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高齢者情報資料室コミュの高齢者輝く 最先端ジム

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高齢者輝く 最先端ジム

最先端のスポーツ科学を生かしたジムに高齢者が集まる。
千葉県柏市の東武野田線増尾駅近くの商店街にある小さな「ジム」に、運動靴を持ったお年寄りが続々と集まってきた。空き店舗を使った約30平方メートルほどのスペース。その小ささから「十坪ジム」と呼ばれるが、中には一風変わった機械が並んでいる。
すべて東京大学の小林寛道名誉教授(64)が、陸上競技選手強化用に開発したマシン。前後にゆっくりと往復するペダルに足を固定し、動きに合わせてペダルをこぐ「スプリント・トレーニングマシン」は、陸上の男子百メートルで世界記録保持者だったカール・ルイスさんの体の動きを体感できる。
「最近は和式トイレが苦でなくなった。慣れるまで四苦八苦したけど、楽しくて飽きないね」と半年前から週1回ジムに通う荒木泰三郎さん(81)。ジム利用者は運動選手ではなく、病後のリハビリや寝たきり予防が目的の高齢者や低体力の人ばかりだ。指導者も市民から募集しているが、その最高齢も80歳。

◎

小林さんは日本陸上競技連盟の科学委員長だった1991年、当時世界陸上選手権で世界記録を出したルイス選手らの体の動きを分析。運動能力を高めるには、単なる筋力向上だけでなく、脳や脊髄(せきずい)など中枢神経との連携が必要なことをつきとめた。
一流選手の動きを体感させ、必要な筋肉も同時に鍛えるのが「スプリント・トレーニングマシン」だ。95年に開発して以来、陸上選手の記録更新に効果を上げ、その後も様々なマシンを開発してきた。

小林さんのマシンは、脳に「理想的な動き」を入力することで脳の活性化を促すのが特徴。背骨と太ももをつなぐ大腰筋など、自分では意識するのが難しい体の深い部分の筋肉を鍛えることで全身の運動機能が高まるため、「ふだん運動と縁がない高齢者や体力のない人の健康づくりや介護予防に役立てられないか」と考えた。

◎

2005年、東大・柏キャンパス近くに「生涯スポーツ健康科学研究センター」を開設した。東京の駒場キャンパスからマシンを移動し、約40人を対象に始めた実験の効果は上々だった。
しかし、設備のそろったジムが1か所あっても、市内全域から高齢者が足を運ぶのは難しい。「小規模なジムを各地に作れば、地域活性化につながるのでは」と、市や地元企業などに協力を呼びかけて、高齢化率が高い地域から始めたのが「十坪ジム」だった。

高齢者からは「つまずいたり、転んだりしなくなった」「歩く時につえが必要なくなった」など、効果を実感する声が届いている。

将来は40か所の開設が目標。マシンも特注で1台200万円以上と高額なこともあり、運営は持ち出しも多いのが現状だが、「利用者の顔の輝きが活動の原動力」と小林さん。最先端が意識されないほど社会に浸透した時こそ、研究の真価が発揮される時かもしれない。(片山圭子)

十坪ジム
東大生涯スポーツ健康科学研究センターと柏市、企業など11団体が、経済産業省の補助金を得て2006年度に柏市内4か所に開設したのが始まり。現在は有料サービスとしてNPO「東大スポーツ健康マネジメント研究会」が運営、計8店舗あり、約600人が利用する。今月末には静岡県伊東市にも開設予定。柏市は5月から65歳以上を対象に介護保険料に応じた利用料減額制度も始めた。

読売新聞
2007/9/14
YOMIURI ONLINE 教育  教育ルネサンス
★http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/renai/20070914us41.htm

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