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文芸の里コミュの風の道

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                      Cecilia - Ave Maria

これはキリスト教SNS・candles・2010・10・11に載せたものですが、
神にここに再録するように言われましたので、そのまま載せました。

      

☆風の道

海に向かって一本の桟橋がのびている
視界を遮るものはない
海と空の境界を風が吹いている
蕭蕭(しょうしょう)と風が渡っている。

この女(ひと)はいったいどこからやって来たのだろう
ある日ふと見た夢に導き出されて来たとでもいうように
それからはもう人生が俄然ぬり替えられてしまって
こんなことがあってよいものだろうかと
いぶかり慌てふためきつつも
他に逃れ出る術すらない航路に立たされてしまい
それからというものは無我夢中で
昆虫が触覚で探り当てつつ前進するように
彼女なりの曙光に向かって歩みを進めてきた
今から引き返すことはできず
というよりできようはずもなく
諦めとも絶望ともつかない黎明に向かって進むだけだ
それは本能よりもっと奥深いところから
突き上げてきて指し示す神髄
こうなったからには
取るものも取りあえず電車バスを乗り継ぎ
長く歩いてこの浜辺に辿り着いた
前方に舫っているのは小舟のみ
彼女の行先を知っているのは
小舟の帆に当たる風のそよぎ

ああ人生がこんな地図にも載っていない
最果ての地に設定されていたなどと
誰が想像し得ただろう
あらゆる雑念を振り払い
深読みなどせず
聖書の示す言葉を
御霊に導かれるままに
素直にありのまま
それこそ文字通りに受け止めるしかない
少女の頃の夢や希望とはあまりにもかけ離れた
懐古することも感傷にひたる余裕すらない
風吹きすさぶこんな極限の浜辺に
神の国への道が用意されていたとは

彼女は振り返らず
周囲に一顧だに与えず
その桟橋を渡る
悲壮な決意などというものはない
ほかにない彼女に備えられた桟橋を渡っていく
蕭蕭と風が吹いている
小舟まではもうすぐだ
                完


    ☆  

ロマ書11章35、36、12章1
11:35 また、だれが、まず主に与えて報いを受けるのですか。
11:36 というのは、すべてのことが、神から発し、神によっ
て成り、神に至るからです。どうか、この神に、栄光がとこ
しえにありますように。アーメン。
12:1 そういうわけですから、兄弟たち。私は、神のあわれ
みのゆえに、あなたがたにお願いします。あなたがたのから
だを、神に受け入れられる、聖い、生きた供え物としてささ
げなさい。それこそ、あなたがたの霊的な礼拝です。


     ☆

        





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