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こころとサイエンスコミュの無洗米の品質・安全衛生・環境性等を調べる 

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国民生活センター商品テスト結果から(古い記録だけど参考にはなるのでのせました)
http://www.kokusen.go.jp/test/data/s_test/n-20020606_1.html
[2002年6月6日:公表] 

無洗米の品質・安全衛生・環境性等を調べる 
・実施の理由
無洗米は「洗米しないために環境にやさしい」「水を多量に使わないので経済的」等喧伝されていることもあり、生産量が10年間で27万トンにまで伸びている(平成13年)。
一方、全国消費生活情報ネットワーク・システム(PIO-NET)には「どうやってつくっているのか不明なため、安全性が不安」等相談や問い合わせが1998年以降増加傾向にある。
さらに最近は、食品表示に対する関心が高まっているが、米における品種に関する表示は消費者にとって「おいしさ」や「価格」の目安として重要な情報である。
そこで、無洗米と精白米の品質面や安全衛生面等の違いや、消費者が無洗米を選んで使う際の注意等について情報提供することとした。また、2001年4月に改正されたJAS法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)により米に品種等の表示方法が定められているが、最近では一部の品種について調べられるようになってきているので、DNAの分析を行い調べることとした。なお、より多くのデータを解析し情報提供するために全国の消費者センターと共同でテストを行った。 
・結果、現状
無洗米についてアンケート調査を行ったところ、無洗米利用経験者のうち、6割の人が洗米等手を加えて炊飯していた。現在無洗米には統一した定義はなく、米を洗米したときのとぎ汁は無洗米でも濁りがあり、目視による濁り具合で無洗米と精白米を簡単に見分けることはできなかった。また、2割の人は無洗米についての情報が不足していると感じていることが分かった。
品種の表示に関しては、米は品種によってDNAに特徴があるためDNAについて調べたところ、テストの過程で標準米と比較して識別バンドの出方が異なる銘柄がみられた。現在のJAS法の判断は帳簿等の資料で行っているとのことであるが、「品種」についてはDNA分析が可能となってきており今後、第三者でも認証可能となるよう科学的品種判別法を確立し、JAS法の判断の根拠とすべきである。
無洗米と精白米のおいしさの差を調べたところ、炊飯直後では無洗米と精白米においしさの差はみられなかったが、1kg当たりの平均価格は無洗米の方が平均で52円高く、洗米等の上下水道料金を含めても無洗米を使う方が費用がかかることが分かった。
環境性について、無洗米は家庭で洗米しなくても利用できるので米のとぎ汁による環境負荷はない。しかし、製造工程で製法によってはぬかの処理(利用)する際に電力等を使用しておりCO2排出という形で一定の環境負荷が発生しており、それらの情報については公開されるべきである。 
・問題点
無洗米は米の消費拡大に寄与するものと考えるが、統一した品質基準等がないため早急にそれらを作成し、普及させてほしい。
JAS法の判断について、現状の帳簿や伝票等による確認では不充分であるため、表示の信憑性が判断できる科学的な品種判別法を確立し、これを重視したJAS法の運用をしてほしい。
購入後の環境負荷が小さいことを表示しているが、本来、製造段階も含めて環境負荷を考える必要があり、製造工程でのCO2排出による環境負荷もなるべく低減させてほしい。 
・今後の予定
テスト対象メーカー及び関係団体にテスト結果の説明会を実施し、その際に改善点などについて要望する。 
業界の意見 −たしかな目 2002年9月号より−
 「日本精米工業会」より
(1)『たしかな目7月号』に「米の総生産量のうち約3%…」とありますが、この生産量は玄米の数量であり、主食用以外のものも含まれているので、米の総消費量もしくは総流通量と比較すべきと考えます。
(2)「無洗米には特に定義はなく…」とありますが、日本精米工業会(以下弊会という)では'92年に制定した「無洗米の製造に関する指導指針」で品質確保等の指導をし、2001年11月に改正して定義を定めております。弊会会員(全国約300社)の米穀販売業者はこの定義を認識し、食糧庁も承知しています。また、会員以外の販売業者でも、ほとんどは業界紙等を通じて知っています。
(3)「無洗米の製法」として4種類が示されていますが、この中でスーパージフライスは米の名称であり、NTWPは装置の名称です。弊会は無洗米の製法を「加水精米仕上方式」「乾式研米仕上方式」「特殊加工仕上方式」の3区分に分類しています。なお、BG精米製法については、弊会をはじめ第三者による確認はされていません。以上、製法の種類の分類表記としては適正でなく、かつ説明不足と考えます。
(4)Q&Aの品質面記述では8項目を取り上げていますが、テストの目的を[1]無洗米の品質面 [2]衛生・環境面 [3]経済面 [4]精白米と無洗米の利用面の比較という柱のもとで読者にわかりやすく説明すべきではないかと考えます。
(5)品質面の中で砕粒(破砕粒)の割合が製法別に示されていますが、これは製法の問題よりも精米工場の選別工程の方が大きく影響します。製法で砕粒(破砕粒)の多少に著しい差はないと考えます。
(6)品種別の1000粒の重さは無洗米の方がより削り込んでいるので軽くなるのは当然で、しかも同一品種でも産地が異なれば変わってきます。消費者にとっては1000粒の重さよりもカップ1杯の重さの方が現実的であり利用価値があると考えます。
(7)「おいしさなど」の中で精白米を洗米しないで炊飯したらという項がありますが、これは消費者にとっては重要なことです。精白米を洗わないときと洗ったとき、といだときと無洗米との比較、さらに無洗米を洗ったときとの比較があります。前者は日常洗ったりといだりすることの米の食味への効果、後者はせっかく高い価格で買って洗うことの必要性があるか、ないかを知らせることになるのではないでしょうか。
(8)「品種に関する表示」は、無洗米とは別の重要な問題で、無洗米の表示問題に関連して取り上げるべきではないと思います。米の品質と表示として全体的(生産・農産物検査・精米加工・流通販売・消費者の各段階)に調査し、取り上げるべきと思います。

以上、今回は公的な機関で行われた初めての無洗米のテストと認識しており、そのご労力には敬意を表します。今後も消費者のために有益なテストをしていただくようお願い申し上げます。
(社)日本精米工業会 会長 天野一男 
・商品テスト部の見解
(1)無洗米については消費量、流通量という形での数値を把握することが困難な状況でしたので、今回は生産量の比較としました。さらに、無洗米の製法の違いを超えて集計された資料がないため、正確に把握できないのが現在の状況だと考えております。
(2)日本精米工業会により無洗米の定義を昨年秋に作られたのは承知しておりますが、同様の業界団体である全国無洗米協会の規格とは洗米水の濁度試験方法等の内容が異なっております。現状では、全国無洗米協会によるCM活動などにより、消費者には無洗米のイメージが先行して伝わっており、アンケート調査の結果からも無洗米に関する情報が不足している様子がうかがわれました。このような背景から、統一した公的な定義および規格の作成を要望いたしました。
(3)今回のテスト対象銘柄の製法を区別するにあたり、消費者が米の袋にある表示を見て判断がつくよう、米の袋にある表示等に沿った表現としました。
(4)今後の参考にさせていただきます。
(5)精米工場(販売者)による誤差を生じないよう、複数のデータの平均より算出しています。また、ブラシ研米製法については明らかに破砕米が少ないという結果でしたので掲載いたしました。
(6)異物(正常の粒の4分の1以下の粒)による測定誤差をなくし、1粒当たりの重さをより正確に把握するために、1000粒によるテストの方が適切であると考えました。
(7)洗わなくてもよいことを特徴としている無洗米を精白米と比較することが目的でしたので、洗米した無洗米のおいしさのテストは実施しませんでした。
(8)米の品種に関する表示問題は無洗米だけの問題ではないと認識しておりますが、また一方、無洗米においても無視できない項目であると考えテストを実施いたしました。今回無洗米に関するアンケート調査の結果でも、半数以上の人が「DNAによる米の品種判別に興味がある」という結果でした。 
「全国無洗米協会」より
(1)無洗米の2001年度の生産数量は予測数値が確定し、実際は42万7000トンです。こうした数字を出されるときは慎重にお願いいたします。
(2)無洗米と一般精米の価格比較で、報告書では双方の小売代金の価格差に水道代金だけを考慮されて、無洗米が高いという結論になっています。しかし、無洗米はぬかを取り除いて袋詰めしているのに対して、一般精米はぬかがついたまま袋詰めにされていて、食べる段階のことを考えると、同じ2kg、5kgの袋でも、無洗米の方が5%ほど多く入っている計算になります。これを価格比較に加えると、価格差はほとんどなくなります。
(3)濁度の比較で、無洗米と一般精米に差がないという結論に対して、計り方がおかしいと思います。濁度の比較はぬかがどれだけとれているかを比較するために行うものです。一方で、米を水に入れると、でんぷんが溶け出すので、ぬかの量に関係なく濁りが出ます。したがって、業界ではでんぷんが沈殿する3〜5分たつのを待って濁度を測り、ぬかの取れ具合を調べています。
(4)とぎ汁中の固形物量の測定では、消費者の洗米(手でゴシゴシととぐ)と、国民生活センターの振とう法とでは、固形物量に大きな差が出てきます。かくはんしていても、すぐ沈殿をする固形物が存在するとぎ汁の取り出しはきわめて均等性に欠けると思います。
(5)環境負荷の話で、無洗米はエネルギーを使うので、環境に負荷がかかっているという結論も少し違うかと思います。まず、一般精米はとぎ汁が出て、環境を汚染しますが、無洗米はそれがないわけで、ここで環境負荷に大きな差が出ています。このことを計算に入れないで、製造過程で負荷がかかっているというのは話の筋としておかしいのではないでしょうか。また、無洗米には幾つかの製法がありますが、一部の製法で灯油を使用することをとらえて、無洗米全体が環境に負荷を与えているという結論は少し違うと思います。
 さらに、BG製法は無洗米を製造する過程でとれるぬかを肥料および飼料として使う完全リサイクル型のシステムです。環境への負荷を言及されるのであれば、こうした点にも着目してほしいと存じます。
(6)pH指示薬は米の表面に残るぬかの酸性度に反応して、呈色するものです。無洗米は表面にぬかがないので反応せずに、試薬本来の赤みがかった色のままとなります。pH指示薬は無洗米を想定しないで、使われてきたものなので、一般精米を測定するときに、有効だった検査方法が無洗米では有効に作用しないのです。

 国民生活センターの調査結果が報道されると、それが独り歩きを始めて、実態と異なる批判が強くなり、ひいては、それが一般精米に比べて環境にも負荷がかからず、消費者には簡単便利という無洗米の普及を阻害することにもなりかねません
全国無洗米協会 専務理事 岸永三 
・商品テスト部の見解
(1)前記「テスト部の見解(1)」と基本的には同様ですが、今回は貴協会より最初にいただいた資料の数値を目安としました。
(2)報告書における「米450g当たりの購入価格」とは、統一した計量カップ(無洗米は専用カップ)を用いて、各銘柄の3カップ分の重量と購入価格から食べる段階を考慮し、1年分の費用を算出しております。
(3)アンケート調査より、消費者は米を浸漬する水が白濁していれば再度洗米する人もみられることから、使用実態に沿って洗米直後にテストを行いました。
(4)とぎ汁の採取の条件については、事前にモニターによって手で洗米してもらい、その際のとぎ汁の状態に近いものとして設定したものです。かくはん作業を十分に行い実施いたしましたので、均等性については問題ないと考えます。
(5)無洗米は家庭に入ってから、とぎ汁が出ないことで環境にやさしいということを消費者は情報として知っており、無洗米を利用する理由にあげられています。しかし、製造段階での環境負荷については、これまで公表されたデータおよび情報がほとんどなかったため、消費者には情報が届いているとは考えられませんでした。今回は、製法別にアンケート調査という形で無洗米を製造しているメーカーより回答を得て、消費者への情報としました。今後は製造段階での環境負荷の情報に関しても消費者に公開されるべきと考えます。
(6)精白米の新鮮度を酸性度指示薬により測定する方法が日本精米工業会から出されており、無洗米も精白米の一部であることからこの方法により鮮度の測定を行いました。今後の参考にさせていただきます。

 今回のテスト結果は、無洗米を否定するものではありません。しかし、消費者には無洗米に関する情報がまだまだ少ないように思われます。消費者が無洗米と精白米の使い分けが上手にできるように、業界としての統一された情報提供がされますよう、お願いします。 
「日本穀物検定協会」より
 当協会は、一定の要件を備えた米の登録販売業者(精米工場)との間の契約に基づいて、精米表示自主認証を実施しています。具体的には、当該精米工場で製造される精米の原料玄米欄の産地・品種・産年の表示が精米袋の中身と一致しているかどうかについて原則立ち会い等を行い、また、必要に応じDNA鑑定による品種判別等により確認を行っており、そのあかしとして、精米袋に「認証マーク」を印刷することまたは認証シールの貼付を認めているものです。
 今回、発表された商品テスト結果の一部において、精米のDNA分析の結果、表示と異なる識別バンドを示した商品がみられたことについては、認証業務を行っている当協会としても、十分留意し、引き続き消費者の方に信頼される適性かつ厳正な認証を行うよう最善の努力を払っていきたいと考えております。
(財)日本穀物検定協会 検査業務部 流通業務課 課長 山口芳己 


本件連絡先 商品テスト部

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