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クラシックマジック研究コミュの『放下筌(ほうかせん)(1764)』(宝暦14年) Hoka-sen

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『放下筌(ほうかせん)(1764)』(宝暦14年) Hoka-sen

江戸時代を代表する名著の誉れ高い伝授本。
著者は平瀬輔世(ひらせすけよ、又はひらせほせという説有り)。本名は平瀬徹斎。
大阪千種屋新右衛門より出版せれれた上中下三巻の半紙本。
この発行者である千種屋新右衛門と著者の平瀬は同一人物である。なおかつ赤松閣という書店を経営していた。
著者は、他に『日本山海名物図絵』や『日本山海名産図会』などの産業書も著した博学な人である。

上巻は目録(絵入りの演技紹介)、中下巻はその伝授(種明かし)となっていて、小手先物23種を解説。
有名な「茶碗と玉」「金輪の曲」の他、「五色の砂と水」「狸七化けの法」「縄抜け」「縄結び」「小刀を呑む術」「紙を焼いて雀にする術」など。

江戸の伝授本では唯一「金輪の曲」が解説され、「品玉」も手順として述べられている。

『奇術研究第1号』(1956 力書房)p38「奇術文献を語る 和書の部」
『ザ・マジック 7号』(1991 東京堂出版)p34「日本の奇術文献3」山本慶一
『ワンツースリー 36号』(2002 日本奇術協会)p4「『伝授本』の手品考・其の七」平岩白風
『ワンツースリー 38号』(2003 日本奇術協会)p4「『伝授本』の手品考・其の八」平岩白風
『ワンツースリー 39号』(2003 日本奇術協会)p2「『伝授本』の手品考・其の十」平岩白風

松山光伸著『実証・日本の手品史』(東京堂出版2010年)P378


コメント(6)

日本最初のリンキングリングの解説がある。伝授本でリングの解説があるのはこの本だけである。
1、縄抜けの術(両腕を縛り一瞬に解ける。現代でも使われる。図多し)
2、白紙を切って水に入れれば泥鰌となる術(紙を細かくちぎって水鉢に撒き、扇で覆うと泥鰌に変化)
3、品玉(玉の色変わり。たくさんの小玉が出る。など)
4、金輪の曲(リンキングリング)
「品玉」の不十分な解説は後の『放下筌』に補稿として記載されている。
ロープ抜け(The Wonerful Release)
演者の両手を手首のところでハンカチを縛らせ、ロープをその内側に通させ、両端を客に持たせる。ハンカチを解かずにロープから脱出する。

松山光伸著『実証・日本の手品史』(東京堂出版2010年)P236
松山氏の著書では宝暦10年(1760)刊行とされていますが、ご本人に確認したところミスプリントとの事です。 従来通り初版は宝暦14年(1764)で正しいです。

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