ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

文芸の里コミュのエスカレーターの下に立つ人

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

             Julia Fischer - Grieg Piano Concerto, Part 01 .
  ☆

 今一番荒波に翻弄されている人の名は? ここまで言えば判りますね。その人には妹思いの立派な姉がいて、もう随分前から妹のために花嫁の道を切り開いてきたのです。そんなこととは露知らない当方としては、この姉が召し人に違いないと的を絞って注目していました。しかし神は何度聴いても首を縦には振らない。そうかといって横にも振らない。この人はいったい何者だろう、ということで、幾度も神に挑戦して問詰めてきました。
 結果は件の通り、首を縦に振るでも、横に振るでもなかったのです。さては根競べだななどと、気を回したりしたものです。相手も然る者で反応がなくても、まったく動じる気配はなく、神の道を切り開く手は休めませんでした。根競べなら、私の方が負けていたくらいです。
 そんなときでした。妹とおぼしき女性が登場したのは。すると俄然神の対応が一変して、あの缶詰の空缶へミニトマトをホールインワンさせてしまったのです。しかもそれを赤信号の点滅へ連繋させ、その赤信号がゴーサインだというのですから、強引といえば強引。しかしこれが神の教えです。
 冒頭、荒波に翻弄されていると書いたのは、昨日幻が出て約半日消えなかったからです。その幻というのは、私が普段利用する電車のホームへ流れるエスカレーターの下に、一人の女性が立っていたのです。この暑さの中、濃紺の長袖制服を着用し、人待ちふうに下向き加減に立っていました。頭と襟のあたりには、防寒の装いもこらしているように見受けられました。出会ったことがあるような気はするのですが、誰なのか思い出せない。何といっても、真夏なのに、この出で立ちが理解できない。もしかすると、今のことではなく、冬に起こることを、予見させているのか。普通なら幻を見ても、その解き明かしができれば消えていくのですが、それがならないために、長時間幻を立たせてしまったようです。半日経過した頃、そうかあの人は北方から来たことを表わしていたのだと気づいたのです。と同時に、幻は消えました。northのNすなわち名前の頭文字です。はるばる北方からお出ましというのに、解読に手間取り、長らく立たせてしまいました。
 姉の苦労により開かれた道であっただけに、妹は今苦労をさせられているといえます。しかしこのバトンタッチは微笑ましくて素晴らしい。姉の功績は天に行って讃えられるでしょう。

   ☆
                    

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

文芸の里 更新情報

文芸の里のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング