[mixi]形而上学（独我論・観念論・現象学）という - 構造構成主義

> 64:ガムスさん

　ガムスさんが、公正な立場から真理に近づこうとされている姿勢は理解しました。

　あと、５２で私が、

> しばらくの間、私は反論を控えておきます。

　と書いたのは、５１でガムスさんの書かれた内容が、まったく論理的でないからです。この発言を読ませて頂いて、ガムスさんとの議論を続けることの意味を見失いました。

　ご自身の書かれた文章を読み直して、再考して頂ければ幸いです。

[70] mixiユーザー 08月15日 17:50

＞抱石さん

まともな議論に戻れることをうれしく思います。ただ残念なのは、抱石さんの示したもろもろが私が反論し批判したものばかりです。そしてそれに対する誠実な再反論を私は目にしておりません。
「言葉で考えるのではないとすれば、何で考えるのか？」と言う私の問いかけに対する抱石さんの答えは「イメージ」「質感」「直観」・・・・こんなところでしょうか・・・。これらすべては言葉がなければ存在しえないこと、根源的なものとして言葉があること、によって明確に反論しています。
例えば「イメージ」に対する反論としては、珠算上級者の暗算を取り上げ、
＞ここでこの議論のテーマ「コトバなしで考えることは可能か？」に立ち返って考えてみます。まず単純に読み上げ算でも見取り残でもいいのですが「15円足す15円」で考えると、答えは30円。「15円」「足す」「30円」もすべてコトバです。入力される情報も出力される情報もコトバが担っています。つまりコトバがなければこの暗算自体が成立しないのは明らかです。次に、頭の中の像の操作について考えてみます。算盤や玉の像は、その材質や形といった像そのものに意味があるのではなく、像が指し示す数字＝記号＝コトバにこそ意味があるわけです。ですから、算盤の像からコトバを抜き去ってしまえば、そこにあるのは「木のようなものでできた、玉のようなものがついた何か」でしかなく、計算機能は行方不明になってしまいます。ただ通常は、映像のようなものと理解され、コトバは意識されませんがしっかりとコトバは存在しています。
これに対する抱石さんの反論らしきものは、
＞、これは多分、科学的に否定されていると思います。フラッシュ暗算なども、映像そのものを直接扱っていると考えられているように記憶しております。
としか述べられていません。これで私の見解に対する反論になっていると考えているのでしょうか。全く理路が示されておりません。
また、直観については＞５３で、「直観も言葉なしではありえない」ことを説明しています。以上のように一つ一つ具体的に説明し反論しているのに「具体的な例ということなので、分かりやすいところをピックアップしておきます。いずれも議論の途中で例示したものですが、ガムスさんは未だ有効な反論ができていません。」などと真逆なことを書いています。これは公開されている議論であり、だれの目にも明らかなことにもかかわらず平気でこういうことを書いてしまうのにはただただ唖然とするばかりです。このように論理がスカスカになってしまったことで、論点を議論の形式の問題にすりかえ、私へのお説教めいたお小言に終始しているのがこのところの抱石さんのコメントです。
まず、抱石さんの発想法の問題点を指摘し、次に繰り返しになりますが個々の論点を掘り返してみます。
既に書いたことですが、抱石さんは知覚と思考を区別せず混同していることです。知覚と言うのは現在的なものですが、思考は時間と空間を自在に移動します。「リンゴ」のイメージのように、抱石さんの発想は、「いまここにあるリンゴの像」（その限りの量としての情報）として現在形でしか考えらていません。ですから、棋士は言葉でなく（論理的思考でなく）直観で将棋を指すことがある、などと言ってしまうのです。今指すその一手の場面しか想定できず、まるで直観が天から降ってくるかのような発想です。棋士はその場面で初めて棋士になったのではありません。何年も何十年も研さんを積み、ルールを覚え、定跡を研究し、対局を繰り返して、私たちが「直観的な指し方だ」と言うところに到達するのです。つまり、直観と言われるものの裏には、多くの論理的思考（言葉）の膨大な積み重ねがあり、言葉が存在しなければ直観も存在しないという所以です。

[71] mixiユーザー 08月15日 17:55

つぎに、リンゴのイメージの問題を補足しておきましょう。
　「リンゴを見る」にすでにリンゴというコトバが使われているように決して言語以前ではありません。

　＞ここに混乱の根が見えたと言えるかもしれません。

＞外的観点から観察的な説明の形で書いたものです。ですので、「書いている私が」ことばを使っています。そのことと、この文章で表現されている「リンゴを見た当事者」が、その段階でリンゴということばを使っているかどうかは、まったく別の問題ですね。
　このことを、以降、混乱しないで分けて考えられるようになれば、これまでの混乱の大半は解消できると思います。

これも言葉の根源性がよく理解されてないようです。この「リンゴを見た当事者」は、リンゴということばを使っているいるかどうかとは別に、「リンゴとして」「リンゴの知覚像として」として当の対象物を見ています。つまり、決して意味不明な、球体の赤みを帯びた物体などとして見ているのではなく、明確にリンゴとして見ているのです。では、初めてリンゴを見、リンゴという言葉を知らない人の場合はどうか？という質問が来そうですね。そういう人は想定しにくいのですが、その場合でも本質的には同じことです。全く意味不明な物体としてではなく、何か名前は知らないけれどどうも野菜か果物のようだ、というように意味あるものとして（言語化して）見るでしょう。決して、リンゴと言う名前は知らなくても、山とかラーメンとか本だというふうには思わないでしょう。もっと極端に全く野菜や果物を見たことのない人（これはほとんど考えられませんが）の場合は、理解不能でしょう。その場合でも「意味不明な物体」と言うように言語化されることになります。
これは私たちの知覚像は、心理・社会そして生活史的に加工されて把握されることを意味します。廣松渉ふうにいえば私たちは共同主観的にものを見たり聞いたりするということです。「虹の七色」（＞２４）についてはすでに述べたところですし（これについては虹は七色ではないというずれた反論がありましたが、きっちりと説明しています）、動物の鳴き声のオノマトペもそれぞれの言語文化により加工されています。
もう一つ分かりやすい説明を繰り返しますと（何の反論もありませんでしたが）、立方体問題（＞２９）です。
小学校の教科書に出てくるような、サイコロを斜め上から見たような立方体の図（像、イメージ）は容易に思い描くことができると思います。これは実際には平面上にいくつかの線分によって描かれた図ですから、いくつかの平行四辺形の集まりでしかないはずです。しかし私たちは、これまでの学習や経験によってこれを３次元的な立方体として見てしまいます。むしろ本来の図である平面的な図形として把握する方が困難なくらいです。これも抱石さんの発想のように、過去の学習や経験を抜きにして現在と言う一点だけで初めて接する図であるなら、決して立方体には見えないでしょう。エヴィデンスとしては、先天的に視覚を失っていた人が医療技術の進展によって視覚を回復した時に、この図は立方体としては把握できないそうです。もちろん経験を積み重ねることで、私たちと同じように見えるようになります。この例も立方体と言うことばがなければ、立方体に見えることはないことを示しています。学習や経験による言葉の積み重ねが、単なる平面的な図形を立体的なものに加工されて私たちに立ち現れることを意味します。ですから抱石さんが「イメージで考える」といっても、そのイメージの多くは言語的に加工されたイメージであり、言語なしではそのイメージは機能しないのです。抱石さんがリンゴを見る時「言語以前のイメージだ」といっても、抱石さんが見ているのはやはりリンゴ（決してリンゴと言うことばを切り離すことのできない）なのです。
質感（クォリア・・一時期この言葉は大流行したが今ではあまり見なくなった）については、コメントをしてはいますが、基本的には感じるか感じないかの感性的問題なので、思考の問題とは区別されるべきです。この質感と言うような極めて私的（主観的）な感覚も先に述べたように社会的規定から全く自由であるわけではありません。例えば、ブルートレインの寝台で一夜を過ごす時、寝付かれずに車輪がレールに継ぎ目を拾う音が妙に生々しく迫ってくることがあります。「ガタンゴトン、ガタンゴトン」とこの文字どおりに聞こえるわけではありませんが、一応はこんな感じで聴いています。これを「ズリング、ズリング」に聴こえるといってそう記したところで、他者には全く通じないし自分でも何年かすれば忘れてしまうでしょう。これも言語文化が違えば、例えば韓国語では「トルコドン、トルコドン」と聴こえるそうです。　　

[72] mixiユーザー 08月15日 22:42

> 70:ガムスさん

　えーと、私が６５で具体的な例を示していて、それに対してガムスさんは

> ただ残念なのは、抱石さんの示したもろもろが私が反論し批判したものばかりです。そしてそれに対する誠実な再反論を私は目にしておりません。

　と書かれているのに、そのあとでわざわざ６５では私が例示していないフラッシュ暗算の例に反論しているのですね。その例が、反論しやすかったのでしょう。
　確かにフラッシュ暗算の元になっている情報は、一応文字化されていますので、分かりにくい例だったとは思います。人間には、文字を論理的に扱うのではない思考の方法があるということで挙げてみたのですが、分かりにくいので６５では取り上げていませんでした。

　６７に書きましたように、

ガムスさん：思考にはコトバ以外の要素は含まれて居ない
抱石　　　：思考にはコトバ以外の要素が含まれている

　ということですので、私は一つでもコトバ以外の要素が含まれている思考を示せば良いはずです。ですので、分かりにくい例は使いたくないと考えております。

> 既に書いたことですが、抱石さんは知覚と思考を区別せず混同していることです。

　別に混同はしていないと思いますが、例えば、
「モナリザの絵の頬のところの微妙な色使いをどう思います？」
「ああ、私も肌の色合いの微妙な色彩に惹きつけられていたんです」
　という会話があったとき、両者の心の中で行われている思考には、コトバではとても表現できない色彩の質感そのものが扱われていると思いませんか。

　リンゴでも同じですね。
「さっき食べたリンゴの、赤色と緑色のグラデーションの具合は、とてもおいしそうでしたね。」
「私は、中間にもう少し黄色が強く入っている色の方がおいしそうに感じます。」
　などという会話では、時間軸は自由ですね。そもそも、質感というものは、時間軸が関係しなければ発生しないのです。

　ここまでの間でガムスさんは、私が６５に挙げた例について、有効な反論はまったくないと思います。

> 71:ガムスさん

> 　「リンゴを見る」にすでにリンゴというコトバが使われているように決して言語以前ではありません。

　コミュニケーションにコトバが使われることと、思考にコトバ以外の要素があるという問題はまったく別であるということは、既に述べたとおりです。ガムスさんは、私の意見を無視して自説を繰り返しているだけですね。

> その場合でも「意味不明な物体」と言うように言語化されることになります。

　言語化されていませんね。「意味不明な物体」というコトバは、その物体をほとんど表現できていないからです。このことは、既に６５に書いた通りです。以下の文章です。

> 32: 　たとえば、素人の描いた絵（Ａ）と、著名な画家の描いた名画（Ｂ）を並べた場合、明らかに多くの人が「私は（Ｂ）が好きだ」という普遍的な傾向が見られれる場合があると思います。その場合、コトバではなく（或いは、「この絵」というコトバが使われたとしても）指差して示すことも可能なのです。
　たとえ「右の絵」というコトバを使ったとしても、左右入れ替えた場合に「左の絵」に変わるだけですね。つまり、右とか左とかのコトバは、絵の内容には関係ないのであり、私たちは、コトバにならない意味を使って（質感にコトバにならない意味を付与して）思考しているのです。

　ここまでガムスさんは、有効な反論がまったくできていません。
　そして、ガムスさんは、６５に挙げた例のほとんどを避けてしまい、サイコロの例を新たに出して来ていますね。

　この新たな例にお応えする必要はないのですが、とても有効に反論できそうなので使わせて頂きます。

　もし目の前に、見たこともない形の図形（もちろん、名称などありません）が複雑にからみ合った図が示されていて、「それを覚えて、後で感じたことについて語り合いましょう」ということになったら、話し合うのはもちろんコトバを使いますが、話し合っている参加者の頭の中では言語化できない図形が描かれていると思います。

　そして結論として、ガムスさんの書かれていることの中には、私の６５の意見に対する有効な反論は皆無だったということになります。

[73] mixiユーザー 08月19日 00:11

　＞抱石さん

　何度も何度も逃げの姿勢と論点ずれまくりを指摘するのは、気が滅入るものです。

　＞　と書かれているのに、そのあとでわざわざ６５では私が例示していないフラッシュ暗算の例に反論しているのですね。その例が、反論しやすかったのでしょう。
　確かにフラッシュ暗算の元になっている情報は、一応文字化されていますので、分かりにくい例だったとは思います。人間には、文字を論理的に扱うのではない思考の方法があるということで挙げてみたのですが、分かりにくいので６５では取り上げていませんでした。

　のように、全く私のディスクールを正面から受け止め、誠実に答えようとはしないのです。そのうえ堂々と、

　＞分かりにくい例は使いたくないと考えております。

　逃げることを宣言までする始末です。結局何の見解も示せないわけですね。

　＞ガムスさん：思考にはコトバ以外の要素は含まれて居ない
抱石　　　：思考にはコトバ以外の要素が含まれている

　ということですので、私は一つでもコトバ以外の要素が含まれている思考を示せば良いはずです。ですので、分かりにくい例は使いたくないと考えております。

　メインテーマがこのような問題の立て方ではないことは何度も記してきたはずです。重箱の隅をつつくような方法で、例外が一つでもあれば本質的な問題はどうでもいい、というような訳であるはずがありません。
　私は「人は言葉で考える（言語なしに思考は成立しない）」と主張しているのですから、このことの基本的、本質的論理構制を展開すればいいわけで、枝葉の例外を拒むものではありません（現に霊長類学者の引用で例外を提示している）。一方抱石さんは「少なくとも私は、必ずしもコトバで考え事はしていません。多分、考え事の大半は、コトバ以前のイメージによっていると思います」と述べているわけですから、それをを論証すればいいわけです。もちろん例外だってあるでしょう。
　この抱石さんの主張に対して、私は、イメージは暗算の問題で、直観については棋士の問題で、異議を唱えたわけですが、このいずれもゼロ回答です。

　＞ガムスさんは、私の意見を無視して自説を繰り返しているだけですね。

というのは一体どちらでしょう？

　＞別に混同はしていないと思いますが、例えば、
「モナリザの絵の頬のところの微妙な色使いをどう思います？」
「ああ、私も肌の色合いの微妙な色彩に惹きつけられていたんです」
　という会話があったとき、両者の心の中で行われている思考には、コトバではとても表現できない色彩の質感そのものが扱われていると思いませんか。

　リンゴでも同じですね。
「さっき食べたリンゴの、赤色と緑色のグラデーションの具合は、とてもおいしそうでしたね。」
「私は、中間にもう少し黄色が強く入っている色の方がおいしそうに感じます。」
　などという会話では、時間軸は自由ですね。そもそも、質感というものは、時間軸が関係しなければ発生しないのです。

　は、＞７１の最後の９行を全く読んでいないことを意味しています。ただ知覚されたものを対象化して論理的に追及する場合は、思考と言えると思います。ですから「微妙な色使いをどう思います？」は、テクニカルな面での話なら論理的な議論になりうるけれど、「どう思う？」が好きな嫌いかのレベルになれば、それはもう私たちが今議論をしている対象ではありません。

[74] mixiユーザー 08月19日 01:30

　「リンゴを見る」にすでにリンゴというコトバが使われているように決して言語以前ではありません。

　＞コミュニケーションにコトバが使われることと、思考にコトバ以外の要素があるという問題はまったく別であるということは、既に述べたとおりです。ガムスさんは、私の意見を無視して自説を繰り返しているだけですね。

　どういう勘違いをすると、こうなるのか不思議ではありますが、上の｢ﾘﾝｺﾞを見る｣・・・・以下は、コミュニケーションを問題にしてるのでも思考を問題にしてるのでも(知覚の問題です）コトバ以外の要素を問題にしてるのでもありません。そして、＞７１の私の「リンゴ」の件についても全く答えていません。
　再度単刀直入に問いましょう。抱石さんは、リンゴを見る時、何を見ているのですか？これはコミュニケーションの問題として問うているのではありません。他者との言語的交通以前に、すでに抱石さんの中で、目の前の赤いまあるい物体を「リンゴ｣と認識しているのではありませんか？単に意味不明の赤いまあるい物体ではなく、言語によって意味づけられた「リンゴ」になっていませんか？「リンゴ｣という実体も、「リンゴ｣と言うことばも知ってしまった私たちに、「リンゴ｣と言うことばの介入しない「リンゴ｣など存在しないのです。

　｢意味不明の物体｣と言うことばはまがうことない日本語です。日本語は言語ではないのでしょうか？要は対象物がそのレベルのものでしかないということです。幽霊やＵＦＯのように正体不明で実体のないものでも、語られ続け意味を持ちうるようになれば、より具体的な言語化は進むでしょう。そしてこの言語化は、関心相関的にも語られるべきです。見たこともない複雑に絡み合った図形も、その辺に落ちていたものならば｢意味不明｣でかたずけられてしまうでしょうが、今人気の韓流スターのつくったものであればより意味が形成され言語化は進むでしょう。

　前にも述べたと思いますが、絵の例は何を言いたいのかさっぱり分かりません。ある絵が好きなのを指示する時、コトバの代わりに指をさしても可能だ、という例は、前もって指差し指示が好きなことを意味することを言語的に了解していなければ意味を持ちません。指差した方が嫌いなのかもしれませんし、指をさした絵のある一部についての何らかの意味かもしれません。右の絵、左の絵はさらに意味不明です。

　＞２９でも取り上げた立方体問題も、＞２９、＞７１ともに私の見解に対してはスルーし、言いたいことだけ述べています。この言いたいことだけについても、この数行前で私の見解を述べています。

　あまり期待はできませんが、抱石さんがどれだけ正面から答えて下さるか楽しみです。

　

[75] mixiユーザー 08月19日 11:53

 ７３：ガムスさん

そもそもガムスさんの単純明快な主張（？）は、７に始まっていますが、その内容そのものが矛盾を起こしています。そのことは、３０で私が指摘した通りです。

＞７
私の考えは、単純で明快です。すべてはコトバ、言語なのです。視覚も触覚も味覚も嗅覚も聴覚も、意識化される時は、明るい、ザラザラしている、甘い、臭い、うるさい、というようにコトバとして認知されます。繰り返しますが、抱石さんのおっしゃる意識の世界（主観）は、コトバという客観性が担保されてはじめて成立するのです。

＞１４
　さてこれまでの議論ですが、抱石さんが自ら書かれた「意識（主観）に使われる情報の全てをコトバと定義するならば、私たちの考えていることの全てはコトバによるものである」は、おそらく正しいと思います。ガムス流に言えば「意識と言語は一つの事象の二つの側面である」とでもなりましょうか。

　これらの発言を受けて、私は、７２の発言を書いております。
＞７２　私
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
　６７に書きましたように、

ガムスさん：思考にはコトバ以外の要素は含まれて居ない
抱石　　　：思考にはコトバ以外の要素が含まれている
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

この主張の違いが、一連の議論の中心テーマであったことは確かだと思います。
そのことは、もっと以前に以下のところでも確認しております。

＞５２　私
　最初のお互いの主張は、
ガムスさん：思考は全てコトバによるものであり、それ以外の要素は含まれて居ない
私　　　　：思考には、コトバ以外の要素が含まれている
　ということだったと思います。

　私としては、
ガムスさん：論理的思考だけが思考であり、そこにはコトバ以外の要素は含まれて居ない
私　　　　：論理的思考以外にも思考があり、論理的思考にはコトバ以外の要素が含まれている

　といった論点での議論になると、実りのあるものになりそうだなと思っています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

　これに対して、ガムスさんは

＞５３　ガムスさん
　本来の議論に立ち戻れることを歓迎します。
　＞ガムスさん：思考は全てコトバによるものであり、それ以外の要素は含まれ　　　　　　　　て居ない
　　　私　　　　：思考には、コトバ以外の要素が含まれている
　については、私はこのように表現したことは在りませんが、ＯＫだと思います。

　というように、これが本来の議論であることを認めておられます。このことの内容は、６７でもしっかりと確認させて頂いております。

　しかしガムスさんは

＞７３　ガムスさん

＞　メインテーマがこのような問題の立て方ではないことは何度も記してきたはずです。

＞　私は「人は言葉で考える（言語なしに思考は成立しない）」と主張しているのですから、このことの基本的、本質的論理構制を展開すればいいわけで、枝葉の例外を拒むものではありません

●というように、ご自身の主張を変えられたと思います。つまり、ガムスさんのご意見は、「思考＝言語＋言語以外の要素」ということになりました。私は、個人的には言語無しの思考もあるとは考えていますが、今回の議論を通じて少なくとも結果的にガムスさんの主張が変化しましたので、その先まで議論をしたいとは思いません。

[76] mixiユーザー 08月19日 11:57

＞　ガムスさん　７１の９行目

＞　これも言葉の根源性がよく理解されてないようです。この「リンゴを見た当事者」は、リンゴということばを使っているいるかどうかとは別に、「リンゴとして」「リンゴの知覚像として」として当の対象物を見ています。つまり、決して意味不明な、球体の赤みを帯びた物体などとして見ているのではなく、明確にリンゴとして見ているのです。では、初めてリンゴを見、リンゴという言葉を知らない人の場合はどうか？という質問が来そうですね。そういう人は想定しにくいのですが、その場合でも本質的には同じことです。全く意味不明な物体としてではなく、何か名前は知らないけれどどうも野菜か果物のようだ、というように意味あるものとして（言語化して）見るでしょう。

　私は、「意味あるものとして（言語化●しないで）」見ています。
　そのことは、既に多々書かせて頂いているのに、ガムスさんは無視して自説を繰り返していますね。言語化していない証拠として、もし言語化しようとしても、膨大な単語を使っても表現不可能であることは、誰が考えても分かることです。
　以前の私の発言で、「ガムスさんの見たモナリザを完全に言語化して表現してみて下さい」という私のリクエストには、応えられませんでしたね。
　すでに私が答えていることですので、あえてコメントしませんでした。

＞７４　ガムスさん

　途中までは、前の私のコメントでお答えになっているはずです。

＞　前にも述べたと思いますが、絵の例は何を言いたいのかさっぱり分かりません。ある絵が好きなのを指示する時、コトバの代わりに指をさしても可能だ、という例は、前もって指差し指示が好きなことを意味することを言語的に了解していなければ意味を持ちません。指差した方が嫌いなのかもしれませんし、指をさした絵のある一部についての何らかの意味かもしれません。右の絵、左の絵はさらに意味不明です。

「どちらの絵が好きですか？」という問いかけに対して、右の絵を指差した人に、その後、左右の絵を取り替えて同じ質問を繰り返すと、左の絵を指差すでしょうね。答えの中には、言語は含まれていなくても可能だということです。
　そして、言語がなくても思考ができる例なので、ガムスさんには「意味不明」になるのかもしれません。言語以外にも思考があるという仮定でものごとを見てみるだけの余裕があれば、ガムスさんにもご理解頂けるはずです。
　但し、私はこの例で「思考の中にはコトバ以外の要素が含まれている」ことを示したかったのであり、「コトバを使わない思考がある」というところまでは主張を続けたいと思いませんので、このことは議論するつもりはありません。

●今回の議論に於ける私の主張は、「思考＝言語＋言語以外の要素」という段階だからです。ガムスさんと、意見が一致したと思います。

[77] mixiユーザー 08月19日 12:27

　
　＞７５、抱石さん

　＞７については＞３１で訂正し反省しています。
　一方抱石さんも、＞６２で指摘したように、最初の主張から明らかに変質しています。これについてはコメントはしていますが、私の指摘に正面から答えるものではありません。

　要は、重箱の隅をつつくような議論でなく、ことの大筋について語り合いましょうということです。

[78] mixiユーザー 08月19日 12:34

　一つ補足させて下さい。

　以前から、私は

＞ガムスさん：思考は全てコトバによるものであり、それ以外の要素は含まれて居ない
　私　　　　：思考には、コトバ以外の要素が含まれている

　という対比的な表現をしながらも、ガムスさんの発言の多くが、ここで示されているガムスさんのご意見と噛み合わないことを指摘させて頂いています。

　私の想像でしかありませんが、ガムスさんの心の中での本当の主張は、

●思考に於いて言語は、一般に考えられているよりも圧倒的で重要な役割を果たしている

　といったことではなかったのかと思うのです。それが、議論という形で進められてしまったため、ご自身の最初の発言に引きずられて一連のやり取りになったのではないかと。

　私は、議論で二人の間に何かしらの考えの進展が現れたらよいなという観点から、論点を明確にすることに努めてきました。（私の想像する）ガムスさんのお考えを反映しやすいように、途中でいくつかの提案をさせて頂きましたが、うまくいかなかったようです。

[79] mixiユーザー 08月19日 13:46

　＞７６

　＞　私は、「意味あるものとして（言語化●しないで）」見ています。
　そのことは、既に多々書かせて頂いているのに、ガムスさんは無視して自説を繰り返していますね。言語化していない証拠として、もし言語化しようとしても、膨大な単語を使っても表現不可能であることは、誰が考えても分かることです。
　以前の私の発言で、「ガムスさんの見たモナリザを完全に言語化して表現してみて下さい」という私のリクエストには、応えられませんでしたね。
　すでに私が答えていることですので、あえてコメントしませんでした。

　｢意味あるものとして｣と言うことは、「リンゴ」として意味があるということであって、すでに言語化はなされています。意味を担うものが言語です。言語以外に意味を担うものがあるのならそれを指摘して下さい。もし、そういうものがあるとしても、それを掘り下げていけば必ず言語に逢着するはずです。意味あるものとして、と言うだけで全く客観性が担保されないならば、その意味あるものは、幻覚かも、錯覚かもしれません。トマトだって梨だって意味あるものです。リンゴとして認識するからこそ、抱石さんにも他の人々にもリンゴがリンゴとして存在するのです。
　モナリザの問題は、それを知覚の問題としてとらえるなら、人間の知覚能力には限界がありますからそれに応じた言語表現になります。幼児の見るモナリザと成人の見るモナリザではその言語表現は違うでしょう。｢完全｣ということは意味を持ちません。抱石さんが｢完全｣と言うことで求めるものは何ですか？デジカメでも５００万画素、１０００万画素、とあっても完全と言うことはありえず、その写真の用途によって要求水準はおのずと決まってくるはずです。
　また、モナリザを芸術作品としてとらえるなら、それは好ききらいと言うような感性的問題であって、ここでの議論の対象ではありません。もとより芸術に完全は在りません。ですからこのモナリザ問題での抱石さんの求めに応じるならば｢私はモナリザが嫌いだ｣が私の《完全》な言語表現になります。

　＞「どちらの絵が好きですか？」という問いかけに対して、右の絵を指差した人に、その後、左右の絵を取り替えて同じ質問を繰り返すと、左の絵を指差すでしょうね。答えの中には、言語は含まれていなくても可能だということです。
　そして、言語がなくても思考ができる例なので、ガムスさんには「意味不明」になるのかもしれません。言語以外にも思考があるという仮定でものごとを見てみるだけの余裕があれば、ガムスさんにもご理解頂けるはずです。

　ようやく例の意味が分かりました。最初からそのように書いていただければ、時間の無駄が省けたと思います。ただ理屈も論理もめちゃくちゃですね。このような例が成立するのは｢どちらの絵が好きですか？｣と言うことばの存在が大前提になっているからですね。また、指差した方が｢好き｣を意味するという言語的約束も前提です。言語の介入がなければこのような例題は不成立なのは明らかですね。それに、好き嫌いを｢思考｣とするのはやめましょうね。好き嫌いは考えるものではなく感じるものです。

[80] mixiユーザー 08月19日 14:38

　えーと、もう意見が一致したので、良いのではありませんか？

　分かりやすく書きますと、

●私

　思考＝コトバ＋コトバ以外の要素

　コトバ以外の要素＝質感（五感によって得られた情報（ガムスさんの言われる知覚と近い？））
　　　　　　　　　＋情感（感情、質感以外の意味づけ、価値観、善悪など）

　で、議論はしませんが、情報量としてはコトバ以外の要素が圧倒しているので、思考の多くはコトバよりもコトバ以外の要素の関わりが多いと考えています。

●ガムスさん

　思考＝コトバ＋コトバ以外の要素（７３の発言で認めた）

　但し、思考キ知覚

　ということですね。私は、「思考＝コトバ＋コトバ以外の要素」が認められた時点で今回の議論の目的を達成したと思いますので、これ以上は続けません。というのは、思考という単語の意味づけをどうするかという問題は、単にコトバの意味づけの問題であり、議論すべきことではないのと、それ以外の要素については、ここから先は非常に微妙な問題になると思いますで、多分有益な方向へ向かうのは難しいと考えるからです。

　読者の方々の多くは、多分「物好きな二人が延々とやってるわい」と眺めて居られたと思います。（多分、正解でしょう（笑））でも、私には私なりに考えがあってのことなのです。
　議論によって何かを生み出すというのは、本当に難しいことですね。そこで構造構成主義の出番になると思うのですが、これもなかなか難しいかもしれません。例えば、ここに社会的な立場は利害が絡んできたら、もう手が付けられなくなるからです。
　長いこと、ありがとうございました。

[81] mixiユーザー 08月21日 21:36

＞８０、抱石さん

　一方的な見解で、議論を終結に持っていこうとされていますが、このようなまとめ方をしてしまうというのは、繰り返し繰り返し述べてきた私の説明がまるで理解されていないことを示しています。

　＞●私

　思考＝コトバ＋コトバ以外の要素

　コトバ以外の要素＝質感（五感によって得られた情報（ガムスさんの言われる知覚と近い？））
　　　　　　　　　＋情感（感情、質感以外の意味づけ、価値観、善悪など）

　で、議論はしませんが、情報量としてはコトバ以外の要素が圧倒しているので、思考の多くはコトバよりもコトバ以外の要素の関わりが多いと考えています。

　抱石さんの主張する「コトバ以外の要素」は、ことごとくひていされてきたではありませんか？質感などと言う感性的な感覚は、感じるものであって、それが思考の要素であるはずがありません。質感は入力であって、思考のように出力ではありません。質感を感じることはっても、質感＜で＞考えることはできません。感じるか感じないか、好きか嫌いか、快か不快か、のようなものは理路の彼方にあって一般に思考の対象ではありません。
　また、このまとめでは今まで示されなかった｢情感｣などと言うものを引っ張り出してきましたが、これも質感と同じ感性の領域です。どうも抱石さんは、理性と感性の区別がないようです。感性は論理的思考の対象ではありません。因みに広辞苑による｢思考｣の哲学的な意味は、?広義には人間の知的作用の総称。思惟。?狭義には、感性や意欲の作用と区別して、概念・判断・推理の作用を言う。知的直観をこれに加える説もある。・・・とあります。
　価値観、善悪は論理的に考量され、コトバ以外の何ものでもありません。
　情報も、量としてしか捉えていませんが（しかもスタティック、現在的で）、私たちは量としての情報を概念化と言うように、量から質に転換させて理解することができます。しかも、「コトバ以外の要素｣がこのように否定されてしまったのですから、もちろんコトバ以外の要素の方が圧倒的に情報量が多いということも否定されます。また量としても、単なるリンゴの知覚情報などは、有限でしかありませんが、リンゴの思考は過去・現在・未来そして想像力と、無限といってよいくらいです・・・ということを既に述べていますが、抱石さんの反応は全くありませんでした。

　＞●ガムスさん

　思考＝コトバ＋コトバ以外の要素（７３の発言で認めた）

　但し、思考キ知覚

　私が＞７３で述べたのは、例外があってもそれは構わない、本質的な構制が大切だ、ということを述べただけで、この等式における「コトバ以外の要素｣とは一体何を指しているのですか？私が記したのは、限りなくゼロに近い霊長学者の著作からの引用だけであって、他にいったい何があるというのでしょう？従って、

　思考＝コトバ（５％）＋コトバ以外の要素（９５％）

にも受け取れるような、この等式はまったくもって不適切。ですから私の見解は、

　思考＝言葉、意識＝言語、

ということになります。

　

[82] mixiユーザー 08月21日 22:25

> ガムスさん

　せっかくここまで議論を続けてきましたので、もう少しお付き合いさせて頂きます。というのは、私たちの議論のまとまりが、かなり見えてきたと思えるからです。

> 81：ガムスさん

> 思考＝コトバ（５％）＋コトバ以外の要素（９５％）
> にも受け取れるような、この等式はまったくもって不適切。ですから私の見解は、
> 　思考＝言葉、意識＝言語、
> ということになります。

　とても分かりやすいと思います。つまりガムスさんは、「例外はあるけれど大体のところは思考と言語は同じである、意識と言語は同じである」という意味のときにも

> 思考＝言葉、意識＝言語

　という数式的な表現を使うということですね。これでは議論にならないのは当然のことです。例外があるのであれば、

　思考キ言葉、意識キ言語

　と表現するべきなのは常識ですね。例外を認めておきながらイコールでつないでしまうのであれば、都合の悪いことは全て例外だと主張できてしまいます。

１●まず、議論にならないことが証明されました。

　次に私が５６に書いたことを、ここで指摘させて頂きます。つまり、基本的な合意がなされていないので、議論にならないということについてです。

> ｢私はモナリザが嫌いだ｣が私の《完全》な言語表現になります。

　ということで、ガムスさんは、モナリザの絵を見たとき｢私はモナリザが嫌いだ｣としか感じないし、そうした表現でご自身の感じたモナリザを完全に表現できるということですね。
　私は、そうではないのです。私は、コトバには表現できない膨大な情報を感じているのです。そして、モナリザの絵について思考するとき、そうした膨大な情報を元に、その膨大な情報を使って思考しているのです。私がこうした問題についてお話させて頂いた方々は、例外なく私の意見に賛成して下さっています。
　でも、ガムスさんは、「モナリザが嫌いだ」というコトバだけを使って、モナリザの絵について思考するのですね。

２●こうした思考に関する基本的な合意が得られませんので、議論は無意味になります。

　私の知る限り、モナリザの絵について思考するときに、コトバで表現できる情報だけを使うと言う人は、ガムスさん以外には存じ上げません。このトピを読まれている方の中で、私もそうだと言われる方が居られるのであれば、２人目かもしれませんが、もし居られたらコメントをお願いします。

　私の知る限り、ガムスさんは、とても例外的な形で思考されると思います。私は、ガムスさんお一人の例外的な思考について研究を深めることに興味はありません。ですので、上記二つの理由（１●、２●）で議論するための前提条件は崩れましたし、私の気持ちとしても議論することに価値を感じませんので、ここで終了させて頂きたいと思います。

[83] mixiユーザー 08月26日 00:13

＞８２、抱石さん

　相変わらずですね。議論の本質を見ることなく、重箱の隅ばかりをつついています。これは、具体的な事例、事象に即することなく頭の中で理屈だけをこねくり回しているからそうなってしまうのです。抱石さんの述べられているのは、例えばこういうことです。　
　公園に大きな砂場を作ることになった。大量の砂を導入して砂場ができた。即ち、
　　砂場＝大量の砂（でできている）
となります。
　そこに誰かが小石を一つほおり込んだ。従って、これは、
　　砂場＝大量の砂＋小石一つ
であって、
　　砂場キ大量の砂
でなければならない。
　というような子供じみた論法を展開しているのです。確かに頭の中だけの理屈ではそうでしょう。しかし実際の砂場では、小石が一つ二つ混じっていてからといって、それが砂に埋もれていたりすればまったく分からず、
　　砂場＝大量の砂
として何の問題もないでしょう。又、子供たちの遊び場であるという砂場の目的に照らしても、小石が一つ二つあったところで何の問題もなく等式は成立します（小石の量が砂の量の１０％も２０％もあれば話は別です）。
　ですから、現実問題として、

　　思考＝言葉、意識＝言葉

として、何ら問題はないのです（しかも抱石さんは、小石一つに当たる例外も示せないのですから）。

　次のモナリザの事例はなるほど具体的です。しかしこれはもう５０００回も指摘したように、論点がずれています。＞８１の広辞苑の説明は読まれましたか？抱石さんは、理性と感性、論理的なものと感覚的なもの・情緒的なものとの区別が出来ていないのです。
　私たちが芸術作品を鑑賞する時、普通は思考したりはしません。専門家や研究者であれば、テクニカルな面を考えたり、歴史的な面を考察したりと言うことはあるでしょう。芸術は楽しみ、感じるものです。そうできなければ、つまらないとか嫌い、ということになり、モナリザの感想として私の「モナリザは嫌いだ」も抱石さんの百万言を要した言葉（言語化できなければ社会的には無だ）も等しく受けとる必要があります。今日はいくらか文学的な言葉で閉めてみましょう。

　「考えるな、感じよ！」（ブルース・リー）

　「私は感性的体験によって生きているのであり、論理的釈明によって生きているのではない」（Ｊ・バタイユ『内的体験』）

[87] mixiユーザー 08月26日 11:55

> ガムスさん

　整理してお答えします。

　砂場には大量の砂があるので、少し石が混ざっていても「砂場＝大量の砂」で問題ないとするあなたの理路は、私が７８で指摘したことそのものですね。
（ガムスさんは、「砂場＝大量の砂」ではなくて「砂場＝砂以外には存在しない」という主張をされてきたのではあるのですが）

> 78:私
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
　私の想像でしかありませんが、ガムスさんの心の中での本当の主張は、

●思考に於いて言語は、一般に考えられているよりも圧倒的で重要な役割を果たしている

　といったことではなかったのかと思うのです。それが、議論という形で進められてしまったため、ご自身の最初の発言に引きずられて一連のやり取りになったのではないかと。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●この時点で、私とガムスさんの意見は一致したことになります。
　ガムスさんが、「砂場＝砂以外には存在しない」とする意見から、「砂場＝大量の砂（つまり大体砂でできている）に意見を変えられたからです。
　私自身の主張としては、むしろコトバ以外の重要性を強調したいところですが、それは今回は割愛します。

　８３の後半は、非常に混乱しています。ですので、断片的な指摘ではなくて、全体を整理してみましょう。

　私が、「思考には文字で表せない情報が含まれている」としているのに対して、ガムスさんが「それでは文字で表せない情報を提示せよ」と言われたのです。そこで

私：例えば、モナリザについて思考するとき、文字では表せない情報を使います
ガムスさん「モナリザ問題での抱石さんの求めに応じるならば｢私はモナリザが嫌いだ｣が私の《完全》な言語表現になります。」

　と答えているのです。ところが、８３では

> 芸術は楽しみ、感じるものです。そうできなければ、つまらないとか嫌い、ということになり、モナリザの感想として私の「モナリザは嫌いだ」も抱石さんの百万言を要した言葉（言語化できなければ社会的には無だ）も等しく受けとる必要があります。

　ということで、いつの間にかガムスさんの「モナリザは嫌いだ」は、感性を表すコトバになってしまっています。しかし他所では、ガムスさんは、感性に関しては思考とは異なるので、コトバに表せなくてもそれが思考に関する議論とは別の問題であるという趣旨の発言をしていますね。

　ガムスさん：感性はコトバで表現しつくせないが、思考には関係ない

　しかし、思考に使うコトバだったから

　ガムスさん：｢私はモナリザが嫌いだ｣が私の《完全》な言語表現になります

　になったのではないのですか。感性に関する表現だったら「完全》な言語表現」などできないことは、ガムスさんの主張されるところでもあるからです。
　でも、私の知る限り、「モナリザが嫌いだ」だけのコトバでモナリザについて思考する人を私は、ガムスさん以外には知りません。ですので、一つの例外について考えることに、私は興味ないのです。
　逆説的に、私たちの思考にはコトバ以外の要素が含まれていることが示されたと思います。

●前半に書きましたように、議論の本筋は既に終了しています。

●補足として、モナリザについて思考するとき、コトバでは表現できない要素を含むことが論証されました。

[88] mixiユーザー 08月26日 12:14

　私は長年、論理ということを押し進めてきました。私たちを取り巻く世界には、論理では語れない要素が無限にあると思います。ですが、論理は、全体の中の論理の位置づけさえ明確にしていれば、それはそれで一つの世界を構成できると思っています。

　そもそも論理というものは、質感の経時変化を普遍的に表現したもの（或いはそこから派生したもの）であり、情感とは直行した関係にあると思われます。ですので、要素としては別のものであると言えるでしょう。
　ところが、私たちの心の中では、情感を含まない独立した質感も論理も存在せず、含まれている情感が少なくなればなるほど「分かった」という納得感が希薄になってしまいます。情報に含まれる次元が一つでも減少すると、高次の次元の情報に対して影響力がゼロになってしまうからです。
（厚みゼロの２次元が、３次元空間では存在しないのと同じことになるというのと同じ理屈です）

　ですので、全ての論理には、それが心の中で扱われるときには、必ず情感が含まれて居ます。

　あらゆる人間の思考には、その人の情感が含まれています。ですから、論理的な議論を戦わせているときにも、相手の思考の全体像を理解するためには、必ず情感部分を含めて感じ取る必要が出てくると考えられます。情感が含まれていることが理解できれば、その論理部分を正確に扱うことも可能になると思われるからです。一見理解不可能に思われる論理というものも、その背景にある情感を理解することができれば、扱うことも可能になるということです。

　もしそうした技術が、教育の現場や一般社会に普及したら、私たちはもっと先まで行けるのではないでしょうか。

[89] mixiユーザー 08月30日 21:46

「・・・・かくして、本書は思考に対して限界を引く。いや、むしろ、思考に対してではなく、思考されたことの表現に対してと言うべきだろう。というのも、思考に限界を引くにはわれわれはその限界の両側を思考できねばならない（それゆえ思考不可能なことを思考できるのでなければならない）からである。
　したがって限界は言語においてのみ引かれうる。そして限界の向こう側は、ただナンセンスなのである。」
　　　　　　　　　　　　（序、Ｐ９～１０）

　「私の言語の限界が私の世界の限界を意味する」
　　　　　　　　　　　　（５・６、Ｐ１１４）

　「思考が世界の可能性を捉えることであるならば、思考とはまさに像である。・・・・・・・・・・・・・かくして、『論考』が明らかにしようと狙う思考の限界は、像の限界、すなわち言語の限界と厳格に一致する。」
　　　　　　　　　　　　（訳者解説、Ｐ２２８～９）

　以上、岩波文庫版、ウィトゲンシュタイン著、野矢茂樹訳『論理哲学論考』より

　「エンゲルスはいう。『意識は、そもそもの初めから、すでに一つの社会的な生産物なのである。』言語の成立した時点、それがとりも直さず意識の成立した時点であって『言語とは、実践的な、他人に対しても存在し、それ故に私自身にとってもはじめて実存するところの現実的な意識である。』『言語は意識の現実態である』」

　　　　　（平凡社ライブラリー、熊野純彦編『廣松渉哲学論集』Ｐ２３）　

[90] mixiユーザー 08月30日 23:31

　＞抱石さん

　＞８７前半

　抱石さんは、揚げ足取りのために字面だけを追っているので、文章全体の大意、論旨をつかめず、私があの砂場の例で何が言いたいのかさっぱり分からないのですね。この辺りの議論は、小中学生のレベルだと思うのですが・・・・。
　再度このレベルの議論をより分かりやすく試みてみましょう。抱石さんの理解は、俗にいう「木を見て森を見ない」というやつです。部分と全体の差異、部分と全体との関係性があやふやで、視点も観念的なので、現実的に考えるととても浮世離れしてしまうのです。
　森について考える時、森の中の一本一本の木に着目すれば、中には倒れていたり、朽ち果てたり、虫が食っているようなものもあるでしょう。でも、森全体としては豊かな美しい森です。森の価値は、わずかな瑕疵に左右されるものではありません。同様に砂場の価値は、石ころが一つ混じっているかどうかにはさゆうされないのです。つまり「砂場＝砂以外に存在しない」も「砂場＝大量の砂（小石がいくつか混じっている）」も砂遊び場という視点からは差異は在りません。
　私自身は、「思考は全てコトバによるものであり、それ以外の要素は含まれて居ない」と書いたことは在りませんが、わずかな例外があったとしても、思考と言葉の本質、基本的な仕組み、からすれば上の例のように大した問題ではありません。ただし、「それ以外の要素は含まれていない」と言いきったとしても、抱石さんがそれを示せない以上（これまでのいくつかのものはことごとく否定された）、これまた問題ではありません。そして＞８７でも「私自身の主張としては、むしろコトバ以外の重要性を強調したいところですが、それは今回は割愛します。」と何ら示されません。

　そして＞８８です。

　理性と感性、論理的なものと感覚的なものの混同はダメだ。分けて考える必要がある。・・・と言う私の批判に、真っ向から抗うように「論理には情感が必要だ（最近は質感から情感に変わったようです）」と言うような珍説を披露しています。単純にいって、科学的論理や法律の論理にどう情感を持ちこめというのでしょう？ピタゴラスの定理や四則演算に情感が結び付くとは考えられませんし、裁判での「情状酌量」も＜情＞と言う文字は入っていますが、論理以外の何ものでもありません。
　私は論理至上主義でも情感のような感性を卑下するものでもありません。それは＞８３のバタイユの言葉でもお分かりいただけると思います。

　

[91] mixiユーザー 08月30日 23:48

> ガムスさん

> 　私自身は、「思考は全てコトバによるものであり、それ以外の要素は含まれて居ない」と書いたことは在りませんが、わずかな例外があったとしても、思考と言葉の本質、基本的な仕組み、からすれば上の例のように大した問題ではありません。

　はい、だから意見が一致したと書いているではありませんか。

　８８は、ガムスさんが本気で統一場心理学を学ぶ気があるのなら、それなりの方法で教えて差し上げますが、ここでは無理でしょ。

[92] mixiユーザー 08月31日 10:37

> 89:ガムスさん

　とても興味深い例なので、コメントさせて頂きます。

> 「・・・・かくして、本書は思考に対して限界を引く。いや、むしろ、思考に対してではなく、思考されたことの表現に対してと言うべきだろう。というのも、思考に限界を引くにはわれわれはその限界の両側を思考できねばならない（それゆえ思考不可能なことを思考できるのでなければならない）からである。
　したがって限界は言語においてのみ引かれうる。そして限界の向こう側は、ただナンセンスなのである。」

　この中で、ウィトゲンシュタインは、

> いや、むしろ、思考に対してではなく、思考されたことの表現に対してと言うべきだろう。

　というように、「思考」と「コトバによる表現」を明確に別のものとして区別していますね。これは、本トピで私が繰り返し述べてきたことと一致していると思います。

　そして、

> したがって限界は言語においてのみ引かれうる。

　統一場心理学では、この限界を「合一」というコトバで表現しています。私たちの思考する世界には、いくつかの合一が現れます。そして、そのことが私たちの思考を取り囲む限界の壁の存在を明示しているのです。
　その代表的なものが、「主客合一」つまり、ものごとを感じる主体と感じられる客体が、心の中では同じ存在になるということです。私たちがものごとを実感・体験して認識するということを徹底的に論理的に解明してゆくと、「主客合一モデル」以外には考えにくいということです。同時に、そこから先を考えることはできなくなります。

　他は、統一場心理学での造語になってしまいますが、「時象合一」「観在合一」などがあります。いずれも、それ以上は人間の思考が及ばないと思われる壁を示しています。
「時象合一」時間の流れと物事の変化が合一であり、時間そのものの変化を物事の変化で計ることはできないということです。
「観在合一」私たちが物事を観察する感覚の全ては、世界の全てであり、そこから出られないということです。

　私は、これらのことを実感したとき、あたかも宇宙飛行士が宇宙から地球を眺めたときに「こんな狭いところに全ての人類が生きている」ことを激しく感じ、全ての認識が変わってしまうように、人間の住む世界の狭さに驚いてしまいました。

[93] mixiユーザー 09月09日 23:43

　
　＞抱石さん

　＞９１

　そこに書いてある通り、枝葉の問題は大したことではありません。
　問題は、私が、

　　「思考の本質は言葉である（＞１０私たちの思考は言葉による・・・）」

　としているのに対して、抱石さんは、

　　「思考の本質は非言語的なものである（＞８・・・・必ずしもコトバで考えごとはしていません。たぶん考えごとの大半は、コトバ以前のイメージによっていると思います。＞８７私自身の主張としては、コトバ以外の重要性を強調したいところですが・・・・）」

　と、根本的な部分で対立しています。一致しているなどと言うのはとんでもないことです。

　＞９２

　ウィトゲンシュタインの引用文が意味するものは、思考と言葉の関係であり、コトバの限界が思考の限界であることを示したものです。「主客問題」「主客合一」とは何の関係もありません（次の二つの引用からも明らかです）。
　この問題については、＞２で取り上げています。
　抱石さんの「統一場心理学」という宗教？で欠落しているのは、人間の生物学的側面です（ざっと眺めたでけなので、取り上げているのかもしれませんが・・・そうでしたらご指摘ください）。
　ある一つの事象に対する実感にしても、空腹の時と満腹の時、苦痛の時と快感の時、酩酊している時と素面の時、向精神薬の使用時と不使用時、全く違ったものになるでしょう。現在「主客合一」などは脳内ホルモン抜きには語りえません。
　とはいえ、「統一場心理学」なるものが抱石さんのオリジナルなものならば、それには敬意を表したいと思います。構造構成主義などと言う何一つオリジナリティのない（したがって構造構成主義的という言い方が成立しない。そういったところで意味不明だし、それはたちどころに他の言説たとえば竹田青嗣的という言い方に変わりうるだろう）物に比べれば、オカルトな匂いがしたとしても私は評価をします。

[94] mixiユーザー 09月10日 10:04

　私は、ガムスさんと考え方が一致したなどとは思いません。ここでの議論で、意見が一致したということです。
　考え方が一致するまで議論を続けるなど、到底不可能ですね。

　ガムスさんが、思考にはコトバ以外の要素があるということを（それが枝葉の問題であってもなくても）認めた段階で、ここでの議論は終わったということです。

「主客合一」は、コトバが思考の限界を示している例を挙げただけです。

　ガムスさんは、最後に発言して、自説が正当なのだという気分を味わいたいのですね。それではどうぞ。

[95] mixiユーザー 05月13日 00:39

◎竹田現象学への疑問点

講談社メチエ「完全解読」シリーズとして、竹田青嗣著・（フッサール『現象学の理念』）が刊行された。感じ、考えたことを記してみたい。
まず、とても分かりやすい叙述であることは評価したい。だが一見緻密で厳密な論理展開のようではあるが、私には穴ボコだらけのように思われてしまう、のだ。
通読して気になったのは、「確信」「信念」「信憑」「信じている」等々、宗教団体の機関誌にでも出てくるような語句が乱舞しているのだ。これらの言葉は、ことの当否に関係なく思いこめば成立するといったたぐいのものである。いつから哲学は、考えるものではなく信じるものになったのだろう？西研『哲学的思考』では、これらの言葉がもっと目立つし、竹田現象学完全受け売りの「構造構成主義」においてもこの点は同様である。
「確信」するかどうかなどは大きなお世話であって、そのようなところに至る理路を展開すればいいだけの話だ。デカルトも「私は考える、それ故に私は在る、と確信している」とは言いはしなかったのだ。
竹田自身「さてしかし、フッサールのテクストでは、ここで示した『確信』『確信成立の条件と構造』『確信の条件』といった概念は使われていない。むしろ認識における『妥当』や『定立』あるいは認識の『正当性』、その根拠といった概念が示されている」（ｐ２４７）と書いているように、フッサールの語法というよりは、このグループお気に入りの、お得意の用法のように思われる（フッサールがこの手の言葉を全く使っていないわけではないようだけれど）。つまりフッサールの用語法が哲学だとすれば、竹田現象学のそれは宗教である。
かいつまんで竹田現象学の核心部分を要約すると、「客観的世界（外部世界）についてエポケーし、現象学的還元を行うと全世界は自らの意識に還元される。そこで独我論を排するためには、客観性の担保・客観的世界の存在証明が求められる。その方法として、主客図式を排して内在・超越図式で意識の内部を直観すると、客観的世界が確信できる・・・」ということらしい。「直観」すると「確信」できるらしいが、「直観」から「確信」に至る機序の説明はなく、没論理的というほかはない。要は「信じればいい」ということらしい。こんなのでいいのなら、わざわざエポケーなどすることなく、目の前のリンゴを直観すれば容易にその存在を確信できるだろう。もしこのリンゴの存在に疑義をはさむなら、同じ権利でもって意識内部の確信も疑わなければならない。
以下、竹田自身の言葉で見てみよう。
「・・・まず『主観』における対象の現実存在の“不可疑牲”の根拠を取り出した。次のステップは、この『主観の確信』の根拠がいかに『客観的な確信』の根拠へと進みうるか、ということになる。現象学は、それを『誰もが対象存在の現実性について自分と同じ確信をもつ』という『主観の確信(’’’’’)』の根拠としてとらえようとする。これが間主観性という概念の核心なのである」（ｐ１９８）
ここで言っているのは、主観の確信が客観的な確信になるのは誰もが自分と同じであると信じることだ、としているのであって論理も何もあったものではない。哲学ではなく竹田教という所以である。要は、意識と主観性の認識論で、絶対的明証性なんてものを追及していったのでは、客観的地平には到達できず、独我論に陥るのは論理的必然である。

[96] mixiユーザー 05月13日 00:43

「現象学は、その方法的前提として外的な『客観存在』の認識判断を一時中止せよというが、すると、この前提からして、現象学が内在領域をなんらかの仕方で客観的に認識しようとする試み自体が矛盾しているといえないだろうか。つまり『客観認識』はどこまでも『超越』であるという現象学の前提が、すでに、自分の認識の『客観性』や『普遍性』の根拠をはじめに排除していることにならないだろうか」（ｐ１２１）
これは全くこの通りで、私の考えるところと一致する。この自問に対して、竹田は次のように自答している。
「フッサールの現象学的還元の方法において重要なのは、内省によって『内在』から『超越』が《構成》されるその本質構造が、自分の『内在』のありようを、直接知覚する(’’’’’’)という仕方で、誰にも洞察できるという点である。現象学的本質記述とは、『内在』のありようを客観的に（あるがままに(’’’’’’)）描写するというのではなく、そこで『超越』が《構成》されるそのありようを、だれもが確認できる構造において記述する、ということにほかならない」（ｐ１２４～１２５）
これも、主観の内部で直接知覚されたものがなぜ誰にでも洞察できるのか、直接知覚され洞察したものがなぜ真といえるのか、の説明はここにはない。つまり知覚し洞察したものを信じなさい、という理屈になっている。これに対しては、
「・・・それが〈内在意識〉の内省であるかぎり、必ず誰にとっても内的に確認できる『構造』として記述されている、といえる。『内在』が『超越』を《構成》するその構造は、誰にとっても同じ構造になっているはずだからだ。あるいは、人間が『共通世界』を持つその範囲と程度において、それは『同じ構造』として取り出せるといった方がよいかも知れない」（ｐ１２５）
と述べている。しかし、これも前の文章と同様で、「・・・はずだから」といって根拠は示されていない。もし、このように他者の主観が同じ構造であり、同じものを見ているといえるなら、何も現象学的還元などする必要はなく、客観的世界が存在するという自然な態度の中で、目の前のリンゴは私にとって存在し、彼にとっても存在する、つまり客観的に存在するといえる。なぜなら、私と彼の間には共通世界があり、同じ構造の認識の仕方を持っているからだ、となる。
しかし現象学的考え方を突き詰めれば、こうではないはずだ。いったんすべてが私の意識に還元されたはずなのに、つまり客観的な存在はカッコに入れたはずなのに、突然「誰にでも」「誰」という他者という客観的な存在を導入してしまっているのだ。客観的世界を遮断して、意識の内部でいくら主観的な内省を行ってみても、客観的地平には到達できないだろう。なぜならどこまでいってもそれは意識の産物であり、現象学的には存在とは意識されたもののことであり主観の外にはあり得ない（つまり意識と主観性の認識論ではだめだということ）。
「『内在』において『超越』（世界）が構成されるということはどういうことか。わたしはすでに長く、これを『世界』についてのさまざまな『確信』が成立することとして理解すべきことを主張してきた」（ｐ２４２）
「現象学的還元の要諦は、第一に、『主観ー客観』図式を廃棄し、代わりに『内在ー超越』図式をおくこと。第二に、『認識』を、『客観』との『正しい一致』と考えず、『内在意識』のうちでいかに対象と世界についての“不可避”な『確信』が成立するか（構成(’’)されるか）を、内省によって観取しこれを本質記述すること、である」（ｐ２４２）
「確信」でよいのならば、それは妄想であっても錯誤であっても、思いこめばそれは成立する。しかし、それでは超越＝客観的世界の獲得にはならないだろう。
また、主観・客観図式、内在・超越図式といっても、単に言葉を言い換えただけであって、意識とその対象という観点からは何ら変わるところはない。ただ現象学の場合は、意識の対象もまた主観（意識）によって構成されたものであるとするわけだから、世界も他者もすべては（私の）意識の産物となる。このような態度を《独我論》という。

[97] mixiユーザー 05月13日 00:46

ここで少しく独我論について考察してみよう。
『構造構成主義とは何か』のｐ１２１，１２２に「独我論・観念論という批判への論駁』というのがある。
このようなタイトルだと、独我論だとされることのへの反論つまり独我論ではないという主張なのかと思いきや、そうではなくて独我論だと批判されるその批判そのものに異議申し立てをしているのであって、「独我論で何が悪い」という言説になっている。
「・・・目的を達成するために戦略的に採用された『方法論的独我論』や『方法論的観念論』は、『他者も世界もすべてが《私》の《観念》であり何でも思い通りになるし、自分勝手に振る舞ってよいのである』といった単なる(’’’)『独我論』『観念論』と見分けがつかなくなってしまうので注意が必要である」（ｐ１２１～２）
ここで述べられているのは、普通の独我論はダメだけれど、「方法論的独我論」（こんなの聞いたことがない）ならいいのだ、となっている。他者も世界もすべてが私の意識の産物である、つまり私（の意識）以外は存在しない、というような世界観がどのような目的に資する方法となるのだろう？また、独我論そのものの理解も問題だ。他者も世界もすべてが私の観念であり、はいいのだが、「何でも思い通りになるし、自分勝手に振る舞ってよいのである」という定義がいつから単なる(’’’)「独我論」に加わったのだろう？このような便利なタンナルドクガロンなんてものがあれば、私はすぐに独我論者になって競馬や宝くじを当てまくるだろう。
西研『哲学的思考』のｐ４２９以下には「独我論との批判」という項目がある。これは前述のものとは違って、現象学は独我論ではないということを丁寧に、でも苦渋に満ちた面持ちで説明しているものだ。「苦渋」といったのは、ここでも「・・・はずだ」「確信」といった言葉がキーワードになっているからである。
「その点、第五章で取り上げた意識体験の内部における相互主観性の分析は、知覚事実には『だれもがそれを認めるはずだ』という確信が伴うこと、そしてそれは、他者のふるまいから示唆される他者の体験内容と私の体験内容との『調和』によって可能になっていることを示した。意識体験の反省的分析は、知覚や数学のように万人に共通な確証の仕方（共通な理性の能力）が存在する理由を明確に示すだけでなく、相互主観性が基盤となってその上に言語を含む文化的なルールが可能になっていることを、示すのである」（ｐ４３０）
これで現象学が独我論だという批判に対する反論になっているのだろうか？ごく通俗的な（いわゆる自然的態度の）世界了解のように思われる。相互主観性については「私の意識生活（超越論的主観性）の中に成立する、“同一の世界を知覚し欲望しつつ生きている人々や動物がたくさんおり、私はその中の一人である”という私と他我たちとの共同性の確信(’’’’’’’’’’’’)のことを、〈超越論的相互主観性〉とよぶ」「相互主観性ないし間主観性という言葉は、主観と主観とが交流しているありさまを指すものではなく、超越論的主観性の内部構造である」（ｐ２７０～２７２）とあるが、議論の核の核の部分が「確信」でありその根拠は行方不明となっている。また、意識体験の内部における相互主観性の分析、も、超越論的主観性の内部構造、も、どこまでいっても意識の産物であって、「確信だ」という以外に客観性は担保されておらず、独我論であるという指摘は免れないだろう。
実は、私が再三指摘している「根拠」の要求は、西研自身も述べている。
「このように、徹底して『本質所与性』に従えば必ずだれもが一致する、と述べているが、その根拠についてフッサールは、まったく語っていない。そもそもフッサールは、現象学的本質観取の作業が、自分を一つの範例としつつ『主観一般』の構図を描き出そうとするものであることを明確には述べていない（少なくともぼくはそうした文章を見た記憶がない）。これが明言されなかったことが、独我論との批判を呼び寄せているのは明らかである。そして、自分から主観一般までの“距離”をどうやって超えうるのか、といことについても明確な言及がない」
「厳密学としての哲学」は、どこにいってしまったのだろう？

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（この項続く）

[98] mixiユーザー 05月20日 20:17

（前回の最後の引用文は、西研『哲学的思考』・ちくま学芸文庫・ｐ４３２～４３３）

さて、今度は竹田現象学の核心部分、現象学的還元と内在・超越を違った視座から剔抉してみよう。
議論の出発点としては、デカルトのコギトにならって、絶対的明証性（絶対的所与性）を措定するのが現象学だ。そこで哲学の第一歩、人口に膾炙されすぎてもいる「コギト」を改めて検討してみる。
「私は考える。それ故に私は在る」は、素直に受け取ればデカルトの言うとおり、否定のしようはないように思われる。だが、ここには安易な前提はないか？重大な見落としはないか？デカルトはこれらを排するために、ありとあらゆるものを懐疑し自らの身体の存在さえ疑いうるものとして捉え、最後に残った疑い得ないものとして「私（の意識）」を絶対的明証性として定立した。
だが、デカルト的懐疑は不完全だった。ありとあらゆるものを疑いながらそれなしにはコギトさえあり得ない「言語」については失念していたのだ。デカルトの失敗はここにあった。
「私は考える。それ故に私は在る」という言説は、文字通りことばであり、それが頭（意識）の中にある状態でもそれは言葉によってなされており言葉なしでは無というよりほかはないだろう。なぜ「私は・・・」ということが可能なのか？「私」ということの権利と意味は？
デカルト、現象学、構造主義科学論、構造構成主義等々、観念論の系譜の失敗は、通時性（歴史性）や共時性（社会性）との関係性を一切遮断した私（の意識）から出発するところにある。現実には存在しない抽象的な無の空間に浮かぶ私から始まるのだ。デカルトも現象学的還元もそのようにして論を始める。典型的なアームチェア・フィロソフィーだ。なぜ、関係性のない「私」という言葉の背理に気がつかないのだろう？そもそも「私」という言葉そのものが関係概念であって、他者（社会）の存在なしに成立はしない。あなたに対しての私であり、私に対してのあなたなのだ。宇宙にポツンと私一人だけの存在では、私という言葉の意味は存在しない。赤という色（言葉）は、そうでない色、青とか黄色というような色が存在するから、赤が意味を持ちうるのであって、赤一色の世界では赤という言葉は存在しないだろう。従って、デカルトが「私は考える・・・」と言い得たその瞬間に、在るのは私だけではなく、他者も社会も世界も同時にあるのであって、私を絶対的明証性というならば世界も絶対的明証性となる。
「人間の意識が本源的に社会化され共同主観化されているという与件。これはひとびとの知識内容が社会的に分有され共通化しているという次元のことではなく、人々の思考方式や知覚の仕方そのものが社会的に共同主観化されているという実状を示している。（中略）かかる他人たちの介在が、discursiveな思考の方式はおろか、ものの感じ方、知覚の仕方まで規制し、いうなれば意識作用のはたらきかたを規制するのであるから、「私が考える」cogitoということは「我々が考える」cogitamusという性格を本源的にそなえている、と云うことができよう。意識主体は、生まれつき同型的なのではなく、社会的交通、社会的協働を通じて、共同主観的になるのであり、かかる共同主観的なコギタームスの主体I as We,We as Iとして自己形成をとげることにおいてはじめて、人は認識の主体となる」（廣松渉『世界の共同主観的存在構造』平凡社ライブラリー『廣松渉哲学論集』ｐ２８～３０）

[99] mixiユーザー 05月20日 20:25

ここで「私は考える。それ故に私は在る」という言説は、コトバなしには成立しえないが、意識の内部では言葉以前の例えば《直観》のようなもので絶対的明証性にたどりつけるのではないか？という反論が予想される。
例えば、竹田現象学では、
「還元の方法とは、一切の客観的存在の想定をいったん放棄し、その『実在』を前提せず、すべての認識を意識の中でその『妥当』が構成される現象であるとみなし、この構成のありようを、内的直観によって直接に観取することである」（ｐ３２）
「フッサールの現象学的還元において重要なのは、内省によって『内在』から『超越』が《構成》されるその本質構造が、自分の『内在』のありようを、直接知覚するという仕方で、誰にでも洞察できるという点である。現象学的本質記述とは『内在』のありようを客観的に（あるがままに）描写するというのではなく、そこで『超越』が《構成》されるそのありようを、だれもが確認できる構造において記述する、ということにほかならない」（ｐ１２４～１２５）
とあって、言葉の介在など全くないかのようである。これらの一連の作業が本当に言葉なしに可能なのだろうか？
ここでは、「内的直観」「内省」という方法がとられているが、これらは言葉とは無関係な言葉以前の方法なのだろうか？かつてこのトピックで「将棋指しのひらめいた一手や数十手数百手を読むのは言葉によってではなく直観によるものだ」という意見が出されたことがあった。しかし、直観なるものは天から降ってくるようなものではなくて、棋士の長年の対局、棋譜の研究などの経験の集積であって、これらは言葉の介在なしではありえないものだ。もちろんルールを知悉していることも必要で、言葉を介して覚えていく。将棋のルールも知らない者には、将棋における直観などありえないだろう。上の引用でも「直接知覚する…」「直接に観取する…」のように、まるで映像か画像でも見ているかのように記されていて、言葉など全く関与していないかのようだが、その知覚の対象、観取の対象の意味が分からなければ、観取も記述もできないだろう。この意味を担うのが言葉だ。誰にでも洞察できるといっても、言葉を持たない子供には、直観も現象学的還元もありえないのだ（もしそのように見えるものがあるとすればそれは生理的反応だろう）。又、先の廣松渉の引用にも見たように、知覚も多分に社会的に規定されたものだ。例えば、よく教科書などに出てくる立方体の図は、三次元的なサイコロのような立体として意識される。しかし実際には、平面に描かれたいくつかの線分によって区切られた図でしかない。私たちは、この図をごく自然に立体的なサイコロのようなものとして見てしまい、むしろ平面的な二次元の図として見る方が難しいだろう。しかしこれも、立方体を見たこともないような未開人や、始めて視力を回復した人には単なる平面図にすぎず、立方体には見えないという。これは、立方体という言葉と、その言葉の背後の学習や経験、廣松流に言えば社会的交通や社会的協働が知覚を規定しているという一つの証左と言えよう。
以上みたように、現象学的還元には言葉の使用・介在が不可欠なことが明らかになった。此処で、現象学的還元は原理的な背理に陥る。
「世界が客観的に存在している、という常識的な信念のなかでは、“世界及び一切の諸対象の意味と存在を作り上げている意識のはたらき”は隠されている。この常識的信念をエポケーすることによって、このような意識（純粋意識）の存在を露わにする作業が、現象学的還元なのである」（西研『哲学的思考』ｐ１４７）
のように、客観的世界（外部世界）をないものとしておきながら、外部世界に由来する言葉を使って、純粋意識をあらわにする作業を行うというのだから、これは矛盾というほかはない。言葉は、意識（主観）の発明したものではなく、外部から注入されたものだ。そして外部世界との関係性の下においてのみ意味を持つ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（この項続く）　　　

　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

[100] mixiユーザー 06月18日 13:50

●「信念対立の克服」という思想的全体主義
これは冗談としてしか思えなかったのだが、どうやらそうでもないらしい。これまでの歴史を振り返ってみても信念対立のなかった時代などなく、これからも同様だろう。信念対立や矛盾の存在とその克服によって、この社会は進展してきたともいえる。「信念対立の克服」などという妄想が実現した社会は、変に充足し弛緩しきったものを考えない世の中になってしまうのではないだろうか？
信念対立のない社会は、ナチスドイツのような全体主義的国家やオウム真理教のようなカルト的宗教団体内でしかありえないだろう。このような強権的な国家内部、組織内部でなら、信念対立はなくしうる。しかし誰がこんな社会を望むだろう？しかもナチスドイツですら地下には「白バラ」のような反体制グループが存在し、信念対立がないわけではなかったのだ。又、ドイツという国家の枠を超えれば、それに対抗する連合国という強力な信念対立の構造があった。
このような政治的スローガン、卑近な例に即して言えば処世術は、現象学そして認識論とは何の関係もないものだ。なぜ竹田が『現象学の理念』の完全解読にこのようなものを取り上げるのか理解に苦しむ。彼は、認識問題＝主客問題が解決されれば、信念対立は克服されるという。つまり、フッサールの現象学をみんながよく理解すれば、宗教や学問上の対立はなくなるというのだが、果たしてそうだろうか？以下、竹田の説得力のない言説を見てみよう。
「『認識問題の謎』の解明という課題が目標とするのは、何よりまず第一に、学問・思想というものの『普遍性』に対する信頼を回復することにある。つぎに、このことによってはじめて、人文的学問における学説の乱立やイデオロギー対立を、本質的に克服できるということである」（ｐ２１６）
ここで述べられているのは、学問・思想は普遍的であるべきであって、自由な学説の発表やイデオロギー対立はなくして全体主義的に統一されるべきだ、との見解で、その方法は「認識問題の謎」の解決にあるとしている。こんな理説をまともに受け取る人間はどれだけいるだろう？また、認識問題の謎＝主客問題の解決がなぜ信念対立の克服になるのかの説明はここにはない。
『構造構成主義とは何か』のｐ３５以下には「認識問題がなぜ信念対立へとつながるのか？」との説明があるが、そこでは主客問題という認識論の問題が、時事問題を取り上げて「正しい世界観」もう少しくだけて言えば「どちらが利益をもたらすか？」といった価値観の議論にすり替わっている。「自然的態度から生まれる信念対立」や「信念対立超克のための現象学的思考法」も処世術レベルの話でしかなく、銃を向ける相手にエポケーなどすれば殺されるしかなく、エポケーが有効に成立するためには両者が同意しなければならず、そこではひとまず対立は棚上げされなければならない。即ち、信念対立の克服のためには対立していないことが条件となる、というおよそ非現実的な理路が展開されているのだ。　　　

　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　　　　　

　　　　　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

[101] mixiユーザー 04月15日 16:23

竹田青嗣氏の欲望論の集大成が刊行されています。

『欲望論　第１巻「意味」の原理論』
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062206402
『欲望論　第２巻「価値」の原理論』
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?isbn=9784062206419

講談社 2017年10月17日

[102] mixiユーザー 04月15日 16:23

議論の叩き台として。

竹田青嗣の現象学と欲望論を読み解く- しまうまのメモ帳
(1) http://tsunecue01.hatenablog.com/entry/2016/08/20/000100
(2) http://tsunecue01.hatenablog.com/entry/2016/10/23/120100
(3) http://tsunecue01.hatenablog.com/entry/2016/11/05/211300
(4) http://tsunecue01.hatenablog.com/entry/2017/02/02/163109
(5) http://tsunecue01.hatenablog.com/entry/2017/02/26/181011
(6) http://tsunecue01.hatenablog.com/entry/2017/05/31/153056
(7) http://tsunecue01.hatenablog.com/entry/2017/07/05/211416
(8) http://tsunecue01.hatenablog.com/entry/2017/08/07/013439
(9) http://tsunecue01.hatenablog.com/entry/2017/12/27/013114

ブログ主の竹田青嗣氏の説に対する疑問点は、(7)以降に書かれてあります。

[103] mixiユーザー 06月19日 01:18

｜はじめまして！多少なりにも「介在」させて頂きます！！
｜私も実は遠い以前に（30代の頃）「竹田青嗣・氏」の「▽△の哲学の平らげ？」の様な「哲学の解説書？」の様な書を、「JR中央線沿線」に在住でした頃に、確かに読んだ記憶はございます！！
｜確かに「55歳」の「理学士」⇐「平成元年：日本大・理工学部・物理学科卒」による「理学士」号（取得）です！（当時・私は「25歳」でした！）：私の持っております「学位」は、この「25歳当時」の「日本大・理工学部」様より与えられた「理学士」１個のみ！です！（しかし、現在では「日本物理学会・正会員」ではあります！一応は本当の「事実」です！！
｜さて、ところで、その「30代」の当時に私は「フッサール」の「哲学の解説書」（名前は忘れまｓたが）を、確かに「読みました」。そして、現在においては、その時に読みました、「読書の結果」のみを「記憶」のを探しますと、思い出されるのですが、その記憶によりますと、端的に「フッサールの哲学」とは（一言で言えば）｜「妥当の一致」！という事象だと、私は「理解」した様です！
｜この表現を、もう少し「平たく」言えば「共通理解の項目を探そう」！という「事象の表現」！になるのではないか！と、私はそのように考えております！この「共通理解」という「要素」をさらに「言葉」による「表現」として記しますと、それは「平和的」なる「共通理解」の「希求の要求」！とでも記述し得る「事象の表現」だと、私はそのように理解しております！つまり「フッサール」の提唱した「妥当の一致」という「哲学」の意味する事象は「平和を希求する哲学」であり、また「共通理解」を探しましょう！という要求を示しています「哲学」である！と、私はその様に「理解して考えています」次第です！
｜どうぞ、よろしく、お願い致します！！！「thank you so much.」！！！
｜「I mean "ダトウ", when I mean,"妥当の一致"の「ダトウ」,also not I mean,"「ダトウ」≠「打倒」！「this is nansense,enough too so that.」！！！「thank you very much.」！！！

[104] mixiユーザー 07月01日 21:05

｜多少、「視座」の「角度」の異なる「方向」からの記述を掲載させて頂きます！「宇宙論」の問題への「疑義の提示」の「様子」ですが、この事象からも「その骨子」を「抜き取る行為」が出来る程度の「智座」があるのならば、いくばくかの「参考例」には、なるかと「予想」致します！！
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
｜｜いいですか、確かに「光速度一定の法則」は「マイケルソン・モーレー」の実験的にも「実験確認済（宇宙の３Kの背景輻射の観測）事実によって！！この実験結果は「事実」です！それは認めます！
｜但し、ここで、考えるべき事象は「３K」の「背景輻射」とは「３次元宇宙」の事象止まり！までの「観測結果」にしか、過ぎない！という「援用された事象」を「認識」出来ているのか、どうか？という「自ら自身への〝厳しい追及”」が、今は「問われているのだ」という「現状把握が出来ているのかどうか？」という「自体の重大性」への「自己認識力」の狭さ・広さという「援用力」なのですね。本当の事を一言で申しますと、そういう事象の問題が「理解」出来ていますか？という１言な訳です！（一体）「宇宙」という物・存在を「３次元宇宙」止まりまでが「限度」とは、一体、何処の誰が、そのような「未確認」な「事象」を「自己限定」の「鍵」をかけてしまったのでしょうか？
｜もっと、自ら自身に「謙虚」になる「姿勢」があるならば、「人間の数学」でさえ「高次元数学」は、「十数次元」等の「高次元数学」上の「真理値」を既に「示している」のですよ！！
｜そして「物理学」にとりまして「数学」は、その「道具」であるとは「19世紀」辺りからの「常識的なる言葉」なのですね。もはや「手垢に塗れた」ほどの「数物上」の「常識」なのです！！
｜そして、「数学自体」が「それ自身の真実」が「数十次元」の「高次元数学」の「真理値」を示している時において、一体「物理学」自体が、「一体、何時まで、〝宇宙は「３次元宇宙」止まりだ”という、（いわば）「３次元の〝唯物論宇宙像”の姿」に束縛されているのでしょうか！！？という「問い但し行為」を行っている訳ですね。｜いわば「３次元・唯物論宇宙像」に対する「シュプレヒコールの波」を今、「コロンブス」の名を借りて、私は、そうした、「こびり付いてしまった」「唯物論科学」自体に「ナンセンス」であると。「少なくとも」「高次元数学」を「新しい道具」として使えば、新たな「高次元・物理学」が出来るのでは、ないですか？という「シュプレヒコールの波」を今「問題提起」という「形式」を「借りて」起こしている！という事実！があるのですね！！
｜いいですか、「高次元数学」が既に存在してる時に、どうして、それに「准えた高次元物理学」を考えようとしないのか！という「問題の提示」表現と、表記を直しても同じ行為な訳ですね！！
｜いいですか？よくよく「頭が固くなってしまった自ら自身」を「高次元数学」を「学ぶ」という「謙虚さ」を取り戻して下さいね。そうした姿が「元来」の「自然科学者」の「姿」でしたはずでしょう。よくよく「思い出して下さいね」中世ヨーロッパが発展した鍵も「蒸気機関車」の原理を取り入れて以降に「イングランド」の「産業革命」も生じたのではなかったのではないでしょうか？
｜どうぞ、「自ら自身」に対して「唯物論」の「鍵」を「ロック・オン」したままにしないで、どうか、もしか、「窮屈さ」を実感する事態に遭遇した時には「中世イングランド」の「蒸気機関」を受け入れた事によって「産業革命」という「産業界」の「発展してゆきました姿」があった昔を、どうぞ、今一度、思い出して欲しいのです！確かに、昨今では「少子高齢社会」の為に「医学者」がお金持ちではありますが、だからと言って「唯脳論」の「医学者」が（学問上の）「絶対権力者」ではない！という事象を、よくよく「ご理解」ください。「医学」よりも「数学」や「物理学」の学問の方が「より高次元の科学」を描き得る「学問上の〝自由”を有しているのです！これは「真実」です！
｜以上です！！「Thank you very much, of enough.」！！！

[105] mixiユーザー 09月24日 19:07

｜お久しぶりとなりますが、少し、「テーマ」が、脇に逸れてしまうような「懸念」も実感しながらも、しかし、これもまた、ある意味『趣旨のテーゼ』に関しましての（良い意味で幅を持たせられる？）様に考えていだだけますと、有難いです！！
｜｜令和１年9月23日『（クワインの）経験主義の２つのドグマに関する考察』：in・高知市・愛宕町｜＝＞Written by, 濱田　敏博　（56歳）｜[理学士]｜（C）｜
｛「クワイン」は「含む」という〝比喩”の意味を、厳密に定める事は「不可能」のようだと考えた。｝
「記述項目」｜「ある概念」が、別の概念を「含む」とは、正確にはどういう事象なのか？
｜⇒｛「概念」の「広がり」を「定義」しながら、これを一般的に説明する事は「不可能」かもしれない、と「クワイン」は考えた。｝
「テーゼ：①」｜今、F(δ：ｎ）＝SK　－－－－－　①
　ここで、①式とは、一般に「円・球形状」の「まるい形」を表す数式であると「定義」します。
（a)：２次元での「円球形」の「大きさ」は、
　　　F（δ：２）＝（２）K＝πr2 －－－－－　（A）　｜｛ｒは半径とする｝
（b)：３次元での「円球形」の「大きさ」は、
　　　F（δ：３）＝（３）K＝（4／3）πr3 　－－－－－　（B）　｜｛ｒは半径とする｝
（C）：４次元での「円球形」の「大きさ」は、
　　　F(δ：４）＝（４）K＝４Dπｒ(n＝４）　－－－－－　（C）｜　｛ｒは半径とする｝
　ここで、「ｒ＝２」とおくと、
　（A）では、F（δ：２）＝π（２）2 ＝4π　
　（B）では、F（δ：３）＝（４／３）π（２）3　＝（32／3）π
　（C）では、F（δ：４）＝４Dπｒ(n＝４）＝４DNπ　　（但し「N＝ｒ(n＝４）とする）．｜｛ｒは半径とする｝
　明らかに、
　　　　　４π≠（32／3）π≠４DNπ　
　よって、
　　　　　（A）≠（B）≠（C）　
　従って、「テーゼ：①」は、一般形での「定義」は出来ない事象が理解されるべきでしょう．
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
｜｜「多少、追加の訂正をさせて頂きます」
｜上記は『（クワインの）経験主義の２つのドグマに関する考察』という「テーゼ」でもって、（クワインの「テーゼ」を『数理・記号式的』に、示してみようという１つの「試み」でした訳ですが、よくよく、考えてみますと、「アンチ・テーゼ」の形式をもちまして、どうやら、「（哲学者）クワイン、による「哲学上」の｛ある意味〝惑わし？”の様な、「含む：という～を定義出来ない」とされた「クワインの主張」を、ある意味、上記「テーゼ：①」式、すなわち、
　　　　　　F（δ：ｎ）＝SK　　ーーーーー　①
という①式によって、「記号論的」には「一般化」の「表記化」に「成功」した！と考えられるのでは、ないでしょうか？という様な気も致しますが、いかがでしょうか？？
｜「In a sense, thank you very much.」｜｜｜
｜

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(fin.)

[106] mixiユーザー 09月24日 19:09

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
｜[add]と致しまして、恐縮ながら、どうぞ、よろしく、お願い申し上げます！！！
｜｜『（クワインの）「広がり」の概念が「ぼやけている」という意味への考察』：IN・kochi-atag|Written by, 濱田　敏博　（56歳）：[理学士]|(C)｜｜Ⅰ：「EPRパラドックス」で、E・アインシュタインらが、指摘した様な「局所実在論」は「量子力学」の体系内では「破綻」している事は、既に示されており、その成果の１つが「量子コンピューター」という応用産物である。
「テーゼ：Ⅰ」：（クワインの説より）「たとえ無矛盾律と言えども改訂され得る可能性が無いとは言えない。」
｜[反証]：今、上記の記述を仮に「ぼやけている」という表現へと記述変換が可能だとすれば、それは（他ならない）「量子力学」における「波の干渉」を「物質波の概念」により説明する事情によって生じるものであり、その原因は「量子力学」における「不確定性関係」｛「⊿Ｐ⊿Ｘ≒２ｈ」等｝に起因している事は物理学を学んだ「理学士」程度の人ならば、分かるはずでしょう。｛なぜなら「理学士」の私にでも「理解」出来るのですから｝．
ここで「物質波」を「局在」させる為には、多くの「波を重ね合わせる」必要がありますが、その極端な「局在状態」では「物質波」は、ある１点にのみ集中して、他には存在しない様な状態となります。｛これは「デルタ関数」等によっても記述され得ます。｝しかし、こうした解釈こそが「波束の収縮」という現象な訳です。
｜つまり（多少端折って）繋いでしまいますと「クワイン」が『広がりの概念を定義しても〝ぼやけてしまう”』という様に記述した根拠は、「量子力学」における「波束の収縮」的なる「解釈」にこそ、その「論拠」が見いだされる訳であり、そしてまた、「波束の収縮」の現象とは、「物質波の局在状態を示す」訳です。故に、ここで「ＥＰＲパラドックス」にて「Ｅ・アインシュタイン」らが指摘したような「局所実在論」は「量子力学」の体系内では「破綻」している事情は先に見ましたから、その「論拠」こそが、近年の「量子コンピューター」という応用産物の現れな訳ですね。従って、残された「疑い」とは、「ＥＰＲパラドックス」における「局所実在論」という「フレーズ」と、（Ｎ・ボーアの）「物質波」での「局所状態を示す」という「フレーズ」との間において、一体、〝どれ程の「差異」が（確率論的にも）存在し得るのか？”というポイントへと、絞られてくる訳ですね。あるいは、更に「精妙さ」を記するならば「位相空間論」的な「意味」においての、「両者の差異」は、一体いか程なのか？といったような「強い意味」での〝問いかけ行為”さえも、可能になって来ます様な気配が私には感じられるのです！！以上です！！「Thank you very much.」｜｜｜

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