何とかナルナル?!プリキュア５コミュのスイートプリキュア感想（1～2話）

新シリーズは、等身・絵柄とも修正されて「フレッシュプリキュア！」に戻った感じである。今回のは、まずはルックスで「コレはヒットするだろう」という印象であった。「スイート」のふたりは、今の他の「美少女系キャラ」のルックスに近いと思ったのである。コレは、「ハートキャッチ！」で変更したデザインを現在のアニメ＆コミック層のファンに馴染み易いものにしたと考えられる。響ちゃん（キュアメロディー）の性格も、今の女の子キャラの性格に近い感じがする。
「スイート」はそれまでの「ふたりはプリキュア」から来る「親友のつながり」を描くが、イキナリすでにふたりは親友で、しかも仲たがいをしてしまっているというひねった出だしから始まった。会えば口ゲンカになってしまうが、それぞれに相手が「何かを言い出してくれる」ことを期待している。お互いが知らず知らずの内に「依存している」ことを表している。
そんな状況で響ちゃんと奏ちゃんのふたりはプリキュアになってしまったので、うまく行かないのは仕方がないとも思う。しかし今回は、幼い頃からのふたりの「思い出のレコード」が奪われてしまっているのである。ある意味コレは、「ふたりの友情」を測るバロメーターになっているのではないであろうか？その割には、ふたりのレコードへのこだわりが弱い。「思い出のモノ」というのが、一番ふたりの過去を象徴するアイテムなはずなのである。そしておそらく、コレ以上に響ちゃんと奏ちゃんの思い出を表現するものは出て来ないであろう。そう考えると、「ふたりの友情はこんなもの？」と思ってしまったのであった。過去に親しくしていた友達同士というのは、どんなに時が経っても再び会えば「すぐに話せる」ものなのである。それはお互いに「記憶を共有している」からである。その時のフィーリングが甦れば、またお互いに打ち解けることが出来るのである。
それは、仮に仲たがいをしている時でも同じである。今はイガミ合っていたとしても、「昔の思い出は別」なのである。今はキライだったとしても、それぞれに「昔の思い出」はキチンと心の中に大事に取っておいているはずである。この場合は、響ちゃんも奏ちゃんも、「今だけは！」と手を取り合ってもよかったのではないだろうか？「思い出のレコードなのよ?!」とか、「せーの！」とか掛け声も掛ける必要もない。
「その気になればかなりスゴイ！」新プリキュアの力の片鱗を見せ付けて、敵をビビらせてしまう程でもよかった様な気がするのである。そしてそれが、響ちゃんと奏ちゃんが「かつては親友であった」ことを証明するエピソードになったことであろう。それから次はバラバラになって、「なんだったんだコイツらは？」みたいな展開になって、また「友情を育む」所からやり直せばよかったのではないか。
これが仮に歴代のプリキュアで同じ展開になった場合、渚ちゃん（キュアブラック）、咲ちゃん（キュアブルーム）、ラブちゃん（キュアピーチ）、えりかちゃん（キュアマリン）らは、「そういう事情（プリキュアになった）だから、これからは一緒にがんばろうよ！」とおそらく自分からそれぞれのパートナーに歩み寄ったはずである。のぞみちゃん（キュアドリーム）の場合は、ハナから相手に心のカベを作ることはない(笑)。ポジション的には響ちゃんがリーダーなのだが、潔さがないのがマイナスポイントである。

「スイート」は、敵方の敵対するモチベーションが低いのが気になった。「世界を不幸な音楽で満たす」ということに、強い目的意識を感じない。なんか「そっちの方がいいからそうする」的な軽いノリに見える。今でている４人組も、コメディタッチである。「プリキュアの敵」にしては弱いのではないかと感じた。ところで妖精ハミーが、なんで三石さんなのであろうか？個人的には、本当は「ハートキャッチ！」でキュアムーンライトをやることになっていたが、スケジュールが取れなかったのではないか？「セーラームーン」の三石さんが「キュアムーンライト」を演じていれば、間違いなくもっとブレイクしていたはずである。ハミーが「妖精ひとり」なのは、三石さんのギャラの関係(笑)？まぁ「セーラームーン」でもかつてはヒロイン声優だった潘恵子さんが妖精ネコのルナを演じていたので、伝統なのであろうか(笑)？しかしせっかくの三石さんが妖精だけっていうのももったいない。ミルクみたいに途中から「人型」になって、「キュアラビット」に変身する…というのもアリだ(笑)!!