■ペースを読む
[全体ラップ]
11年 12.6−11.2−11.9−12.2−12.2−12.1−11.9−12.3
12年 12.2−10.9−11.6−11.9−12.1−12.4−12.0−12.3
13年 12.2−10.8−11.6−11.9−12.1−12.1−12.0−12.4
14年 12.4−11.3−11.8−12.5−12.6−12.0−11.5−11.9
15年 12.3−10.6−11.4−12.6−13.1−12.3−11.5−12.5
[前後半３Ｆ]
11年 35.7 → 36.3 1.36.4 良
12年 34.7 → 36.7 1.35.4 良
13年 34.6 → 36.5 1.35.1 良
14年 35.5 → 35.4 1.36.0 良
15年 34.3 → 36.3 1.36.3 良
かつては、１分34秒台の高速決着も珍しくなかったフェブラリーＳ。
芝スタートから長い直線部分での先行争いに加えて、コーナー２つのコース形態が速い流れを誘発していた。
しかし、近年は中盤でペースダウンすることが多く、勝ちタイムも１分36秒台の緩い時計が定番になりつつある。
前半３ハロン通過35.5秒の緩い立ち上がりだった一昨年は、中盤も12.5−12.6とさらにペースが落ち込み、５ハロン通過は60.6秒の超スロー。
昨年は、前半３ハロン通過こそ34.3秒と速めのラップを刻んだが、その後の中盤で12.6−13.1と急激に流れが落ち着き、結局５ハロン通過は60秒ジャストであった。
近２年とも、コパノリッキーがペースを握っていたわけではないが、この緩い流れだったからこそ彼が２連覇を果たせたのかもしれない。
逃げると思われたコーリンベリー、さらにはコパノリッキーまでが出遅れてしまった昨年は、アドマイヤロイヤルがハナを切るという予想外の展開。
今年も出方次第でどの馬が逃げるか分からず、それによってペースも大きく変わりそうだ。
[14年ユニコーンＳ]
12.1−10.8−11.5−12.2−12.9−12.1−11.9−12.5
34.4 → 36.5 1.36.0
1400メートル以下を主戦場とするコーリンベリーが得意とする流れは、前半３ハロン通過34秒台のペースである。
だが、３歳時の14年ユニコーンＳ（東京ダ1600）では、前半３ハロン通過34.4秒から、中盤で12.2−12.9とペースを緩めており、そのおかげで直線に向いても失速することなく２着を確保できた。
前後半３ハロン34.4→36.5秒、勝ちタイム１分36秒０のラップ構成は、昨年のフェブラリーＳに酷似しており、仮にコーリンベリーが今回もこのラップを刻むとすれば、コパノリッキーにとっては好都合と言えるかもしれない。
ちなみに、このときのユニコーンＳ１〜５着馬の３角通過順は、06→01→14→16→09。
２着のコーリンベリー以外、すべて３コーナーで６番手より後ろにいたグループである。
中盤でペースが緩んだとはいえ、やはり前半３ハロン通過34.4秒は先行馬にとって厳しい流れだったのか。
逆に後方待機勢にとっては、中盤緩んでくれたおかげで追走が楽になり、終いの脚を最大限に活かすことができたのだろう。
３歳のこの時期の内容から判断するに、コーリンベリーはマイルでも簡単に止まる先行馬ではなさそうである。
■結論
これほど難解で、予想のしがいがあるレースは久しぶりではないか。
この１週間、外からの情報を極力シャットアウトし、昨秋から毎週欠かさず続けてきた南関東の予想も休んで、自分なりにいろいろと考えてみた。
しかし、まったく分からない（笑）
ペースを握るのは、1400メートル以下で逃げてきたコーリンベリー、スーサンジョイあたりか。
南部杯で逃げたタガノトネール、ハイペースの７ハロン戦でも前へ行けるモーニン、東海Ｓで逃げたモンドクラッセにアスカノロマン、そして３連覇がかかるコパノリッキーと、骨っぽい先行馬がズラリと顔を揃えた。
専門誌やネットなどの展開予想も、どうやら先行争い激化でハイペース必至という見方が大半を占めているようだ。
しかし、何がなんでも逃げにこだわる馬はおらず、誰かが積極的にハナを主張すれば、他はすんなり控えそうな気配も漂っている。
前述したように、コパノリッキーやコーリンベリーは、テンから飛ばして逃げるタイプではなく、道中どこかで息を入れたいタイプ。
仮に前半３ハロンが34秒台まで速くなっても、中盤２ハロンでペースを緩めなければ粘り切るのは難しい。
鞍上もそれをよく分かっているので、どの馬がペースを握るにしても、自身はそういうラップを刻んでくるはずだ。
特にコーリンベリー陣営は、早い段階でこのフェブラリーＳを最終目標に定めており、昨年のチャンピオンズＣで控える競馬を試みたのも、このフェブラリーＳへの布石だった。
無理して逃げ馬に絡んでいかないとなれば、もしかするとスーサンジョイあたりが外からハナへ行き、意外とすんなり隊列が決まってしまうかもしれない。
大方の予想に反してスローを想定するとすれば、東海Ｓを制したアスカノロマン、1700メートルの持ち時計がＧ１馬２頭と同タイムのスーサンジョイ、そしてユニコーンＳを逃げて２着に粘ったコーリンベリーなど、気になる馬は何頭かいるが・・・
本命は、モンドクラッセ。
[自身ラップ]
33.9 → 38.1 [01-01-01] 0.4差８着 東京1600 日野特別
36.4 → 36.6 [01-01-01] 1.3先１着 札幌1700 500万下
37.7 → 35.4 [01-01-01] 0.6先１着 札幌1700 ポプラ特別
37.2 → 38.2 [01-01-01] 0.8先１着 中山1800 内房Ｓ
36.0 → 37.4 [02-02-01] 0.8差７着 京都1800 みやこＳ
37.8 → 37.1 [01-01-01] 0.3差２着 中京1800 東海Ｓ
後続を５馬身差に千切り捨てた、３走前の内房Ｓ。
２着ミヤジタイガ、３着フォローハート、５着バンズーム、６着ショウナンアポロン、７着キープインタッチ、９着マイネルバウンスの６頭が準オープンを勝利し、時計以上にハイレベルな一戦だったことを証明した。
モンドクラッセ自身も、500万下から３連勝で一気にオープン入りを果たしたが、その３戦はすべて逃げながら上がり最速をマーク。
その時計は、36.6秒、35.4秒、38.2秒。高速上がりもタフな質感でも、終いの脚はしっかりしているということか。
芝も含めたキャリア14戦のうち、半数の７回で上がり最速をマーク、上がり２位が１回、上がり３位が２回。
逃げ馬のイメージとは異なり、速い上がりをコンスタントに使っている点が特徴的だ。
上記の自身ラップを見ても分かる通り、前半３ハロンを36〜37秒台で通過するのがこの馬にとって理想的なペースだろう。
これまではたまたま逃げる競馬をしていたが、本質的には緩めのラップを刻んで先行し、速い上がりで突き抜ける好位差しがこの馬のスタイル。
今回と同舞台の日野特別では、芝スタートで前半３ハロン33.9秒という激流ラップを刻んでおり、高速ラップにも対応できるスピードは示した。
芝ダート兼用、条件戦での派手な勝ちっぷり、先行しながら上がり最速をマークするなど、この馬には父アグネスデジタルの現役時代を彷彿とさせるものがある。
むろん、父のスケールには遠く及ばないが、その幅広い万能性は父から受け継いだ血の成せる業か。
突き抜けて勝つまでは厳しいかもしれないが、序盤でそれなりに前の位置を確保できれば、上がりの速さで馬券圏内は死守できるかもしれない。
この１週間、久しぶりに１つのレースの予想に没頭した。
その間、目まぐるしく本命馬が入れ替わっていったが、最終的に導き出した結論はこの馬。
アスカノロマンやコーリンベリー、スーサンジョイ、タガノトネールあたりも気になるのだが、それを言い出したら再び迷走してしまいそうなので、今回はモンドクラッセの単複のみで勝負することにしよう。
◎モンドクラッセ
[全体ラップ]
11年 12.6−11.2−11.9−12.2−12.2−12.1−11.9−12.3
12年 12.2−10.9−11.6−11.9−12.1−12.4−12.0−12.3
13年 12.2−10.8−11.6−11.9−12.1−12.1−12.0−12.4
14年 12.4−11.3−11.8−12.5−12.6−12.0−11.5−11.9
15年 12.3−10.6−11.4−12.6−13.1−12.3−11.5−12.5
[前後半３Ｆ]
11年 35.7 → 36.3 1.36.4 良
12年 34.7 → 36.7 1.35.4 良
13年 34.6 → 36.5 1.35.1 良
14年 35.5 → 35.4 1.36.0 良
15年 34.3 → 36.3 1.36.3 良
かつては、１分34秒台の高速決着も珍しくなかったフェブラリーＳ。
芝スタートから長い直線部分での先行争いに加えて、コーナー２つのコース形態が速い流れを誘発していた。
しかし、近年は中盤でペースダウンすることが多く、勝ちタイムも１分36秒台の緩い時計が定番になりつつある。
前半３ハロン通過35.5秒の緩い立ち上がりだった一昨年は、中盤も12.5−12.6とさらにペースが落ち込み、５ハロン通過は60.6秒の超スロー。
昨年は、前半３ハロン通過こそ34.3秒と速めのラップを刻んだが、その後の中盤で12.6−13.1と急激に流れが落ち着き、結局５ハロン通過は60秒ジャストであった。
近２年とも、コパノリッキーがペースを握っていたわけではないが、この緩い流れだったからこそ彼が２連覇を果たせたのかもしれない。
逃げると思われたコーリンベリー、さらにはコパノリッキーまでが出遅れてしまった昨年は、アドマイヤロイヤルがハナを切るという予想外の展開。
今年も出方次第でどの馬が逃げるか分からず、それによってペースも大きく変わりそうだ。
[14年ユニコーンＳ]
12.1−10.8−11.5−12.2−12.9−12.1−11.9−12.5
34.4 → 36.5 1.36.0
1400メートル以下を主戦場とするコーリンベリーが得意とする流れは、前半３ハロン通過34秒台のペースである。
だが、３歳時の14年ユニコーンＳ（東京ダ1600）では、前半３ハロン通過34.4秒から、中盤で12.2−12.9とペースを緩めており、そのおかげで直線に向いても失速することなく２着を確保できた。
前後半３ハロン34.4→36.5秒、勝ちタイム１分36秒０のラップ構成は、昨年のフェブラリーＳに酷似しており、仮にコーリンベリーが今回もこのラップを刻むとすれば、コパノリッキーにとっては好都合と言えるかもしれない。
ちなみに、このときのユニコーンＳ１〜５着馬の３角通過順は、06→01→14→16→09。
２着のコーリンベリー以外、すべて３コーナーで６番手より後ろにいたグループである。
中盤でペースが緩んだとはいえ、やはり前半３ハロン通過34.4秒は先行馬にとって厳しい流れだったのか。
逆に後方待機勢にとっては、中盤緩んでくれたおかげで追走が楽になり、終いの脚を最大限に活かすことができたのだろう。
３歳のこの時期の内容から判断するに、コーリンベリーはマイルでも簡単に止まる先行馬ではなさそうである。
■結論
これほど難解で、予想のしがいがあるレースは久しぶりではないか。
この１週間、外からの情報を極力シャットアウトし、昨秋から毎週欠かさず続けてきた南関東の予想も休んで、自分なりにいろいろと考えてみた。
しかし、まったく分からない（笑）
ペースを握るのは、1400メートル以下で逃げてきたコーリンベリー、スーサンジョイあたりか。
南部杯で逃げたタガノトネール、ハイペースの７ハロン戦でも前へ行けるモーニン、東海Ｓで逃げたモンドクラッセにアスカノロマン、そして３連覇がかかるコパノリッキーと、骨っぽい先行馬がズラリと顔を揃えた。
専門誌やネットなどの展開予想も、どうやら先行争い激化でハイペース必至という見方が大半を占めているようだ。
しかし、何がなんでも逃げにこだわる馬はおらず、誰かが積極的にハナを主張すれば、他はすんなり控えそうな気配も漂っている。
前述したように、コパノリッキーやコーリンベリーは、テンから飛ばして逃げるタイプではなく、道中どこかで息を入れたいタイプ。
仮に前半３ハロンが34秒台まで速くなっても、中盤２ハロンでペースを緩めなければ粘り切るのは難しい。
鞍上もそれをよく分かっているので、どの馬がペースを握るにしても、自身はそういうラップを刻んでくるはずだ。
特にコーリンベリー陣営は、早い段階でこのフェブラリーＳを最終目標に定めており、昨年のチャンピオンズＣで控える競馬を試みたのも、このフェブラリーＳへの布石だった。
無理して逃げ馬に絡んでいかないとなれば、もしかするとスーサンジョイあたりが外からハナへ行き、意外とすんなり隊列が決まってしまうかもしれない。
大方の予想に反してスローを想定するとすれば、東海Ｓを制したアスカノロマン、1700メートルの持ち時計がＧ１馬２頭と同タイムのスーサンジョイ、そしてユニコーンＳを逃げて２着に粘ったコーリンベリーなど、気になる馬は何頭かいるが・・・
本命は、モンドクラッセ。
[自身ラップ]
33.9 → 38.1 [01-01-01] 0.4差８着 東京1600 日野特別
36.4 → 36.6 [01-01-01] 1.3先１着 札幌1700 500万下
37.7 → 35.4 [01-01-01] 0.6先１着 札幌1700 ポプラ特別
37.2 → 38.2 [01-01-01] 0.8先１着 中山1800 内房Ｓ
36.0 → 37.4 [02-02-01] 0.8差７着 京都1800 みやこＳ
37.8 → 37.1 [01-01-01] 0.3差２着 中京1800 東海Ｓ
後続を５馬身差に千切り捨てた、３走前の内房Ｓ。
２着ミヤジタイガ、３着フォローハート、５着バンズーム、６着ショウナンアポロン、７着キープインタッチ、９着マイネルバウンスの６頭が準オープンを勝利し、時計以上にハイレベルな一戦だったことを証明した。
モンドクラッセ自身も、500万下から３連勝で一気にオープン入りを果たしたが、その３戦はすべて逃げながら上がり最速をマーク。
その時計は、36.6秒、35.4秒、38.2秒。高速上がりもタフな質感でも、終いの脚はしっかりしているということか。
芝も含めたキャリア14戦のうち、半数の７回で上がり最速をマーク、上がり２位が１回、上がり３位が２回。
逃げ馬のイメージとは異なり、速い上がりをコンスタントに使っている点が特徴的だ。
上記の自身ラップを見ても分かる通り、前半３ハロンを36〜37秒台で通過するのがこの馬にとって理想的なペースだろう。
これまではたまたま逃げる競馬をしていたが、本質的には緩めのラップを刻んで先行し、速い上がりで突き抜ける好位差しがこの馬のスタイル。
今回と同舞台の日野特別では、芝スタートで前半３ハロン33.9秒という激流ラップを刻んでおり、高速ラップにも対応できるスピードは示した。
芝ダート兼用、条件戦での派手な勝ちっぷり、先行しながら上がり最速をマークするなど、この馬には父アグネスデジタルの現役時代を彷彿とさせるものがある。
むろん、父のスケールには遠く及ばないが、その幅広い万能性は父から受け継いだ血の成せる業か。
突き抜けて勝つまでは厳しいかもしれないが、序盤でそれなりに前の位置を確保できれば、上がりの速さで馬券圏内は死守できるかもしれない。
この１週間、久しぶりに１つのレースの予想に没頭した。
その間、目まぐるしく本命馬が入れ替わっていったが、最終的に導き出した結論はこの馬。
アスカノロマンやコーリンベリー、スーサンジョイ、タガノトネールあたりも気になるのだが、それを言い出したら再び迷走してしまいそうなので、今回はモンドクラッセの単複のみで勝負することにしよう。
◎モンドクラッセ
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