米国政府はクローンウシ・ブタ・ヤギ由来食品は非クローン動物由来食品と同様に安全であるとする報告書案を発表した。この案は、FDAがクローン動物の食品への使用を安全性評価が終わるまで停止するよう任意に求めてから5年以上経って発表されたものである。この提案については現在90日間のパブリックコメント募集中である。 業界は長年この報告を待っていた。FDAは要約については2003年に発表していたが、全文についてはさらに3年以上かかった。その間のFDAの努力についてはTheriogenologyの2007年1月号に発表されている。 FDAの決定の影響は海外に及んでいる。鹿児島大学のクローン動物研究者である窪田力はFDAの決定に安堵した。FDAの決定は日本を含む他国のモラトリアムに影響するだろう。オーストラリア・ニュージーランドの動物クローン企業社長も、公式に事業が始められると素晴らしいニュースだと歓迎している。 全員が歓迎しているわけではない。米国人の64%はクローン動物の食品への導入に懸念を抱いているという2006年Pew Initiative on Food and Biotechnology調査結果もある。 Theriogenology Volume 67, Issue 1 , 1 January 2007, Pages 198-206 Larisa Rudenko and John C. Matheson The US FDA and animal cloning: Risk and regulatory approach
■ ネイチャー (Nature) 世界で最も権威のある総合学術雑誌のひとつ。
■[FDA]FDAはクローン動物の安全性に関する文書案を発行 FDAは生産者やブリーダーに対しては食品としての供給はしないよう要請し続ける FDA Issues Draft Documents on the Safety of Animal Clones Agency Continues to Ask Producers and Breeders Not to Introduce Food from Clones into Food Supply December 28, 2006 http://www.fda.gov/bbs/topics/NEWS/2006/NEW01541.html
国際乳製品協会 FDAはクローン動物のミルクや肉のリスクアセスメント案を発表;IDFAは新しい知見を含む多くのメディア報道を扱う FDA Issues Draft Risk Assessment on Milk and Meat from Cloned Animals; IDFA Handles Heavy Media Volume; Coverage Includes New Insight Posted January 2, 2007 http://www.idfa.org/news/stories/2007/01/clone_risk.cfm
FDAの発表を報道した各種メディアでの扱いを紹介している。 The New York Timesは他にクローン動物を許可している国がないため、米国産の肉や乳製品が輸入拒否されるのではないかと報道。The Financial TimesはCVMのStephen Sundlofのコメントとして「他国は自力で行動する前にFDAのリスク評価を待っていたと考えている」と紹介している。Wall Street Journalによればウォールマートはクローン家畜販売計画はないとし、Tyson Foodsは決定を下す前に調査するとしている。 また同時にFDAの評価によってクローン動物作成のコストが低下し生産者にとってより魅力的なものになる可能性があるという予想も掲載している。IDFAは各種メディアからの取材に答えている。
バイオテクノロジー産業協会 Biotechnology Industry Organization (BIO) FDAはクローン動物とその子孫由来食品の安全性を発表 BIO statement: FDA Announces safety of food products from cloned animals and their offspring 12/28/2006 http://www.bio.org/news/newsitem.asp?id=2006_1228_01