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文芸の里コミュの詩作の準備 6

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 雀


雀よ 私はおまえの心が
読めない
それが悲しい
雀よ おまえは私の心が
読めない
それが悲しい

けれども神様は知っている
おまえの悲しみも
私の苦しみも

だから
おまえと私は友達だ



 雪


こんなにも雪に降り込められるのを
待ち望んでいたものがいるなんて
そうやって清らかなものに
深く深く染められていくのを
待っていたものがいるなんて



 夕日


路地を歩いていると
夕日を見つけた
グラスに浮かんだ黄身のようだ
これをこのまま保っておくには
凍りつかせるしかない
そう思った男は
カメラを持ち出してきて
写真に収めた

それっきり忘れていたが
何年かして現像してみると
夕焼けなんかどこにもなく
静かな月に成長して
皓々と夜を照らしていた



 空白


空白とは
何もすることがない
情況をさすのだろうか

では多忙であれば
充実というのだろうか

いや 多忙のとき
なお空白を感じるなら
一歩次元の高い精神の悩みといえよう

そのときは別なものに
空虚からの脱出を求めて
いかなければならないのだろう



 落ち葉


昨日あれほどしっかりついていた葉が
今朝は一枚とてない
みんないったいどこへ
行ってしまったのだろう
集めて燃やされたとしても
私はその煙さえ見ていない



 赤トンボ


赤トンボが留ったよ。
屋根の上に
竿の先に
人の頭に
牛の背中に
水に浮んでいるカイツブリの頭にも。
まったく分け隔てなんかしないで。

ただこれだけは困りもので
カイツブリが水に潜ったときは
水面に取り残されて
水澄しのように回っているよ。

水の中から再び現れる
カイツブリの頭を待って。



 ダチョウ


ダチョウは
いきなり炎天の平原を走り出した。
太い頑丈な足で砂地を蹴立てて――
彼の後には砂埃が舞い上がり
動物たちは砂つぶてをくらって
失明した。
かつてダチョウが翼を失ったように‥‥



 星の花


冬枯れの裸木の枝に
玲瓏たる花が開いた。
星の花
夜しか見えない
星の花々

黄色く白く点滅して
あえかなサインを送ってくる
遥かな国からのメッセージ
漆黒の夜に開いた
五つ星、七つ星、
否、否、億の星花



 湖水


深山には

人の涙を湛えて

耀いている

湖水がある



 コスモス


コスモスが炭鉱の閉山口を封印している。
コスモスよ
おまえはいったいその奥に何を
埋めてしまったのか。

それに応えようとするのか
単なる身振りなのか
おまえは質素な花びらを
海からの風に委ねて揺すっている。



 野兎


兎は雪の中から生まれて
光の中に消えたよ
いや
光から生まれて
雪に消えたよ
足跡だけ残して



  ☆

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