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先日、そろそろ期限切れしてから時間が経ってヤバくなっている(かも知れない)126フィルムを使うべく、イタリアン・インスタマチックカメラの性能チェックをしてみました。
使用したカメラは以下の通りです。
? フェラーニア・ヴェラマチック
64年製で、3M傘下に入った頃の簡易カメラ。
レンズはディストーションを補正するために後ろにもレンズを置いた2群2枚の対称型。
シャッターは1/50秒程度の単速(Bもなし)で、絞りは“お天気”と“曇り”の2つ。
多分f16とf8程度でしょうが、サッパシ分かりません。
? ベンチーニ・コメット800XL
68年製で、シリーズの中では上級機種になりますが、簡易カメラには違いなし。
レンズは1群2枚のアクロマチックですが、ナゼかノンコーティング。
シャッターはやはりBのない1/50秒程度の単速ですが、絞りは無段階に変化します。
お天気マークが4つありますから、多分f8〜f22になるかと…。
? ムーピF6
75年に突如として現れ消えたフィレンツェのメーカーの簡易カメラ。上級機種にS4がありますが、これもインスタマチックの簡易カメラで、ヴェラマチックに似ていました。
レンズはノンコーティングの単玉で、シャッターもBなしの単速(1/50秒程度)。
絞りは“お天気”と“曇り”の二つ。

以上ですが、フィルムは皆ADOX ADC200で、ナニワカラーキットで現像し、それをエプソンGT-X750でスキャンしました。
ADOXは間違いなくフェラーニアのフィルムですね。
現像後の現像液の色がフジともアグファとも違ってフェラーニア・ソラリスと全く同じ深い青緑色の独特のものになりますんで、間違いないでしょう。

コメント(3)

では、その画質をチェックします。
まずは遠景から。
左から順にフェラーニア、ベンチーニ、ムーピになります。
結論から申しますと、ベンチーニの一人勝ちですね。
無限遠の解像力は元々焦点調節機構のない簡易カメラには弱いものなんですが、ベンチーニのくらいの解像力があれば、サービス版では問題はなしですね。
周辺部までなかなか像が揃っています。
空の色が煙突の右側から薄くなっていますが、内面反射の影響はありますね。
周辺光量も落ち気味です。
フェラーニアはせっかくの対称型レンズのクセして、周辺部の歪みが大きいですね。
中心部は悪くないのですが、奥の煙突の線がはっきりしませんし、周辺光量もがっくりと落ちています。
やはり空を見ると煙突の左側からくっきりと二重線が出てフレアーがしっかり見えるのは減点大。
ムーピは若干焦点距離の長いレンズが入っていまして、ちょっとヨットが手前にきています。
画像ははっきり言ってペケ。
どのコマも左下に感光したような跡があって、後で調べてみたら、内部の強い反射によるものだと分かりました。
何しろツルツルてかてかのプラスチック面ですから、反射しない方がおかしいですが、特にこのカメラのものは表面にワックスをかけたようにテカってました(笑。
また、シャッターを切った時の音は最も勇ましく、手に感じる反動も一眼レフ並み。
これで、軽いプラスチックの箱を持っている訳ですから、手ブレもおき易いでしょう。
クセモノですねー。
次に5mほど離れたところから写した画像ですが、フェラーニア・ヴェラマチックだけ同じところで撮った画像がなくてゴメンなさい。
で、そのフェラーニアですが、周辺部の気にならないこうした画像ではなかなか良い感じです。
さすがに猫のひげまでは結像してくれませんが、体毛のふさふさしたところまでは描写してくれます(縮小画像では分かりづらいですが)。
色合いも丁度良いくらいで、この点ではなかなかと見ました。
ベンチーニは卒のない画像を見せてくれますが、線はさすがにちゃんとしたカメラのようなものは望むべくもありません。
でも、チャリのタイヤのブロックパターンが大画像ではしっかり分かるので、線は滲んでいても、一応の画像になるのかと。
ムーピは遠景より近景の方が随分マシですね。
でも、取り込んだままの大きな画像で比較すると、ベンチーニの解像力とははっきりとした差があり、タイヤのブロックも随分甘くなって見えます。
最後に1mの近景から無限遠にかけて、どう写るかチェックです。
フェラーニアは手前の葉っぱに焦点を合せたようになっていて、バックの遠景はボケたようになっていますね。
固定焦点なのに面白い現象です。
かなり近めに焦点が合うように設計されていることが分かりますから、家族写真などの用途に徹した感じです。
でも周辺部のコマ収差は結構なものですから、端に立った人の顔は歪むでしょうね〜(笑。
ベンチーニはここでも卒のない満遍なくそれなりの画像を見せてくれますね。
ベンチーニのアクロマチックレンズは古い127や120のカメラでも良く写りますが、インスタマチックでもなかなかです。
ファミリーカメラとして30年代から80年まで生き残ったのは、こうした実力がもたらしたものなのかも知れませんね。
ムーピは焦点距離が長めであることも相まって、1m程度の近景は画像を結んでくれませんので、ちょっと離れて2m程度のところからポールを手前に写しました。
ポールの字も奥の倉庫の壁の字もぼや〜んとしてはいるものの、やはり近景向きのカメラであるようです。
このカメラが売られていた70年代半ばでは、もうこうしたカメラはファミリーカメラと言うよりトイカメラ的に扱われていたのは明白ですが、写りもそんな塩梅です。
性能は求めていないのは当然ですが、形だけは一眼レフに近付けようと、レンズの上に無意味な台形の突起を作ったり、軍艦部をいかにもメッキ仕上げ風にグレーのプラスチックを使ったりと、何か微笑ましいカメラです。
でも、モーレツな内面反射はイカンですな。

結論を申しますと、イタリアン簡易カメラはやはりベンチーニ様々ですね。

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