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★健康美CLIPコミュのワキガ臭の発生メカニズムを解明  http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=36546270&comm_id=228347

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発表資料:2007年3月8日
http://www.kao.co.jp/corp/news/2007/1/n20070308-01re.html

■ワキガ臭を特徴付ける硫黄臭の原因となる、汗腺分泌物の化学構造を解明
■アミノ酸と結合した状態で汗腺から分泌され、細菌で分解されてニオイが発生
メンタルストレスは、ニオイを強める原因



 花王株式会社(社長・尾崎元規)香料開発研究所は、ワキガ臭(ワキの下に特有のニオイ)の解明を目的に研究を進めてきました。ワキガ臭は主に3種類のニオイ(硫黄臭、スパイシー臭、脂肪酸臭)で構成されていますが、今回、以下を明らかにしました。


(1) ワキガ臭を最も特徴付ける硫黄臭(生臭く鼻をつくニオイ)の発生メカニズムについて、硫黄臭も他のニオイと同様、臭気物質はアミノ酸と結合した状態(無臭)で汗腺から分泌され、これが皮膚の細菌によって分解されてニオイが発生することが明らかになりました。これによりワキガ臭の発生メカニズムの全体像が明らかになりました。

(2) ワキガ臭を引き起こす汗腺分泌物を正確に測定する技術を開発し、メンタルストレスによってワキの下の分泌物が増えてワキガ臭が強まることを、定量的に確認しました。



■研究成果

(1)ワキガ臭の発生メカニズム

 硫黄臭に変化する汗腺分泌物の化学構造は、硫黄臭をもつ臭気物質「3−メチル−3−スルファニルヘキサン−1−オール」にアミノ酸の一種「システイン」が結合したものでした。この分泌物にはニオイはありませんが、臭気物質はアミノ酸と結合した状態(無臭)で汗腺から分泌された後、皮膚の細菌によって分解されて、硫黄臭が発生することが分かりました。

 本結果と従来研究からワキガ臭の発生メカニズムの全体像が明らかになりました。すなわちワキガ臭を構成する硫黄臭(生臭く鼻をつくニオイ)・スパイシー臭(カレーのスパイスのようなニオイ)・脂肪酸臭(古い雑巾のようなニオイ)の3種類のいずれも、臭気物質にアミノ酸が結合した状態(無臭)で汗腺から分泌された後、皮膚の細菌によって分解されてニオイが発生していました。
 またこれらの分泌物の定量法を開発したことにより、ワキガ臭が発生する可能性(ポテンシャル)を推測することができるようになりました(特許出願済み;WO 2005/108980 A1)。

(2)メンタルストレスはワキガ臭を強くする

 女性25名を対象に、ワキガ臭に対するメンタルストレスの影響を調べました。その結果、人前でクイズや計算をさせるなどのメンタルストレスを与えた日には、7割以上の被験者はワキのニオイが強くなりました。ニオイが顕著に強くなった人を対象にワキガ臭の原因となる分泌物(3種類)の量を測定したところ、12人中10人は、メンタルストレスを付与しなかった日に比べ、ワキの下の分泌物の量が増加し、2〜4倍近くに増えている人もいました。これらの結果から、メンタルストレスはワキガ臭を強くする原因の1つであることが分かりました。
 さらに、硫黄臭の原因となる分泌物の量は、スパイシー臭の原因となる分泌物の1/100以下であり、全体の1%に満たない微量の物質がワキガ臭を特徴付けるニオイの原因となっていることが分かりました。また、硫黄臭の原因となる分泌物の量は、個人差が大きいことも分かりました。

 なお本成果はデオドラント商品の開発に応用していきます。また米国化学受容学会(2006年4月24〜28日、米国サラソタ)、香料・テルペンおよび精油化学に関する検討会(2006年11月10〜12日、横浜)で発表しております。


■研究背景
 ワキの下にはエクリン汗腺とアポクリン汗腺の2種類が分布しています。エクリン汗腺から分泌される汗は暑い時にかく一般的な汗で、ワキガ臭の原因となるのはアポクリン汗腺からの分泌物です。またワキガ臭は、主に硫黄臭・スパイシー臭・脂肪酸臭の3種類のニオイで構成されていますが、各ニオイの発生メカニズムに関する従来の研究内容は以下のようでした。


〔ワキガ臭の発生メカニズムに関する、従来の研究内容〕

◆硫黄臭(生臭く鼻をつくニオイ)
臭気物質は「3−メチル−3−スルファニルヘキサン−1−オール」(2003年、花王より報告)。
汗腺からの分泌物や臭気物質の発生メカニズムについては不明。

◆スパイシー臭(カレーのスパイスのようなニオイ)
臭気物質は「3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸」(2002年、花王より報告)。
臭気物質とアミノ酸の一種「グルタミン」が結合した汗腺分泌物が、皮膚の細菌によって分解されて発生(2003年、スイス・ジボダン社より報告)。

◆脂肪酸臭(古い雑巾のようなニオイ)
臭気物質は「3−メチル−2−ヘキセン酸」(1991年、米国・モネル研究所より報告)。
臭気物質とアミノ酸の一種「グルタミン」が結合した汗腺分泌物が、皮膚の細菌によって分解されて発生(2003年、スイス・ジボダン社より報告)。



 スパイシー臭と脂肪酸臭の発生メカニズムは完全に解明されていましたが、硫黄臭の発生メカニズムは原因となる分泌物が非常に微量で解析困難なため不明でした。しかし、硫黄臭は微量でもワキガ臭を最も特徴付けているニオイであり、その原因となる分泌物の解析が重要と考えられていました。
 またアポクリン汗腺については、その働きはよく分かっていませんが、たとえば緊張したときにワキの下に汗をかいてワキのニオイが強くなり、気になってしまうことは経験的に知られています。しかし臭気物質は、いずれも微量なだけでなく揮発性が高いため、正確な分析が困難であり、このような現象を定量的に評価することはできませんでした。


 以上を背景に本研究では、硫黄臭を引き起こす汗腺からの分泌物の化学構造を解析し、ワキガ臭発生メカニズムを検討しました。またワキガ臭の原因となる3種の分泌物を正確に測定する技術を開発し、ワキガ臭に対するメンタルストレスの影響について定量的な評価を実施しました。



■研究方法

◆硫黄臭を発生させる汗腺分泌物の解析

 被験者(日本人男性10名、31〜44歳)に40℃80RH%の部屋に20分間入ってもらい、ワキの下の汗を採取して濃縮し、高速液体クロマトグラフ−タンデム式質量分析計で化学構造を解析しました。さらにその物質が、皮膚の細菌で分解され硫黄臭の臭気物質に変化するかを調べました。


◆メンタルストレスに関する臨床試験【実施場所】 米国、フロリダ州

【試験期間】 2004年11月9〜10日
【被験者】 インフォームドコンセントが得られた女性25名(米国人、18〜63歳)
【試験法】 1日目は、朝にワキの下を洗浄した後、日中は通常通り過ごし、夕方にワキのニオイの官能評価とワキの汗をガーゼで拭いて分泌物を採取しました。
2日目は、朝にワキの下を洗浄した後、日中は通常通り過ごしました。夕方に、心理学の専門家が、被験者に対し、人前で常識クイズ・算術計算・自己紹介をさせるなどの心理学的手法でメンタルストレスを10分間与えた後、ニオイの官能評価とワキの汗をガーゼで拭いて分泌物を採取しました。
分泌物の定量には、高速液体クロマトグラフ−タンデム式質量分析計を使用しました。


お問い合わせ
花王株式会社 広報部
電話 03-3660-7041〜7042

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