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好きです『北海道』コミュの◆知床エリア

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 知床半島は、いまだに秘境の名に恥じないスケールと人間を拒絶する自然に満ちたところ。何しろ全長63kmの半分ほどにしか道路がなく、人家も羅臼とウトロの海岸部にしか見られない。先端の知床岬から半島中央部にかけてまったく人間の手に触れられていない大地が続き、ひとたび日が暮れると人里近くまでもクマやエゾジカの支配する天地となる。放棄された開拓小屋を見るにつけ、ねじ曲がったダケカンバを見るにつけ、畏怖を感じつつ旅をする。そうすれば知床半島は豊かな温泉や見事な風景で報いてくれるはずだ。ここは自然の方が威張っているのだ。

◎ 歩き方

 ・ バス
   知床半島は斜里からウトロのオホーツク側が斜里バス。標津から羅臼までが阿寒バス。その両者を結ぶ知床横断道路を両バス会社が交互にバスを走らせている。定期観光バスも多いが、季節運行ものがほとんどだ。阿寒湖と知床という2つの公園をめぐる「あかんしれとこ号」は、阿寒・斜里両バス会社で運行している。また、夜行性動物や星空を見る「しれとこ・夜の大自然号」を斜里バスが走らせている。

 ・ レンタカー
   JR知床斜里駅に駅レンタカー斜里営業所がある。また網走市には駅レンタカーの他、日本レンタカー、トヨタレンタリース、マツダレンタカー、日産カーリースの大手各営業所がある。

◎ プラニングのヒント

  知床の観光シーズンは雪解けの5月から始まる。それでもゴールデンウィーク時期は知床峠はまだ雪に覆われている。半島の天候は不安定で羅臼は6〜7月にかけて霧が発生しやすく、いわゆるエゾ梅雨に見舞われやすい。天候が最も安定するのは7月下旬から8月中旬にかけて。ハマナスやエゾフウロといった植物も6月中旬から7月下旬にかけて一斉に花開き、短い夏を謳歌する。9月下旬には川に遡上するサケが集まり、10月上旬には紅葉のピークを迎える。10月中旬になると、山野は枯葉色になり山では雨がみぞれに変わる。6月中旬には羅臼の千人踊りが、また7月中旬には斜里をねぷたが練り歩く知床こねぷた祭り画催される。

◎ ドライブアドバイス

  知床横断道路は10月中旬〜6月中旬の積雪期間、通行止め。同様にカムイワッカの滝方面の知床林道も冬期は通行できない。ちなみに斜里〜ウトロが41km。ウトロ〜羅臼は知床横断道路で27km。オホーツク側では知床大橋、根室海峡側では相泊まりまで車が入れる。

◎ 交 通

  JR知床斜里駅前のバスターミナルからウトロ・知床大橋へは斜里バスの路線がある。また、阿寒バスは釧路から標津経由のバスを羅臼まで走らせている。斜里・阿寒両バスによるウトロから羅臼間の知床横断道路経由路線は6月15〜10月15日の期間運行している。タクシーはウトロにウトロ観光ハイヤー、羅臼に羅臼ハイヤーがそれぞれある。定期観光バスは知床斜里とウトロ発の2つのコースがある。

◎ 宿

  斜里とウトロに宿が集中。斜里はビジネスホテル系の宿が多く、ウトロ温泉には旅館と民宿が多い。また岩尾別温泉は一軒宿の旅館と山小屋がある。根室海峡側の羅臼温泉と海岸沿いに宿が点在。このエリアは小規模だが料理自慢の宿も多い。ユースホステルは斜里、ウトロ、羅臼にある。

◎ 概 要

  オホーツク海に向けて一直線に突き出た知床半島は、千島火山帯に属する羅臼岳や硫黄山、知床岳など堂々たる火山を連ねた一大山脈をなしている。このため半島全体が険しい山岳地帯でその裾野は原生林に覆われ、知床岬から東側15km、西側30kmにわたって断崖絶壁の海岸が続いている。半島全域にはヒグマやオジロワシなどの野生動物が生息している。このような知床にも明治以降、ウトロや羅臼に漁業を中心とした町ができ、若干の開墾もされたが、余りにも厳しい自然条件のためにそれ以上の大規模な開発から守られてきた。これだけのスケールで自然の生態系が一カ所にまとまっているところは日本でも数少なく、現在はその全域が国立公園に指定され、第一線級の自然保護体制がとられている。知床半島の玄関口、斜里はホッケで知られる漁港。背後には秀峰斜里岳が伸びやかな稜線を見せ、海岸の以久科原生花園は知床半島の山々を見渡せる好展望地だ。知床探訪の基地は、ここからバスで55分のウトロ。知床岬を海から探訪する知床探訪船の発着地だ。ここには温泉もあり、港近くには土産物店が集まっていて観光地らしい華やいだ雰囲気がある。この先のチャツコツ原野はかつての開拓地で知床100平方メートル運動が展開された場所だ。国道334号から知床五湖への分岐点には、知床の自然探訪のステーション知床自然センターがある。その背後の台以外にはフレペの滝が落ち、また知床五湖もぜひ歩いてみたい。さらに林道を進むと硫黄山から直接温泉が流れるカムイワッカ湯の滝がある。半島東側の羅臼は漁業の町、港に舳先を連ねる漁船は北洋が仕事場の屈強なタイプ。ここにも内陸部に温泉が湧き、名物露天風呂の熊ノ湯は終日にぎわいを見せている。半島の東岸は単調な風景が続くが、常に目前にある巨大な島影は国後島だ。道路の終点近くには相泊まり温泉とセセキ温泉が湧く。訪れる観光客は少ないが、海鳴りを効きながら入る波打ち際の露天風呂はまさに秘湯だ。

● 斜里町立知床博物館(知床研究の拠点、野外観察園にはオジロワシも)

  斜里町北東の防風林に囲まれた町立博物館。処理町100年記念に設けられた歴史・自然博物館で、知床半島の歴史・民族・自然をテーマに構成されている。ここでは知床の生い立ちや森の動物などが分かりやすく展示されている。中でもユニークなのは、古民具を集めた展示室。一歩、中に足を踏み入れると釣り鐘や古ヤカン、掛け時計などの近代のおびただしい生活道具類が並び圧巻。まるで古道具屋の倉庫にいるような雰囲気で楽しい。また、野生動物の保護施設、野外観察園が裏手にあり、ケガや交通事故で保護された動物達の病院になっている。ここからは親からはぐれてしまった子ジカや、骨折で自然に帰れないオジロワシなどがいて、近くで見るといろいろ考えさせられる施設。この博物館が発行する「郷土学習シリーズ」は知床の自然をテーマ別に詳細な解説をしたネイチュアハンドブックとして便利。知床斜里駅のキヨスクなどで販売している。

※ 足を延ばして斜里岳(どこから見ても秀麗な名山に登る)

  知床半島の基部にシンメトリックな稜線を見せているのが標高1545mの斜里岳。深田久弥著の「日本百名山」にも登場する北海道の名峰で、斜里やJR連釧網本線の車窓からもはっきりとその印象的な姿を見ることができる。この斜里岳登山は林道で行ける標高670mの山小屋、清岳荘が起点になる。ここで一泊した後、頂上を目指すのが一般的で約3時間の道程だ。山頂付近は山林限界を超えた胸つき八丁だが、屹立する独立峰だけに眺望は見事。道東最高の展望台であることに間違いない。アイヌ語でオンネプリと呼ばれるこの山の初登山は昭和3年(1928)というから、人間が登り始めた歴史は以外に浅い山である。

● オシンコシンの滝(知床の滝のトップバッター。上から見るのがトク)

  斜里からウトロに向かう途中に見る水量豊かな滝。”滝王国”知床半島の中で最も見学しやすい滝で、国道沿いの海岸に高さ80mから二手に分かれて落下している。アイヌ語では滑り落ちる川という意味のチャラッセ・ナイと呼ばれ、黒い岩肌を覆うような幅の広い滝は冬の流氷の訪れとともに見事な氷瀑となる。この滝の上部に知床国道の旧道があり、ここからの眺めもなかなかのもの。目の前にはオホーツク海が広がり、足下から水が豪快に落ちていく。視界が東に開けているのでオホーツク海に沈む落日は見事だ。滝壺にはいつも観光客が多いが、この滝上の道路には人影もなく穴場。滝壺から斜里方向に300m行ったところから上に登る遊歩道がある。

※ 寄り道

  オシンコシンの滝からウトロ寄りに4km程行ったところからウトロ山方面に入っていくと、原野に突然出現する丸太小屋がある。底が、手打ちうどん&喫茶のおやおや。まだ若い和田さん夫婦が建物から造った店で、雰囲気は70年代のJAZZ喫茶風。途方もなく不便なところだが、この店のファンは多い。

● 知床観光汽船(本物の最果てを見る知床岬への船旅)

  知床半島探訪のハイライトと言っていいのが、ウトロから出る観光汽船での知床岬への航海。このウトロ鉱から知床岬までの海岸はまさに間断なく断崖が続く海の城壁。流れる川はほとんど滝となって直接海に注ぎ、雲を突く知床連山のスター達がズラリと並んでいる。圧巻は硫黄山直下から滝となって流れ落ちるカムイワッカの滝。海水は硫黄分でエメラルドグリーンに変色し、100mを超す溶岩の壁には洞窟がいくつも口を開けている。山々が次第に高度を下げ、ついに没する知床岬は海岸段丘に守られた無人の岬、ここの灯台は網走から遠隔操作されているという。観光汽船は海岸に接近したり離れたりしながら知床岬に向かう3時間45分のコースと、カムイワッカの滝で折り返す1時間30分の硫黄山コースの2コース。船はエサをねだるカモメが次々に急降下して観光客を楽しませてくれる。

● 知床自然センター(自然観察会が人気の知床探索の拠点)

  国道334号から知床五湖方面に道が分かれるホロベツの大地に設けられた知床自然センターは、環境庁が設置する一般のビジターセンターとは異なり、自然研究と保護啓蒙が目的の財団法人によって設けられたネイチャーセンターだ。ここでは知床を歩く人々のさまざまな質問に答えるインフォメーションと、12m×20mの大型スクリーンでの迫力ある映像の旅が楽しめるダイナビジョンが目玉。ここの最大の特徴は欧米の自然公園のように年間を通じてさまざまな自然観察会が催されていること。すべて知床ボランティアレンジャーや解説員が同行、2時間程度の知床五湖ネイチャーウオッチングから三泊四日で知床山中を歩く知床トレッキングまで、テーマ別のコースで参加者を募っている。特にこの知床トレッキングはテントと山小屋に泊まり、ヒグマに遭遇することもある。なかなかすごいツアー。また、空の王者オジロワシを間近に観察するオジロワシ観察会を厳冬期に行っている。当日参加できるものが多いが、できれば事前に問い合わせてから参加したい。知床自然センターで発行している「知床・ガイドマップシリーズ」は、呼んでいるだけでも知識を得ることができる便利で手軽な解説付き地図。知床探訪の前にここで入手しておこう。館内にはレストランと売店がある。この付近は無人の野で飲食店の乏しいところだけに貴重な存在。裏手には知床100平方メートル運動を記念するハウスがある。

● フレペの滝(川をもたない滝を見に、海岸まで歩く)

  知床自然センターのすぐ裏手から延びるのがフレペの滝遊歩道。森を抜けるとかつての開拓地跡の草原に出る。やがて白黒に塗られた灯台が見えてくるところで大地がつき、海に面した断崖地帯に出る。その崖の途中から落ちているのがフレペの滝。細長い水流が地中から現れてそのまま海へ行くという川をもたない滝で、そのはかまげな様子から”乙女の涙”とも呼ばれている。このホロベツ大地は固い溶岩層の上に透水性のある溶岩が乗った地層で、地下水流がその間をと通って断崖から吹き出している様子が展望台からもよく見える。遊歩道は往復で約40分。草原ではキツネが横切ったり林ではキツツキのアカゲラを見かけたりと、知床の自然を手軽に楽しめるコース。途中から見る知床連山も見事だ。

● 岩尾別温泉(最奥の温泉で露天風呂三昧、ランプの山小屋も)
  ウトロからさらに奥の国立公園内に湧く温泉。知床五湖に向かう道道から岩尾別側に沿って林道を4km程行った突き当たりに岩尾別温泉ホテルの地の●がある。ここは知床最奥の宿として人気があるがそのホテルの前に、従業員が整備したという滝壺の露天風呂や岩風呂など五つの露天風呂がある。ここはホテルとは別に自由に利用できるが、脱衣所はなくすべて混浴だ。また、ホテルのすぐ裏手が羅臼岳の登山口。その脇にあるログハウスの山小屋が、知床を訪れる登山者に知られた山小屋だ。羅臼岳の生字引ともいわれる法量武さんが管理する小屋で、いまだに照明はランプを使っている。山小屋だけに宿泊者しか利用できないが、ここにも小さな露天風呂があり、毎晩山男達がランプの下で語り合っている。

● 知床五湖(時間をかけて歩きたい知床の五つの宝石)

  知床を訪れたらぜひ歩いてみたいのがこの知床五湖。深い原生林に覆われた溶岩台地上に残された五つの証拠で、遊歩道でめぐるこにはそれぞれ清冽な水をたたえている。なぜかこの湖には固有名詞がなく、時間廻りに第一湖から気持ちのいい道を進むと、水面に山々を映す最も大きな第二湖に出る。ほとんどの観光客はここから駐車場への近道で帰ってしまうが、知床五湖の魅力はこれから。五月にミズバショウの群落が咲く第三湖を過ぎ、深い森にたたずむ第四湖とヨシの草原をもつ第五湖は静粛そのもの。微動だにしないような大自然も5分、10分とたたずんでいると、あちこちでアカゲラが木を突っついたりマガモが餌をあさったりと、その様子が面白い。すべて地下水が湧く湖なので五湖には川はなく、それがただならない静けさを生んでいる。遊歩道入り口から五湖一週で約1時間。双眼鏡必携のネイチュアコースだ。

※ 知床100平方メートル運動

  ウトロ北方の溶岩台地にの上は、大正時代から開拓されてきた農地。その後激しい自然条件のため入植者は次々に離農し、昭和40年代には無人の原野と化してしまった。やがて昭和50年ごろから秘境ブームや列島改造ブームでこの土地が注目され、乱開発の危機が迫ったとき、斜里町が提唱して始まったのが「知床で夢を買いませんか!」と呼びかける知床100平方メートル運動」元々は原野になった私有地を買い取る予算がなかったための苦肉の策だったのが、昭和52年(1977)にスタートすると全国的に反響を呼び、やがて日本のナショナルトラストのシンボル的運動になっていった。1995年9月現在4万6711人が参加している。4億8千万円の資金が集まり、目標の93.2%、437.37haを取得している。参加寄付金は100?単位8000円で、取得した土地は植林をはかって永久保存していく。この運動以降、貴重な知床の自然を守ろうとする気運が高まり、知床自然センターの設置や徹底した保護策などで、知床半島は日本で最も先端的な自然公園になっている。

● カムイワッカ湯の滝(入浴後の硫黄臭さが知床最奥到達の証)
  知床林道で車が入れる際奥部近くにある温泉の滝。知床連山中の活火山、硫黄山から流れ出る温泉の川が作り出した天然の滝壺の露天風呂で、林道から川沿いの急斜面を登っていくと30分ほどで滝に出る。といっても脱衣所など露天風呂の設備は一切なく、山腹から湯気をあげて流れてくる温泉水が、ただ小さな滝になって溜まっている。滝は二段で上下にこのようなお湯溜まりがあって自由に入浴できる。かなり硫黄分のある温泉で抜群に暖まるものの目が痛くなるほど酸性が強く、入った後は体が一日中硫黄臭くなるワイルドな温泉だ。かつては山男達の秘湯だったが、今では訪れる人も増え、夏の観光シーズンになると順番待ちも出るほどに賑わいを見せる。一応、上段が女性、下段が男性という不文律もあるもののこの時期は水着持参の法が無難。また湯の滝への登りは川の中を歩くところもあるのでゴム草履や地下足袋など濡れてもいいような足ごしらえが必要。この川はやがて大きなカムイワッカの滝になってオホーツク海に注ぎ、海面をコバルトブルーに染める。

※ 車窓展望(知床横断道路で、知床の山上の世界をかいま見る)
  知床半島のオホーツク側を見終えたら、次は根室海峡側の拠点、羅臼を目指そう。そのルート上にあるのが、知床横断道路。知床半島を横断する国道344号の峠部分の総称で、ウトロから羅臼まで結ぶ約27kmの山岳道路だ。亜寒帯の山越えだけに6月中旬から10月中旬までの4ヶ月間しか通行できない道路でもある。海岸部からたった7〜8kmで稜線に達する急角度の山腹を登っていくと、やがて知床連山の主峰羅臼岳のどっしりとした勇姿が迫ってくる。標高600mあたりからは積雪のために幹や枝が曲がりくねったダケカンバの群生帯に入り、一種異様な樹林は標高738mの知床峠まで続いている。横断道路唯一のパーキングがあるこの峠には、晴れると国後まで一気に望遠できる展望台があり、夏場は夜明けを見るポイントになっている。横断道路は羅臼側も急カーブ連続のワインディングロードで、開通直後の6月や10月には凍結することもあるので要注意。一気に登り、あっという間に下る横断道路である。

● 羅臼温泉・熊ノ湯(名物露天風呂で賑わう温泉には間欠泉も)
  知床横断道路の羅臼側山麓に湧く温泉。羅臼側沿いには各所に温泉が湧出し、特に最上部の国設キャンプ場の対岸にある熊ノ湯は地元の人たちが訪れる人気の無料露天風呂。以前はフルオープンの湯船だったが、現在は男女別の脱衣所も備えた露天風呂となっている。残念ながらついたてがなく、風景を眺めながら入浴ができるのは男湯だけだが、露天風呂は真冬でもOKの暖かさだ。ここから500mほど下ったところにあるのが羅臼間欠泉。昭和37年(1962)、ボーリング中に噴出した間欠泉で、当時は1時間ごとに15mの高さに吹き上げていたという。しかし今では勢いを失って約2分毎にゴボゴボシューシューと5〜6m熱湯を吹き出すだけ。ボーリング管内の98度の熱湯が地中で沸点に達するたびに噴出するという半人工的な間欠泉だが、ここは小さな立て看板があるだけで何の処遇もされておらず、かえってゆっくりと間欠泉見学が楽しめる。温泉街といっても国道沿いに数軒の温泉旅館があるだけだが、この一角にある羅臼ビジターセンターは知床に関する図書・図鑑が充実している。地味な施設だが居心地がいい。

● 望郷展望台(近くて遠い島を見る展望台は羅臼の裏山に)

  その名の通り、北方領土の国後島を見渡せる展望台がある公園。羅臼市街の西側、羅臼町民スキー場の道を登った、160mほどの高台に広場と展望台がある。ここから国後島は根室海峡をはさんで26kmの距離。最高峰の爺爺岳(1822m)もはっきりと見ることができ、この間の海に実質的な国境線があると思うと、眼下にズラリと停泊している漁船の厳しい操業条件が理解できる。この羅臼漁港はイカ漁船が多く、朝夕、●々と集魚灯をつけた漁船が港に出入りする風景は幻想的だ。ここは余り観光客の訪れない公園だが時間があれば寄ってみたいところ。展望台入り口には町営林間キャンプ場がある。

● マッカウス洞窟(のぞくと光る不思議な苔は氷河期からの贈り物)
  羅臼の北2kmにあるマッカウス洞窟は、先住民の住んだ洞穴。その中の岩棚の奥に珍しい光ゴケを見ることができる。崖下にある海蝕洞窟の迫りだした岩の下に入ると「この位置から見えます」という矢印がある。その方向を見るとビードロのように苔が岩を覆う中に、一部分だけエメラルドグリーンに蛍光する点が帯状に見える。これはコケ自体が発光しているのではなく、コケの原始体にあるレンズ状細胞が外光を反射するもので、少しでも角度がずれると反射しなくなる微妙なものだ。光ゴケはヨコツバゴケという蘇類、一般にヨーロッパやシベリアの亜寒帯の湿度が高く薄暗いところに生えるという。ここのものは氷河期から残されたレリック(遺存種)だといわれている。

● 相泊・セセキ温泉(知床半島東岸に湧く2つの秘湯をめぐる)
  羅臼から北の相泊までの海岸沿いルートは観光客もあまり訪れない行き止まりの道。その間はこれといった景勝地もなく、時折集落があるだけの淡々とした海岸線だが、道路終点の相泊とその手前のセセキ温泉に温泉が湧き出している。いずれも渚の岩場が源泉になっており、入浴自在。セセキ温泉は一見するとただの磯の岩礁。それも満ち潮になると水没するというもので、この岩場には71度のお湯が沸き出している。このため岩を動かしながらの温度調節が必要で、いざ入るとなるといささか大変ではある。しかし、泉質すら調査されていない無類の秘湯だけに、噂を聞いて来る遠来からの温泉ファンも多いという。海岸に管理している家があるので、断って利用すること。相泊温泉は海岸に直接掘られた2つの湯船に6〜9月まで小屋がけをする簡単なもの。海側に開いた半露天風呂で、お湯が湧く湯船の底にコンブが沈んでいることもある。磯の香漂う湯で、国後島を見ながら入浴できる素朴な温泉だ。

※ 羅臼の町でおいしい体験「海馬屋たかさご」

  漁業の町羅臼で、漁網を食い破ると嫌われているトドの肉を味わえるのが海馬屋たかさごだ。羅臼峠に近いふるさと体験館内にあり、鉄板焼きやルイベなどのトド肉料理を出している。肉は赤身で若干、動物的な臭いがあるが、特製のタレで食べやすく仕上げた味は羅臼ならではの味覚といえるだろう。店内にはトド猟に使う鉾も飾ってある。

コメント(6)

始めまして、私も知床100平方メートル運動に参加していますよもちろん知床全体の保護活動にも何度か参加させてもらっています
昨年度は流氷が来なく、冬の使者も来なかったので寂しいかったですよ、地球温暖化の影響で例年流氷も少しづつ代わり初めていますよね
この素晴らしい自然を残していかないと駄目になってしまう
今年はまだまだ暑い日が続いていますが
冬はどうなりますかね
来年は北海道上陸を楽しみにして頑張って仕事しています
コメントありがとうございます。

また、こちらからのレスが遅くなり大変失礼しました。

運動に参加されてるとの由、大変ありがとうございます。お疲れ様でした!

私も北海道に移り住み30年になります。

年々地球温暖化で、北海道の素晴らしい大自然も危うい状態です。

なんとかして守り通したいものです。

豊かな自然があって、初めて人間は生活でき、そして生きていけるのだと思います。

ホントなんとかしたいものです。

これからも、よろしくお願いいたします!
『知床八景』

◆「知床峠」
 ウトロと羅臼岳を結ぶ知床横断道路は絶景のドライブコース。その頂上にあるのが知床峠で、目の前に標高1.861mの羅臼岳の雄々しい姿とハイマツの樹海の風景が広がっている。横断道路の開通期間は例年4月上旬〜10月下旬(画像左)

◆「知床五瑚」
 原生林に囲まれら知床五瑚は、一湖から五湖までを一周できる探勝道路があり誰でも気軽に自然を楽しむことができる。運が良ければ野生動物も見かけることも・・・。(画像中)

◆「アレペの滝」/別名「乙女の涙」
 知床連山に降った雪と雨が地下に浸透し湧き出て、オホーツク海に面した高さ約一〇〇mの断崖の割れ目から静かに流れ落ちる。(画像右)

『知床八景』−2

◆「オシンコシンの滝」
 ウトロと斜里市街の間にあり、断崖から水しぶきを上げて落ちる涼味満点の滝。滝の上には展望台もありオホーツク海や知床連山が一望できる。(画像左)

◆「カムイワッカ湯の滝」
 硫黄山から湧き出た温泉が滝となっている。カムイワッカの滝の横に入り口があり、歩いて川を渡る。7月から9月の70日間、専用シャトルバスが運行されているので、乗り換えが必要となる。(画像中)

◆「夕陽台」
 ウトロの温泉街にある、その名のとおり夕日の名所。どの季節の夕景もそれぞれに印象的で胸を打つ。是非、カメラを持参して出かけてみよう。(画像右)
『知床八景』−3」

◆「オロンコ岩」
 ウトロ港近くにある、高さが約80mもある巨大な岩。急な石段を登っていくと頂上は平坦になっている。(画像左)

◆「プユニ岬」
 ウトロから知床五瑚方面へ約5k、幌別川を渡った上り坂にある。ウトロ港周辺やオホーツクの海岸線を一望できるほか、夕景も美しい。(画像右)
『知床の野生たち』−1

 知床にはヒグマが高密度で生息する地域としては世界有数といわれる。森で木の実や果実を食べ、海岸で遡上するサケやマスを捕獲する、そんなヒグマ本来の姿が見られる国内で唯一の場所。知床ではよく見かける動物としては、エゾ鹿やキタキツネ、エゾリスがいる。他に、シマフクロウ、エゾクロテンやモモンガなど稀少な野生動物も数多く生息している。さらに、知床半島の周辺海域は日本でもっとも海獣類が豊富なことで知られ、冬にはアザラシやトド、夏にはイルカの群れやクジラなど多くの海の生物を観察することができる。厳しい気候と地形、豊かな森と海に恵まれた知床は、野生動物にとって最後の秘境といえる。

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