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久里浜北辰塾コミュの記憶力

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こういう記事が載っていました

■徹夜して覚えれば大丈夫?

 20数年前、私が受験生だったころは、「4当5落」という言葉がありました。毎日の睡眠時間を4時間に削って勉強すれば志望校に合格できるが、5時間も眠っていたのでは不合格になってしまう、という言い伝えです。

 最近ではこのようなことはあまり聞かれなくなりましたが、睡眠時間を削って勉強している人たちは今でも多くいます。学習にとって睡眠は、本当に無駄なものなのでしょうか?

 徹夜で勉強すると、勉強してから眠るよりも学習時間が長くなるため、量的に多くのことを記憶できます。勉強以外のことで頭を使うことも少ないため、記憶したことの多くが忘れられずに脳に残ったまま、試験を受けられます。そのため、徹夜して覚えたことを思い出しやすく、比較的よい成績をとれることがあるのです。

 ところが残念なことに、徹夜で勉強したことの多くは、数日もたつとキレイさっぱり忘れてしまいます。1回のテストですべてが決まるのなら、試験の後に記憶がなくなってもかまわないでしょう。しかし、大学入試や資格試験は合格したあとにも、それまでに勉強した知識を使えなければ意味がありません。

■記憶するメカニズム

 記憶はその内容から、3つに分けられています。いつどこで何があったなどの出来事を「エピソード記憶」、百科事典や辞書に載っている知識を覚える「意味記憶」、自転車の乗りかたなど言葉では表現できないスキルの「手続き記憶」です。

 エピソード記憶と意味記憶は、意識的に思い出して言葉で表現できるので、2つまとめて「宣言記憶」とも呼ばれています。勉強で覚えているものは、主に意味記憶あるいは宣言記憶です。

 何かを暗記するときに、目や耳から入った情報は、脳の海馬というところに一時的に貯蔵されます。これが短期記憶です。短期記憶は、繰り返し思い出したり何度も同じことを見聞きしないと、短時間で忘れてしまいます。このため、初めて聞いた電話番号は、すぐになら電話をかけることができますが、しばらくたつと全く記憶が抜け落ちるのです。

 短期記憶を何度も使っているうちに、その情報が大脳皮質に移されます。この状態が長期記憶ですが、油断してこの記憶を使わないでいると、そのうちに忘れてしまいます。あるいは、記憶が残っていても、それを取り出すことができなくなることもあります。逆に長期記憶を繰り返し再生していると、神経のネットワークが強固になり、脳の中にしっかりと保存され、必要に応じてすぐに思い出せます。

■グッスリ眠るとしっかり記憶できる

 以前は、「睡眠=脳の休息」と考えられていました。しかし、最近では、何かを記憶してから起きていたときよりも眠ったほうが、よく覚えていることが分かってきています。

 2語一組の単語を20組暗記し、12時間後に別の単語20組を覚える実験が行われました。睡眠グループは2回の記憶課題の間に睡眠をとり、覚醒グループは睡眠をとりませんでした。

 2回目の記憶を行った後に、初めの単語の組についてテストすると、睡眠グループのほうが覚醒グループに比べて、明らかに多くの単語を覚えていました。このことから、睡眠によって記憶が脳に残りやすいことが分かりました。また、睡眠をとると、後で他のことを覚えても、最初に記憶したことが保たれやすいことを示されました。

 眠っている間の脳波を見ると、宣言記憶は脳の眠りであるノンレム睡眠のうち、深い睡眠(徐波睡眠)のときに脳に固定されています。この徐波睡眠は、夜の睡眠では前半部分に多く現れます。つまり、勉強したことをしっかり記憶したければ、午前0時には眠りについて、寝つきの1時間半から3時間を大事にするのが良いといえます。

 昼寝にも、記憶を強化する働きがあります。学習した後に短い時間だけ昼寝をして、どれだけ記憶できたかを調べた実験があります。このとき、昼寝の間に徐波睡眠が多いほど記憶の再生率がよく、脳が活発に活動していることが分かりました。実際、福岡県の高校が1日15分の昼寝タイムを設けたところ、昼寝をした生徒は、勉強にやる気が出て、成績も向上したと答えています。

 深い睡眠だけでなく、浅いノンレム睡眠や朝方に多く見られるレム睡眠も、記憶力の向上に役立っています。これらの睡眠は、運動の動作に関する記憶である手続き記憶の向上に関与しています。

 記憶したことを実生活で使いこなすための作業能率、つまりパフォーマンスの向上にも、これらの睡眠が不可欠です。また、レム睡眠中に見る夢は、不要な記憶を捨てたり、新しい記憶のネットワークを作り上げているときの画像とも言われています。

■寒い冬でも快眠するには

 最後に、記憶力を良くするための眠り方をご紹介します。

 布団に入る前には少し勉強を離れて、リラックスできることをしましょう。軽めの本を読んだり好きな音楽を聴いたり、ぬるめのお風呂に入ると気持ちが落ち着きます。テレビやインターネット、メールは、画面の明るさが眠気を減らしてしまうので、できるだけ避けましょう。

 寝室は、ナイトウェアの上に羽織るとちょうど良い程度の室温にします。冬では、15〜20度くらいです。最近、見直されてきた湯たんぽや、電気毛布であらかじめ布団を暖めておくのも良いでしょう。冬は空気が乾燥気味ですが、部屋の湿度は50%前後に保ちましょう。暗闇が苦手な人は、光が直接目に入らないようにして、豆電球のフットライトを点しておけば安心です。

 布団に入ったら、悩んではいけません。悩み事は睡眠の大敵です。何か問題を抱えているなら、その解決法を考えてみましょう。とはいっても、解決策が出るまで考えていては朝が来てしまいます。問題を明らかにして、解決したい気持ちを確認するだけです。すると、目覚めたときに解決策を思いつくことがあります。これは「追想法」といって、エジソンや湯川秀樹博士がアイデアを出すときに使っていた方法です。

 朝、目覚めたら、すぐに布団から出て、部屋の電気をつけましょう。布団の中でグズグズしているのは、時間の無駄使いです。外が明るくなっていれば、カーテンを開けて太陽の光を浴びましょう。明かるい光は、体内時計をリセットしてくれます。コーヒーなどでカフェインを摂ると、30分ほどで頭がスッキリしてきます。

 「朝の10分は夜の1時間に相当する」と、言われています。また、繰り返し覚えることで、記憶は強化されていきます。朝に勉強する習慣をつけると、1日をさらに有効に使えるはずです。

【睡眠ガイド:坪田聡】

コメント(1)

歴史の勉強です

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