EurekAlert(http://www.eurekalert.org)より 食欲調節ホルモンの話題二つ ■JCI 2005年12月号 JCI table of contents December, 2005 10-Nov-2005 http://www.eurekalert.org/pub_releases/2005-11/joci-jto110305.php レプチン信号が脳にあれば肥満や糖尿病は回復する Reversing obesity and diabetes works when leptin signaling is on the brain レプチンは脂肪細胞由来のホルモンで、レプチン信号伝達不全が肥満や食べ過ぎ、エネルギー消費の減少をもたらす。レプチン信号はレプチン受容体LEPRを介して伝えられる。 JCIに発表された論文ではレプチン受容体のたった一つのイソ型LEPR-Bを神経細胞のみに発現させることが正常体重維持には充分であることを示した。従って神経系以外でのレプチンの作用は限られたものであろう。 Complete rescue of obesity/diabetes and infertility in db/db mice with neuron-specific LEPR-B transgenes Streamson C. Chua, Jr. et. al. http://www.jci.org/cgi/content/abstract/JCI24059v1
■スタンフォードの科学者が肥満薬として期待できるホルモンを発見 Stanford scientists' discovery of hormone offers hope for obesity drug 10-Nov-2005 http://www.eurekalert.org/pub_releases/2005-11/sumc-ssd110705.php Scienceの11月11日号に発表されたホルモンは抗グレリン作用のあるオベスタチンObestatin。 1994年に食欲抑制ホルモン レプチンが、1999年に食欲亢進ホルモン グレリンが発見されている。さらにメラノコルチンがレプチン制御に関わることがわかってきた。 これらの発見は抗肥満薬開発に役立つとして期待されているが未だ肥満治療には貢献していない。 グレリンは食欲亢進ホルモンであるが、その遺伝子を欠如したマウスを作成したところ食欲も成長も普通であった。これはグレリンと同時に抗グレリン作用のあるオベスタチンまで欠損させてしまったためであると説明できる。オベスタチンはグレリンのプレホルモン配列中にコードされていたペプチドホルモンである。 オベスタチンをラットの腹腔と脳に注射したところ食欲が抑制され、同時に食べた食物の胃から腸への異動も遅くなった。 Obestatin, a Peptide Encoded by the Ghrelin Gene, Opposes Ghrelin's Effects on Food Intake Jian V. Zhang et al. Science, Vol 310, Issue 5750, 996-999 , 11 November 2005 それに対する記事 Separation of Conjoined Hormones Yields Appetite Rivals Science, Vol 310, Issue 5750, 985-986 , 11 November 2005 この記事の図解が非常にわかりやすい(購読者のみ)