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歌詞から妄想コミュのMr.Children/Drawing

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僕のノートに



自衛の為の戦争。争いを止めるための戦争。正義の戦争。
どんな名前をつけたって、戦争は戦争でしかない。
僕は今戦争をしている。

僕が戦場に来て3年になる。きっと僕が志願しなくてもいずれは召集されていただろう。それぐらい戦況は緊迫している。
そもそも1年で収束させるはずの戦争だった。

志願兵である事、3年も戦地にいる事を考えれば、いくら戦況が緊迫していても帰国できる権利がある。
それでも僕は戦場を離れなかった。

僕はベースキャンプの医療班に所属し、最前線で傷ついた兵士を治療する任務に当たっていた。

予断を許せない状況の患者が常にいて、僕は彼らを残して帰国する事はできなかった。


戦場にも休息日がある。淡い光の曇り空にふわふわな時が刻まれる。戦場にもこんな穏やかな時がある。

僕は絵を描くのが好きだ。子供の頃からよく絵を描いていた。
決して上手くはないけれど、休息日に絵を描いていると気持ちが安らぐ。

そんな休息日の急患は目の前で遊んでいた5歳くらいの少女だった。ベースキャンプで兵士とボール遊びをしていて転んでしまい膝を擦りむいてしまった。

僕が傷口を消毒してあげると、お礼に笑いながら頬にキスをしてくれた。


遠い遠い子供の頃の情景がフラッシュバックした。
僕はこんなキスを君からされたんだ。


僕は国に残してきた幼馴染の婚約者がいる。

彼女と僕は隣同士の家に生まれ、兄妹のように育ち、極自然に恋人になり、将来を誓い合った。

僕が何かを思い出すと、その時点には必ず彼女がいる。
僕にとって彼女は小さな点。そしてあらゆる全て。

僕らはあまりにも自然に育ってきたから隠し事なんか無くて何でも言い合ってきた。
幼馴染カップルの傾向だけど、近い存在過ぎて相手への想いは上手く言えなかった。
だからデタラメや嘘にまぎれて本当の気持ちを伝えた。
「この素晴らしい、慌しい人生を二人三脚で越えて行こう。」


僕が志願したとき彼女は大反対をした。
僕たちは片時も離れた事が無かったし、僕に万が一の事が起きたらと想像すると耐えられそうも無いと訴えていた。



とても安らかで、幸せだけれども、この小さな世界にまとまってしまっていいのだろうか?
彼女と家庭を作る前に何かを見なければいけないような気がした。
彼女と一度離れて、遠くから彼女の事を想うことも必要じゃないだろうか?

そう思い、僕は彼女の反対を押し切って戦場にきた。

僕は彼女と過ごしたありとあらゆる場面を描いている。
もっともっと上手にいろんな絵を描けてもやっぱり彼女を描きたい。

絵に描いたとしても、時とともに何かが色あせてしまう。
永遠はいつでも形の無い儚い夢。
彼女は今も僕と同じ想いで、あの時と同じ想いでいてくれているだろうか?

僕のノートにはいろんな場面が描かれている。
そのすべてに必ず彼女が描かれている。
目を閉じたまま深呼吸してみ見れば分かる。
彼女はいつも僕のノートに。

君と共に僕のノートに。



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