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文芸の里コミュのつれづれの歌のコーナー 5

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50▼いのち降るいま復活の
いのち降る
このせわしない時の狭間に


49▼中断を余儀なくされて
この歌も
このままいくか他へ移るか


48▼風ありて猫も来ている
夕涼み
銀杏の梢つねより明るく


47▼放課後に熱砂訪れ
ひとり立つ
彼女の目覚め唐突にして




46▼夕焼けの滲み出てゆく
この空に
昼の明るさまどろむ中へ



45▼極暑なり水潜りして
犬帰る
身を震わせば虹もかかって




44▼熱帯夜おきて潮騒
ひとり聴く
月光の下イルカの声も



43▼梅雨入りして山の小鳥は
皆眠る
雨音なべて唄声となり


42▼蒼穹へ虻が出て行く
一人旅
短い翼いっぱいに張り



41▼捕われの蟹が家出の
蟹となり
家の周囲をひねもす巡る


40▼旅をする淋しい虻を
思いやる
大碧空に翼が唸る


39▼荒野ゆく電車の響き
軽くして
警笛鳴らせば更に軽々し


38▼吾がうちに恋しきものが
潜みをり
父母でなく故郷でもなく



37▼珈琲の中毒なりと
知った日の
生ぬるき世のその遣る瀬なさ



36▼近すぎて気づかぬものを
外しみる
広くて近し神の愛なり



35▼囀りと子供の声は
相和して
遠足の列うらうらつづく



34▼長髪をキャップの下に
たくしこみ
おませ女は神輿をかつぐ



33▼いつ吾は親に放され
独り立ち
断絶感は今も残りて



32▼すべて人は独りで生きて
いくものと
この体験は何に根差して



31▼鉄棒につかまらされて
投げ出さる
孤独というもの教えられた日



30▼松枝に水鉄砲の
水を待つ
鴉筆頭にさまざまな鳥



29▼夏めいて老鶯ますます
山の奥
傍に梟父子のように


28▼復活のいのちはかくも
重たいか
教えを受けていたとはいえど


27▼四五人の村人拾い
引き返す
終着列車の重たい旅路


26▼余力なく列車原野に
滑り込む
終着列車は明日引き返す


25▼終着の駅はあれども
街はなく
鶴が首まげ原野を歩む


24▼砂丘には跣と鳥の
跡ばかり
点々と並び光の中へ



23▼夜店出す去年の女が
この年も
里子になった弟想い



22▼一夜明け昨日の鳥よ
時鳥
今日もまた啼く子供を呼んで



21▼舟遊び水をまともに
かぶり過ぎ
仰天するも何やら寂し



20▼夕立に転び起きつつ
逃げる蟻
中には手を引き走り出す蟻




19▼夕立に二匹の蟻が
手を繋ぐ
五歳の子供見たと譲らず



18▼人の世の闇負いきれず
梅雨に入る
地下に潜って打開策練る



17▼海霧のなか飛ぶ鴎
美しく
天つ国ゆく鳥にも見える





16 ▼梅雨のなか赤いポストが
濡れて立つ
当然ながら何故か寂しく


15▼泳ぐ人泳がぬ人の
区別なく
海はすっぽり両者を包む



14▼夕焼ける山に向かって
駆けて行く
快速電車のような夕立


13▼葉桜の上をジェット機
通過する
銀色の花大きく咲かせ


12▼長い脚さらっと出して
夏謳う
彼女の故郷海山都会?


11▼避暑地にて駅の広場に
水を打つ
駅員の手に見入る旅人


10▼一つの帆海に浮かんで
慰める
孤独の人よ海の点景


9▼夕立やそれぞれ人は
ビルを持ち
そこに入って難を逃れる


8▼目に見えぬ宝探して
登山道
もし見つければ金より貴し


7▼花一つ永久に留める
手立てなし
人智集めてこの氷花


6▼夕立の向こうの山は
夕焼ける
猛る夕立受け容れようと


5▼昨日見た虹を見ようと
その傘を
開き見ている快晴の日に


4▼招く街招かない街
とりどりに
駅前に立ち動静さぐる


3▼たくさんの扇子ひとつに
統べ収め
天井の機が
ゆつたりめぐる

 
2▼アベニューに孔雀の降りて
二歩三歩
尾羽の振りの思わせぶりに  




1▼風鈴のガラスの音色
心地よく
金貨が応えここにもいるよ

☆

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