競馬・ダメ予想家のダメダメ理論コミュのスワンＳ【１】／結論

毎年言っているが、スワンＳが来ると一年の早さを痛感する。
またしても、この時期が来てしまったのか・・・。

このレースと真っ向勝負を始めてから、今年でもう６年目。
言うまでもなく、その成績は全敗である。
最初の３年目ぐらいまでは、この日が来るのを楽しみにしていたが、今ではもう苦痛でしかない。
これも毎年言っているが、今年こそズバッと当てて、いい加減にこの不毛な戦いを終わらせたい（笑）



■ラップ分析

[全体ラップ]
07年　12.0−10.6−11.1−11.5−11.6−11.4−12.5
08年　12.2−10.9−11.2−11.1−10.9−11.5−12.1
09年　12.4−10.8−11.5−11.4−11.1−11.4−11.7
10年　12.3−11.0−11.3−11.7−11.6−11.6−11.5
11年　12.3−10.8−11.3−10.9−10.4−11.9−11.8

[前後半３Ｆ]
07年　33.7 → 35.5　1.20.7　稍重
08年　34.3 → 34.5　1.19.9　良
09年　34.7 → 34.2　1.20.3　良
10年　34.6 → 34.7　1.21.0　良
11年　34.4 → 34.1　1.19.4　良

京都芝1400メートルは、向こう正面入り口からのスタート。
スタートから１ハロン目で上り坂に差しかかり、その後２ハロン間で高低差４メートルの坂を駆け上がる。
３ハロン通過地点から下り坂となり、そのまま坂を下りながら平坦な直線に突入するという形態だ。
２〜３ハロン目で坂を上がるせいか、スプリント戦ほど序盤からラップが速くなることはない。
だいたい前半３ハロンを34.0秒台で通過し、後半も同じように34秒台で帰ってくるイーブンペースが定番である。

[脚質傾向]
07年　１着 14-12　２着 05-04　３着 06-07
08年　１着 01-01　２着 03-03　３着 06-04
09年　１着 04-03　２着 02-02　３着 10-09
10年　１着 06-05　２着 12-12　３着 01-01
11年　１着 03-02　２着 01-01　３着 15-15

[上がり]
07年　１着 33.9　２着 34.8　３着 34.7
08年　１着 34.5　２着 34.1　３着 34.0
09年　１着 33.9　２着 34.1　３着 33.4
10年　１着 33.9　２着 33.5　３着 34.9
11年　１着 33.6　２着 34.3　３着 33.3

序盤それほど速くならず、緩急が少ないまま一定のペースで流れるので、後方から突き抜けるのは至難の業。
過去５年の?着以内馬15頭中、３角10番手以降から馬券圏内まで追い込んできた馬は、わずか３頭しかいない。
それに対して、３角３番手以内の先行馬は６頭。数字で圧倒しているわけではないが、後方待機よりは馬券になりやすいようである。

近５年の勝ち馬がマークした自身上がりの平均は33.9秒。
かつては、上がり34秒台の馬が主に上位を賑わしていたが、近年は上がり33秒台がトレンド。
近３年の３着以内馬９頭中、実に６頭が上がり33秒台をマークしている。



■マイル以上の重賞実績

97年　11人気?着　ロイヤルスズカ‥‥‥‥マイラーズ?着、ダービー卿?着
98年　９人気?着　ヒロデクロス‥‥‥‥‥安田記念?着
99年　８人気?着　ビッグサンデー‥‥‥‥マイルＣＳ?着、エプソム?着
00年　11人気?着　マイネルマックス‥‥‥朝日杯?着、マイラーズ?着
02年　９人気?着　リキアイタイカン‥‥‥アーリントン?着
03年　11人気?着　ギャラントアロー‥‥‥ＮＺＴ?着
04年　10人気?着　タマモホットプレイ‥‥シンザン記念?着
05年　11人気?着　コスモサンビーム‥‥‥朝日杯?着、ＮＨＫマイル?着
05年　13人気?着　ウインクリューガー‥‥アーリントン?着、ＮＨＫマイル?着
06年　14人気?着　プリサイスマシーン‥‥中日新聞杯?着、マイラーズ?着
06年　８人気?着　シンボリグラン‥‥‥‥マイル重賞実績なし
07年　10人気?着　フサイチリシャール‥‥東スポ杯２歳?着、朝日杯?着、共同通信杯?着
08年　８人気?着　ジョリーダンス‥‥‥‥安田記念?着
09年　16人気?着　アーリーロブスト‥‥‥京成杯?着
10年　９人気?着　ショウナンアルバ‥‥‥共同通信杯?着
10年　10人気?着　ジョーカプチーノ‥‥‥ＮＨＫマイル?着
11年　10人気?着　オセアニアボス‥‥‥‥マイル重賞実績なし

ご覧の通り、２→４→３番人気で決まった01年を除くと、８番人気以下の穴馬が毎年のように激走している。
過去15年間で馬券に絡んだ８番人気以下は、実に17頭という波乱ぶりだ。
彼ら人気薄激走馬にはいくつかの共通点があったが、そのうちの一つが『マイル以上の距離で重賞好走歴がある』こと。
例外は、06年?着のシンボリグランと昨年?着のオセアニアボスの２頭のみで、他の15頭はすべてこの条件を満たしていた。
しかも、ローカル重賞ではなく中央４場での重賞実績が問われるようだ。

ここで重要なのは、『マイル以上の距離』という点。
前述したように、スワンＳは平均ラップで推移するレースなので、前傾ラップを得意とするスプリンターよりも、平均ラップや上がり偏重のレースが得意なマイラーのほうが走りやすいのかもしれない。
昨年は、マイル重賞実績を持たないオセアニアボスが10番人気で穴を開けたが、全体的な傾向としてはやはりマイル重賞実績馬の人気薄激走が多いレース。
昨年はレアケースと都合よく例外視し、改めて今年もマイル重賞実績に注目しながら考察していきたい。



■近一年以内の重賞実績

97年?着　ロイヤルスズカ‥‥‥97年ダービー卿?着、97年マイラーズ?着
98年?着　ヒロデクロス‥‥‥‥98年安田記念?着
99年?着　ビッグサンデー‥‥‥98年マイルＣＳ?着
00年?着　マイネルマックス‥‥00年マイラーズ?着
02年?着　リキアイタイカン‥‥01年ＣＢＣ賞（12月開催）?着
03年?着　ギャラントアロー‥‥03年ＮＺＴ２着、03年ファルコン?着
04年?着　タマモホットプレイ‥04年シンザン記念?着
05年?着　コスモサンビーム‥‥近一年以内に重賞好走歴なし
05年?着　ウインクリューガー‥05年阪急杯?着
06年?着　プリサイスマシーン‥06年かきつばた記念?着
06年?着　シンボリグラン‥‥‥06年オーシャン?着、05年ＣＢＣ賞?着
07年?着　フサイチリシャール‥06年阪神カップ?着
08年?着　ジョリーダンス‥‥‥07年阪神カップ?着
09年?着　アーリーロブスト‥‥09年京成杯?着
10年?着　ショウナンアルバ‥‥近一年以内に重賞好走歴なし
10年?着　ジョーカプチーノ‥‥近一年以内に重賞好走歴なし
11年?着　オセアニアボス‥‥‥近一年以内に重賞好走歴なし

過去15年の人気薄好走馬をさらに突っ込んで調べてみると、17頭中13頭が近一年以内に（交流を含む）重賞で?着以内歴があった。
例外４頭は、05年?着のコスモサンビームと、昨年?着のショウナンアルバ、同?着のジョーカプチーノ、そして昨年?着のオセアニアボス。
ただし、コスモサンビームとジョーカプチーノは、故障によって一年以上の長期休養を余儀なくされていたので、特例としても差し支えないだろう。
過去の人気薄好走馬で、『近一年以内の重賞実績』を満たしていなかったのは、実質的にはショウナンアルバとオセアニアボスの２頭だけとなる。
17頭中２頭と聞くと、いかにも軽視できそうな数字に感じてしまうが、この低確率現象が近２年連続で発生していることを忘れてはならない。



■結論

[前走距離と着順]
07年?着　←　阪神芝1600／0.7先?着　スーパーホーネット
07年?着　←　阪神芝1200／1.6差?着　フサイチリシャール
07年?着　←　中山芝1200／0.2先?着　ドラゴンウェルズ
08年?着　←　阪神芝1600／0.6先?着　マイネルレーニア
08年?着　←　中京芝1200／0.3差?着　ローレルゲレイロ
08年?着　←　中山芝1200／0.7差?着　ジョリーダンス
09年?着　←　中山芝1200／0.4差?着　キンシャサノキセキ
09年?着　←　金沢ダ2100／1.4差?着　アーリーロブスト
09年?着　←　中山芝1200／0.3差?着　マルカフェニックス
10年?着　←　中山芝1200／0.6差?着　マルカフェニックス
10年?着　←　阪神芝1200／0.6差?着　ショウナンアルバ
10年?着　←　東京芝2400／9.3差?着　ジョーカプチーノ
11年?着　←　京都芝1600／0.1先?着　リディル
11年?着　←　札幌芝1200／1.0差?着　ジョーカプチーノ
11年?着　←　中山芝1600／0.3差?着　オセアニアボス

過去５年で馬券に絡んだ15頭の前走傾向を振り返ってみた。
15頭のうち６割を占める９頭が、芝1200メートルからのローテーション。
これだけを見ると、いかにもスプリンターが活躍しそうなイメージを抱くが、その前走着順は?????????着。
前走で馬券に絡んでいたのは、07年?着→?着のドラゴンウェルズだけだ。
これはすなわち、スプリント能力の足りない馬がスワンＳで逆襲しているということに他ならない。

それに対して、前走が芝1600メートルだった馬の前走着順は????着。
この傾向に、前項で触れた『マイル以上の重賞実績』を加味して浮き彫りになるのは、このレースにおけるマイル適性の重要性である。

[人気薄激走馬の前走傾向]
07年10人気?着　←　阪神芝1200　1.6差?着　フサイチリシャール
08年８人気?着　←　中山芝1200　0.7差?着　ジョリーダンス
09年16人気?着　←　金沢ダ2100　1.4差?着　アーリーロブスト
10年９人気?着　←　阪神芝1200　0.6差?着　ショウナンアルバ
10年10人気?着　←　東京芝2400　9.3差?着　ジョーカプチーノ
11年10人気?着　←　中山芝1600　0.3差?着　オセアニアボス

さらに、８番人気以下で好走した馬の前走傾向を紐解くと、ある共通点に気付く。
該当６頭のうち、前走がダートだったアーリーロブストを除く５頭は、すべて前走が直線に坂のあるコースであった。
つまり、坂のあるコースで敗退した馬が、直線平坦な京都へ替わって激走を果たしたわけだ。

もっとも、上記該当６頭が坂のあるコースを不得手としていたかと言うとそうではない。
フサイチリシャールは東スポ杯２歳?着、朝日杯ＦＳ?着の実績があったし、ジョリーダンスは阪神牝馬Ｓ?着、阪神Ｃ?着歴の持ち主。
アーリーロブストは京成杯?着、ショウナンアルバは共同通信杯?着、ジョーカプチーノはＮＨＫマイル?着など、直線に坂のあるコースで重賞好走歴を持っていた。
これはコース適性を見極めるための材料ではなく、あくまでスワンＳの前走傾向だけに焦点を絞ったデータであることを、念のために付け加えておきたい。
狙うは、前走芝1200メートル戦で大敗したか、あるいは芝のマイル戦で好走した平坦巧者・・・


本命は、ショウリュウムーン。


[ショウリュウムーン／平坦コース]
36.2 → 35.0（34.8／２位）　【05-05】　0.3差?着　10年クイーンＳ
35.4 → 34.6（34.2／４位）　【14-14】　1.3差?着　11年京都金杯
35.4 → 34.0（33.3／２位）　【10-10】　0.3先?着　11年京都牝馬
35.1 → 36.3（35.5／４位）　【08-07】　0.2差?着　11年クイーンＳ
35.0 → 35.7（35.0／３位）　【06-09】　0.3差?着　11年カシオペア
33.8 → 35.3（34.8／５位）　【07-07】　0.3差?着　12年京都金杯
35.4 → 34.9（34.7／２位）　【10-09】　0.2差?着　12年京都牝馬

３歳夏以降、ショウリュウムーンが出走した1800メートル以下の芝レースは全部で13鞍。
上記は、そのうち直線平坦コースだった７レースを抜粋したものだが、11年の京都金杯を除けば、すべて0.3秒差以内に健闘している。
0.2秒差?着に好走した前走の中京記念を制したフラガラッハは、米子Ｓ（阪神芝1600）に続く連勝を果たしただけでなく、昨年の阪急杯と阪神Ｃでも?着の実績を持つほどの阪神巧者。
つまり、ショウリュウムーンは生粋の平坦巧者でありながら、直線に坂がある馬を相手に0.2秒差の接戦を演じたわけだ。

しかも、上位?〜?着馬の３角通過順は、16→05→09→10→14→14→13→10→10→03。
先行勢総崩れの追い込み競馬だった中、３角５番手から長い直線を凌ぎ切った点は高く評価できよう。
この中京記念で、通過順04-05-04の先行策から?着に大敗したエーシンリターンズは、次走の関屋記念で?着に好走。
平坦コースに替わって巻き返しを果たしており、ショウリュウムーンも同期の彼女に続き、牡馬混合重賞で再び結果を出してくれるに違いない。

今年こそどうだ！？
もうこれで終わらせてくれ！！


◎ショウリュウムーン