何とかナルナル?!プリキュア５コミュの『映画Yes！プリキュア５～鏡の国のミラクル大冒険！』

２００７年１１月１０日（土）公開
＜あらすじ＞
休日、新しくオープンしたファンタジーランドへ皆で遊びに出掛けた、のぞみちゃんとココ達とプリキュア５の仲間達。中世風の洋服にドレスアップした皆は、「お花畑で追い掛けっコ」ゲームや、鏡の迷路の「マジックハウス」などで楽しい時を過ごす。しかしそこには、ドリームコレットを狙う『シャドウ』の魔の手が伸びようとしていた。鏡に映ったものの力を手に入れることが出来る、『鏡の国』のクリスタルの力を使い、のぞみちゃん達『プリキュア５』の能力を手に入れ、ココとナッツをさらってしまったのであった！
鏡の国の刺客は、ココとナッツに成りすましてミルクの持つ『ドリームコレット』を奪おうとするが、寸での所でのぞみちゃんがニセモノと気付き、これを阻止した。ココとナッツに化けた刺客は、『コワイナー』になってのぞみちゃん達に襲い掛かる！『プリキュア』に変身して立ち向かうが、何故かいつもの様に『仮面』を破壊しても、すぐに再生してしまい大苦戦！『キュアアクア』が弱点を見抜き、なんとか５人で力を合わせて『コワイナー』撃退する。
『コワイナー』になっていたのは、『ミギリン』と『ヒダリン』という、『鏡の国』の双子の妖精だった。彼らに詰め寄って案内させたのぞみちゃん達は、ココとナッツを助けに『鏡の国』へ向かうのであった。そこで待っていたのは、『シャドウ』と、鏡の国のクリスタルの力で生まれた、『プリキュア５』と同等以上の力を持つ『ダークプリキュア』達であった！

＜感想＞
良かった！僕的には『２００７年度NO．1』の映画だった。今時、こんなに『真っ当一直線』で『ヒーローもの』をやってくれる作品もない。『ヒネタ作品』がほとんどの中、この姿勢を貫いている所に僕は感動してしまうのである。『愛・友情・勇気』、このありふれたテーマが、メルヘンチックな世界観共にコンパクトにまとまっていて、テンポよく魅せてくれる。
入場すると中世風の衣装に着替えさせられ、『お花畑で追い掛けっコ』ゲームをする『ファンタジーランド』というのも面白い。男の子に追い掛けられて、「全く捕まらない」りんちゃん。根負けしてヘタり込んでしまった男の子に、「コラ、あきらめるなぁ！」と怒るのも、すごく「りんちゃんらしい」（笑）。でも舞踏会とかの衣装としては、チョッとドレスが地味過ぎでは？特にこまちちゃんとかれんちゃん。あれぐらいだったら、中世では「普段着」である。
ココがニセモノに摩り替わっていたのを、のぞみちゃんが見抜いたのはさすがだった。おそらく、「自分の好きな人」だから、その「違和感」に気付いたのであろう。「私を真っ直ぐ見てくれる」ところが、のぞみちゃんの「好きなところ」だったのかもしれない。『何処へ行っても、どんな姿になっても、必ず貴方を見つける』と約束した二人。のぞみちゃんはこの映画でそれを実行したが、タマにはココとナッツも王子様なんだから、その英知かなんか（笑）でのぞみちゃん達を助ける男らしい所を見せて欲しい所である。
アクションシーンも、映画用に迫力アリ。ＴＶの時より、『コワイナー』がデカい気がする（笑）。水面に浮かんで立つプリキュア達。何故それが出来るのかは、『彼女達はプリキュアだから（笑）』。でもファンタジックで良かった。深夜に鏡の国へ行くのぞみちゃん達。なんかチョッと『どれみチック』。間違って『魔法の国』へ行ったりして（笑）。『シャドウ』は、その「中性的なルックス」から、どうも本当は『IKKO』が演じる予定だったのではないかと思うのだが。
『自分を超える』というのは、『フルスロットルgogo』の歌詞にも出て来る、『プリキュア５』のテーマの一つの様である。『スマイルgogo』では、「勝ち負けじゃない未来へ～」とある様に、『勝ち組』とかの世相への否定があり、それに代わる『闘う動機（努力し続ける動機）』として、『自分を超える』というキーワードを置いている感がある。今回はまさしく自分自身をコピーされた、『もう一人の自分』と『プリキュア５』達は闘う。
『もう一人の自分』は、『独りでいい』という、『他人と付き合うリスク』を避け、楽になることへの誘惑をささやく。それはおそらく、『プリキュア』をやることによって彼女達が強く感じていることであるはずである。『自分を超える』というのは、『心の葛藤に勝つ』こともそうである。りんちゃん、うららちゃん、こまちちゃん、かれんちゃんには、それぞれに優れた能力があり、個人で目指す目標がある。彼女達にとって、『プリキュア』をやる事は『リスクでしかない』のである。しかし、「それだけではいけない」のである。『プリキュア』のリスクはオーバーではあるが、自分が努力してでも、人とのつながりは作っていかなければならないのである。それまでの『ふたりはプリキュア』は、あまり観てはいないのだが、おそらく『親友』という『心のつながり』をテーマにしていて、『プリキュア５』は、『友達との友情』をテーマにしているのである。
先の４人に対して、主人公ののぞみちゃんは違う。他の４人には、「独りになりたい」という『心の闇』があるが、『人好き』なのぞみちゃんには、その『心の闇』がない。故に彼女の分身は、「何で笑っていたの？」とのぞみちゃんに聞いてしまうのである。「仲間と一緒にいたい」と願うのぞみちゃんは、分身に惑わされる事なく、同等以上の力を持つ相手に対して、「今から強くなって仲間に会いに行く」というのである。他の４人は、それぞれの分身を倒して鏡の中から出て来るが、のぞみちゃんだけは「二人一緒」に出て来る。これも、実にのぞみちゃんらしい所である（笑）。
結局『ダーク・ドリーム』は、のぞみちゃんをかばって命を落としてしまう。「何でこんなことを?!」と駆け寄るのぞみちゃんに、「何でかなぁ･･･大好き･･･だからかなぁ。」･･･と。『人と一緒にいたい』『笑っていたい』と願うのぞみちゃんらしい『影』だった。「独りになってしまうこと」、「笑顔でいられなくなる事」、これがきっとのぞみちゃんにとって一番辛い事である。故に「友達になること」「笑う事」を求めて消えてしまった自分の分身の為に泣いたのであった。
ラストの『スーパープリキュア』は、映画だけの登場となった。『gogo』では出るか?！『ミラクルライト』は、映画館の皆も参加出来て素晴らしかった！オッちゃんも『ミラクルライト』欲しかったーっ（涙）!!映画館には、中学生の女の子達も来て『ミラクルライト』をもらっていた（中学生までもらえる）。これは『ココ＆ナッツ効果（笑）』？そして最後に感動したのは、エンディングはドレスアップしたのぞみちゃん達の『ガンバランスdeダンス』だったのだが、ここでなんと場内から『手拍子が起きた』のである!!帰る時も、お母さん方はお子さんに「面白かったわね」と、声を掛けていた。『プリキュア５』は、親御さんにとっても「連れて来て良かった」と思える作品だったはずである。
今度の『gogo』の映画ではなさそうだが、いつか映画かオリジナルで、『歴代プリキュア総出演』をやって欲しいっ！

コメント(1)

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[1] mixiユーザー 06月27日 06:28

＜自分を超える＞
個人の人生は、ある意味『自分自身との戦い』の日々である。「楽をしたい」などの誘惑、『心の葛藤』に打ち勝つ事。例えば社会人として、ある成果をあげた時点で、その次の瞬間から「次の成果」の為に、成果をあげた自分自身が目標であり「敵」になったりするのである。僕の場合は、社会人的にはあまり自慢出来るような成果はあげていない。しかし、誰でも「過去の自分」の成果を目標にしていることはないだろうか？
僕の場合は『中学生』の時である。体力も平均以上はあったし、陸上部で学年のトップグループで記録を競い合ったりしていた。校内暴力が話題になっていた頃、生徒会役員なんかもし、友達と自作マンガを書いたり合作を作ったり、結構色々活躍していたと思う。しかし恥ずかしながら、この時期が僕にとってのピークだったらしく、体力面でもトレーニングで鍛える目標は、この時期のものだったりする。
デッサンなどの描写は、浪人生の時の方が上手かったし、色彩感覚もデザインセンスも、学生の時よりあまり進歩している感じもない。今でも自分の中で「進化しているもの」ってなんだろう？とか考えてしまう。いまだに「学生時代の自分」と闘っている様な気がしてしまう（笑）。

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