー・トレードは、グローバル・キャリー・トレードの一つで、円を使うから円キャリー・トレードとなる。 低金利の通貨を借りてきて、それを売って、高金利の通貨を買うのである。 現在、主要国で低金利通貨の代表は政策金利が0.001%の円であり、次いで政策金利が1.25%のスイスフランである(スイスフランは2004年6月16日まで0.375%だった)。 一方、現在主要国で高金利通貨の代表は政策金利が7.25%のNZドルであり、次いで政策金利が5.75%の豪ドルである。 だからグローバル・キャリー・トレードは円またはスイスフランを借りてきて売って、NZドルまたは豪ドルを買うのが代表的となる。 もちろん政策金利2.5%のユーロを借りてきて売って、政策金利4.75%の米ドルを買ってもいい。 ただ金利差が小さくなるので「おいしくない」。


●通貨間の金利差をキャリー(carry)と呼ぶ。 これは市場が変わらないとした場合、一定期間に得られるリターンを示すもの。 円の1年物金利を0.44%、NZドルの1年物金利を7.08%とすると、1年後に為替が変わらなければ1年後に+6.64%のキャリーが得られる事となる。 尚、為替には先物為替予約と言うものがあるが、この時の価格差、現物と先物の差(直先スプレッド)はキャリーを示している。 例えば1NZドル=72.82円とすると、1年先物為替予約レートは1NZドル=68円前後となる。 つまり現在1NZドル=72.82円なのが、1年先であれば、1NZドル=68円前後で売買する事となる。 買う場合はとてもお得で、売る場合はとても損な感じだが、これは1年後にNZドルを買える権利であり、これから1年間NZドルを保有出来る訳でない。 NZドルの先物買い予約をしても、保有していない以上、NZドルの高金利も得られない。 それなのにNZドルの為替リスクを負っている。 だからその対価として、金利差分の4.84円前後(率にして6.64%前後)だけ安く買える事となる。 どうしてこの様な水準に落ち着くか? これはNZドルを1年物金利7.08%で運用している日本人を考えるとわかりやすい。 NZドルの為替リスクを完全に円に対してヘッジすべく1年先物為替を売ったとする。 それが1NZドル=68円前後であると、このNZドルを保有者は7.08%の高金利を享受出来る一方、金利差分の4.84円前後(率にして6.64%前後)を損する。 つまり日本の金利相当しか得られなくなる。 為替リスクを完全にヘッジしたら、円で確定されたリターンとなるのだから、円の金利になるのは当然の結末である(尚、厳格にヘッジするには投資金額でなく満期金額をヘッジする必要がある事に注意)。 これを小難しい言葉で「アービトラージ(裁定)」と言う。

●先物為替予約を使えば、「低金利の通貨を借りてきて、それを売って、高金利の通貨を買う」と、どこか面倒に感じるグローバル・キャリー・トレードを簡単に出来る。 例えば、スイスフランを借りてきて売って、NZドルを買うグローバル・キャリー・トレードだが、これは単にNZドルを買い、スイスフランの先物為替予約を売ればよい。 これは実は日本の投信では15年以上前から行なわれていた「他通貨ヘッジ」と呼ばれ、1992年7月にかけて日本で流行した「他通貨ヘッジファンド」と呼ばれる手法である。当時は高金利の北欧通貨の債券に投資し、低金利で低ヘッジコストの独マルクなどで為替をヘッジする手法であった。 実際に為替はヘッジされていないのだが、あたかもヘッジされてる、もしくは市場は自分の投資期間は変わらないとと見なして販売・投資され、人気を博した。

しかし…、「おいしい話には裏がある」の通り。 1992年9月
16日に欧州通貨危機(イギリス・ポンドとイタリア・リラが離脱)で、その前提が大きく崩れ、高金利通貨が急落、低金利通貨が急騰し、大きな損失を被る事となる。 今で言えば高金利のNZドルが急落した事と同じである。 「低金利の円を借りてきて、それを売って、高金利のNZドルを買えば丸儲け」が崩れた。 おいしい話にはリスクが付き物なのである。

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