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@ちゃんねるヲタドラマコミュの〜花の大乱舞〜第46回。

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第46回「それぞれの本性」

1552年(葉路2)5月。
矢島大納言まいみは。病に倒れた、後中澤天皇を見舞うべく、ハロー朝廷に参内した。まいみが思ってた程に、後中澤天皇の病は重く。明日を知れぬ命だとくすしがまいみに耳打ちした。
ハロー朝廷内は次の天皇を誰にするかという話しでもちきりになっていた。

「やはり。ここは正当に宮の長女でもあらせまする。北かのん皇女が後を継ぐべきだと。逆賊、須藤まあさ追討軍の指揮をされたという功績もあることだし」後中澤天皇の側近の一人が、そう話し出すと、堰を切ったように。公家や公卿たちは、自分たちに都合がいいような人物の名を出し、議論を交わしていた。

「かのん様では。駄目だ。ここは次女の南ゆうか皇女を押しましょう」
そう言って来たのは。公卿の一人、与音(よね)卿だった。
与音卿は公家の身分が低いが文才があり、書物にたけていたので。朝廷内の文庫の役を後中澤天皇直々におおせつかっていた。

「与音卿のゆうか皇女びいき。この朝廷内で知る者はおりませんからな」側近の公家たちは一斉に笑い声をあげた。
「ゆうか皇女は須藤まあさびいき。逆賊をひいきしている者が次の宮などもってほか。与音卿。あなたも近衛麻亜卿のように鞍馬に幽閉されたいのかしら」そう、与音卿の発言に釘を刺したのは大納言まいみだった。
そのまいみの一言に与音卿はまいみに一礼し、そそくさと部屋を後にした。

「相模にいる、北かのん皇女には京に戻っていただくべく。既に書状を送ってある。まもなく到着すると思われるので。皆。ご安心を」まいみは公家公卿たちに、かのん皇女が帰京することを伝え。次の天皇はかのん公だという意識を芽生えさせた。

「大納言様。須藤の討伐の方はどうなっておりますか。逆賊、須藤まあさは未だ行方不明だと聞いております。萩原治部卿は何をされておりまする」公家の一人がまいみに須藤まあさの件の事を尋ねて来た。

「萩原治部卿まぃには、須藤まあさの本拠地、甲斐を攻めるよう申し付けてあります。遠江浜松城は難敵ですが、いずれ備前(矢島ちさと)が落としましょう。
信濃諏訪城も秋山参議がまもなく。。あ。。それと萩原治部卿まぃが甲斐に侵攻する際に。もし須藤まあさが挙兵することを考え。。北の平泉。真野陸奥守えり様にも出兵をお頼みしているところです」まいみは公家公卿たちの前で須藤攻略の戦術を話した。その完璧な戦術策に、一同から歓声があがった。

「平泉の陸奥守までに手を打っているとは。さすが大納言様。。甲斐が落ちるのが楽しみですわ」
部屋にいた公家公卿たちは、また一斉笑い出した。

(お前たちの天下でない。私の天下だ。。。まぁ時機に、この腐れ切った朝廷も私の物にして見せる。それまでせいぜい財を蓄えるがよい)
まいみは公家公卿たちの心の中で蔑んだ。

この頃。須藤まあさを石橋山で破った、萩原まぃ率いる矢島軍は本拠地を武蔵の国。中野という所に置いていた。その中野の地に仮の城を作っていた。同時に甲斐侵攻の準備。須藤まあさの行方捜索。それと上総の国千葉城に逃げた、須藤の残党とも戦っていた。甲斐侵攻の総大将は梅田えりか。副将には大和宇瑠福。兵は2万。
上総方面には兵庫佐貴勝率いる1万を。安房方面にはキャナァーリ軍のおがまにゃ先生が乗って来た船を配備した。この頃、矢島軍の軍師、未知千の利休は真野陸奥守えりに元に向かっていた。

5月3日。
武蔵の国。中野から北へ400キロ離れた、北の都とうたわれている奥州平泉。
未知千の利休は共の者を一人だけ連れ。この地に到着した。
(平泉。。黄金楽土。。以前より一掃栄えたな)
未知千の利休は。真野陸奥守えりが住んでいる館。祈り館にて馬を降り。館を守っている兵士に一通の書状を渡し、真野陸奥守えりに会えるようとりなしを頼んだ。

「そちは平泉の町の宿屋で待て」未知千の利休は共の者にそう言い付けた。
ほどなくして。。先ほどの兵士が真野家の家臣と思われる人物と戻って来た。

「矢島軍の軍師殿が自らお越しとは。ささ。。」そう言って、未知千の利休を祈り館に招き入れたのは。真野家の筆頭家老、能登ありさであった。

平泉祈り館はとてもつもなく広く。館というより平城であった。
館の政務を行う本主殿にて、未知千の利休は待たされた。

やがて、本主殿に真野陸奥守えりが能登ありさと共にやってきた。
未知千の利休はえりに向かって頭を下げていた。

「そちか。矢島の軍師、未知千の利休とは。頭をあげなさい」えりはそう言い、未知千の利休の頭をあげさせた。えりは未知千の利休の顔を見て。。ふと懐かしそうな顔を見せていた。

「今日の平泉の訪問。矢島の軍師としてか。それとも義兄としての訪問ですかな?」えりは率直に未知千の利休が平泉に来た理由を尋ねた。

今まで素性がわからなかった、矢島家の軍師、未知千の利休と平泉の主、真野陸奥守えりとは義理ではあるが兄妹の関係である。
真野陸奥守えりには15歳上の姉がいる。名をめぐといい。その姉の夫が未知千の利休である。未知千の利休とめぐとの間に出来た子が。。萩原治部卿まぃであった。

「もちろん。矢島の軍師として遠く武蔵より参ったしだいです」未知千は再び、えりに向かって頭を下げた。

えりは未知千が持参した書状を再び読んだ。

「せっかくお越しいただいたが。我が真野家としては出兵はお断り申し上げます。後中澤天皇から勅許でもあったら別ですが。。。」えりは未知千が持参した書状を未知千に返した。

「後中澤天皇の病は重いと聞いております。次期天皇は、我が主君。大納言まいみ様が推す、北かのん公。今、良い返事をいたしてくれましたら陸奥守様にもなんらかの。。」

「義兄上様。。。その野心心。。。昔の間々ですね。。。姉上が生きていたら、さぞ嘆きましょう。どうぞ。。お引取りください。。」えりは未知千の言葉に逆上し。つい本音言ってしまった。

「めぐは。。そちの姉は亡くなったのか」えりの言葉に未知千は呆然とした。

「やはり。何もしかなかったのね。。。お墓は相馬領にあるわ。武蔵の岐路にでも寄ってくれたら。妹としてわ感謝します。では軍師殿。治部卿を。。姪を不幸にしないようにしてやってください」そう言い。えりは本主殿を後にした。

ありさは丁重に未知千を館から出した。

ありさは未知千が館から出て行くと、えりがいる部屋に向かった。

「これで良いのですか。もし後中澤天皇が亡くなり、北かのん公が天皇になりましたら。。かのん公の後ろ盾の大納言まいみが。。。」ありさはこののちの平泉の将来を危惧していた。

「私はこの平泉を朝廷とは無縁の土地にしたい。楽土にしたい。。中央(京都)では矢島と須藤の対立が行われているが。。私はどちらかにも味方するつもりはない。戦のない世の中を望みたい。それが私の信念。ありさ!!これからも私の補佐頼む」えりはありさの前で改めて、今後の決意を語った。。

だが。この後。。この楽土平泉も戦乱に巻き込まれる行く事になる。。

未知千の利休は3日間平泉に滞在。その3日間に何度も真野陸奥守えりに会おうとしたが、すべて断られていた。未知千の利休はかつて平泉にいた時の友だった男に会い、真野陸奥守を動かして欲しいと頼んだ。
その男とは平泉の金山の元締めでもある。金売りの恵夢次(えむじ)。真野家の影の金山商人でもある彼は未知千の利休とは古くからの付き合いであった。

「今の京には私も飽き飽きしている。利休!そなたもこの平泉に戻って来い。平泉は良い所だ。。矢島大納言まいみはなかなかの策士だと聞いておる。その内そなたも。。。」まいみが今後もし勢力を伸ばして行ったら、利休の事を使い捨てるのではないかと危惧し、助言をしていた。恵夢次は未知千の利休が持参してきていた酒を一口飲んだ。

「うまい。。京のだな。伏見あたりかな??」その答えに未知千の利休は頷く。

「しかし。この平泉の酒も旨いぞ。。ほれ。利休も飲め!」今度は恵夢次が持参した酒を二人は飲んだ。そんな時、未知千の利休と同行して来た者が現れ、未知千の耳元で何やら囁いた。

「んんん。わかった。直ぐに参る」未知千の利休はそう言い、同行して来た者を先に宿屋に帰した。

「いかがいたした。後中澤天皇が亡くなったか。。。」恵夢次は独自の情報網で京にいる後中澤天皇が重病だと知っていた。

「いゃ。我が軍の甲斐侵攻の準備が整ったようだ。真野陸奥守えりの援軍がないのは痛いが我が矢島軍だけでも須藤は滅ぼせる。良い酒で合った、恵夢次!またな。。」未知千の利休はそう恵夢次に言い残し、宿屋に戻り、武蔵に戻る準備を始めた。

5月7日。
甲斐侵攻の総大将の任を仰せ使った、矢島軍の梅田えりかは武蔵八王子城に兵2万と共に入城した。八王子城は一度は焼け落ちたが、須藤まあさの手で修復されていた。城の主殿には梅田えりかともに副将の大和宇瑠福を初めとした、矢島軍の家臣たちが甲斐侵攻の作戦を練っていた。

「小仏峠には須藤の守備隊が約2千詰めております。その先の岩猿山城には千石みなみ率いる兵5千。またその先の笹子峠には1千の兵。甲斐すぺしゃる館には、留守役の吉川ゆうが兵1万を率い待ち構えているとか。。」大和は主殿の真ん中に甲斐の地図を広げ、えりかたちに須藤軍の配置を教えた。

「秋山りゅかは未だに信濃諏訪を落とせないとか。諏訪さえ落とせば、甲斐を挟み撃ちに出来るというのに」梅田えりかは秋山りゅかの真意を疑っていた。

この同じ日。遠江浜松城を守る、須藤軍、夏やきみやびは矢島ちさとの猛攻撃に必死で応戦していたが。ついに落城寸前まで追い詰められていた。

「この上は。みやび様でも落ち延びてくださいませ。この浜松は、この松獲弘(まつえるひろ)が最後まで死守いたします」夏やきみやび配下の家臣、松獲弘は須藤の忍び、賀頭市に、主君みやびのことを頼んでいた。

「松ひとりではいかせないわ。私も。。私も一緒に最後まで戦います。。」みやびの目から涙がこぼれ落ちる。

「みやび様は須藤にとってはかけがえのないお人。今。私と死んでしまったら。殿(須藤まあさ)になんと報告いたします。。お逃げ下さい。。そして夏やき家をお守りしてください。母上。雅様の為にも。。賀頭市!みやび様の事を頼む!」

その言葉に、須藤の忍び、賀頭市は頷いて答え。みやびと共に浜松城を抜け出した。

「さぁ。。矢島ちさと。。私が相手だ。。。」松は浜松城に雪崩れの如く進入してくる矢島軍の兵を斬って行く。その豪快な斬り合いに一時、矢島の兵はおののくが、やがて。。。松獲弘は矢島の兵に討ち取られた。

こうして二ヶ月近く続いた、浜松城の攻防戦は矢島軍の勝利に終わった。

火の手があがった、浜松城に矢島の兵の時の声がこだましていた。

その様子を浜松城の近くの森で眺めていた、みやびと賀頭市は無念な気持ちになっていた。

「賀頭市。この後は。二人で矢島ちさとの本陣に突撃をし。松の仇を討とうではないか。いまなら、ちさとは浮かれているに違いない」みやびは矢島軍本陣に突撃する策を賀頭市に提案するが。賀頭市は首を左右に振り。

「今は生き延びることです。松殿もそれを望んでおりまする」賀頭市のその言葉にみやびは突撃を諦めた。(松。お前の仇は必ず討つ)みやびの燃え滾る炎の心は胸にしまわれた。

その2日後。京にいる、矢島大納言まいみの元に浜松城落城の知らせが到着。
まいみは直ぐに、ハロー朝廷に参内し、公家や公卿達に、この事を知らせた。

「さすが、備前の守(矢島ちさと)。大納言様の息子だけありますな。。」
その場にいた、公家公卿たちはまいみの嫡男、ちさとの事を褒めちぎった。

「浜松城が落ちた今、須藤まあさは亡きにも等しい。そこで私は宣言する」
大納言まいみの声に威圧感が出ていた。

「ハロー朝廷の天皇は北かのん皇女に決定いたす。かのん公。入られよ!」
そう、まいみが言うと。今まで後中澤天皇が座っていた、上座に北かのん公がドーンと腰を据えた。

「先の後中澤天皇は6日前の5月3日に既にお亡くなりになっておる。それゆえ、今日より、北かのん公改め。後花音(ごかのん)天皇がハロー朝廷の政務におつかれる」まいみは御前に座った、後花音天皇に向かって、すぐさまひれ伏せた。

その態度に部屋にいた公家公卿たちも直ぐに座り、後花音天皇に頭を下げた。

「みんな者。頭をあげぃ。今日より年号を葉路(はろー)から粒苺(つぶつぶ)と改める。大納言まいみは今まで通り、朝廷の補佐役に命じる。みんな者。改め申す。先の天皇は既にお亡くなっておる。今日より。私がこのハロー朝廷の主だ。皆、先の天皇同様に私のことを支えてくれ。頼む」後花音天皇はそう宣言し、公家公卿たちに向かって頭をさげた。その行動に驚いた、公家公卿たちは再び、頭を下げ。後花音天皇への忠誠を誓っていた。

後花音天皇はまいみの顔を見て何やら微笑む。その微笑にまいみもにっこりと笑みを返した。

(これでいよいよ。。。私の天下だ!!!)この時、まいみの天下への野望は果てしなく膨らんでいた。

ハロー朝廷は後中澤天皇の死去と後花音天皇がその跡を継いだという報を全国の守護大名達に伝えるべく使者を走らせてた。

その報と同時に、大納言まいみは密かにある行動をしていた。

反まいみ派で、次期天皇に後花音天皇の妹、南ゆうか皇女を押していた、公家や公卿達を一斉に粛清し出していた。その刺客は鞍馬に幽閉されている、近衛麻亜卿の元に近づいていた。

しかし、近衛麻亜卿は何者かの手で既に鞍馬を脱出し、比叡山延暦寺に逃げて行った。

まいみは比叡山延暦寺に兵を向けると同時に。捕らえていた、須藤軍の武将。熊井虎友を手毬城の牢から出し、斬首にする為、京市中内を引き回した。

両手を縛られ、馬に乗せられた、虎友の周りには、斬首の役をおおせつかった、矢島軍の鈴木あいりを筆頭に、配下の兵たちが虎友を奪われないよう守っていた。その虎友を救い出そうと、矢島の兵に、ある者がまじっていた。

(つづく)

次回。第47回「ゆりなとあいりと」をお送りいたします。お楽しみを!!


コメント(5)

全然、関係ないですが、天地人の景勝役の北村一輝ってこの大河の平頼綱役で
有名になったんですよね。
> Lさんへ。
そうですよ(^O^)
時宗の時の悪役ぶりは凄かったでした。
遂に与音卿登場ですか。
公家設定も面白いですね。
> おっくんさんへ
ゆうか皇女と言えば
与音卿でしょう。
今後の活躍に期待しましょう
ここでCM
矢島の軍師と真野陸奥守の関係は義理の兄妹。


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