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競馬・ダメ予想家のダメダメ理論コミュの秋華賞【1】/結論

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■ラップ傾向

[全体ラップ]
10年 12.0−10.8−12.0−11.9−11.8−12.8−12.5−11.6−11.2−11.8
11年 12.2−10.8−11.6−11.8−11.9−12.2−11.9−12.1−11.7−12.0
12年 12.3−11.0−13.2−13.4−12.3−11.6−11.4−11.3−11.5−12.4
13年 12.1−10.4−11.9−12.2−12.3−12.3−11.9−11.8−11.8−11.9
14年 12.0−10.7−11.8−11.8−11.7−12.2−11.5−11.7−11.8−11.8

[前後半5F、前後半3F]
10年 58.5 → 59.9 (34.8 → 34.6) 1.58.4 良
11年 58.3 → 59.9 (34.6 → 35.8) 1.58.2 稍重
12年 62.2 → 58.2 (36.5 → 35.2) 2.00.4 良
13年 58.9 → 59.7 (34.4 → 35.5) 1.58.6 良
14年 58.0 → 59.0 (34.5 → 35.3) 1.57.0 良

京都芝2000メートルは、正面スタンド前からのスタート。
最初の1コーナーまで約300メートルしかないため、テンから速いラップが刻まれやすく、先行争いはなかなかに熾烈だ。
1〜2コーナーに差しかかってもペースは緩まず、中盤以降も12.0秒前後の持続ラップが淡々と刻まれる傾向。
仮に中盤が緩んだとしても、直線が短く平坦なせいか全体的に仕掛けが早くなり、最後は約4ハロンに渡るロングスパートとなる。
前半5ハロンを58秒台で折り返し、後半5ハロンを59秒台で走破するラップ構成が例年のパターンだ。

[上位馬の通過順]
10年 1着 12-08-08 2着 10-12-12 3着 04-05-04
11年 1着 03-03-02 2着 06-05-03 3着 06-08-05
12年 1着 09-09-09 2着 01-02-02 3着 11-11-11
13年 1着 11-08-08 2着 17-16-14 3着 10-11-11
14年 1着 09-09-05 2着 11-11-10 3着 10-10-08

[上位馬の上がりと順位]
10年 1着 34.1(2位) 2着 34.0(1位) 3着 34.4(5位)
11年 1着 34.9(6位) 2着 34.8(5位) 3着 34.7(4位)
12年 1着 33.1(3位) 2着 33.9(8位) 3着 33.1(3位)
13年 1着 34.2(4位) 2着 34.0(2位) 3着 34.1(3位)
14年 1着 34.3(3位) 2着 34.0(2位) 3着 34.4(4位)

息が入らない持久戦となるので、上がりも例年34秒台後半〜35秒台までかかっている。
過去5年で、上がり最速馬が馬券に絡んだケースは、10年2着アニメイトバイオの1例のみ。
脚を溜めて速い上がりを駆使する瞬発力タイプよりも、息の入らない流れでもう一段ギアを上げる持続型の活躍が目立つ。
前半が超スローとなった12年も、33秒台の上がりを要する質感にはなったが、上がり最速馬と2位は着外に沈んでいる。
稍重の馬場ながら、前後半5ハロンが例年並の58.3→59.9秒を計時した11年は、上がり3位以内の馬が揃って複勝圏から姿を消した。



■結論

頬をなでる風は少しずつ冷たくなり、都会の夜にも冬の足音が聞こえ始めていた。
さすがにコートを着るには早すぎるが、晩夏の名残りは確実に町からその姿を消しつつある。
こんな日は、赤提灯で熱燗でも飲みながら競馬新聞を広げたい気分になるが、そう思うよりも先に、私の足は例の店へ向いていた。

『いらっしゃいませ。お久しぶりです』

約ひと月ぶりに店の扉をくぐる。
落ち着いた笑顔で、マスターはカウンター席へ私を促してくれた。
私以外に客は若い男女二人だけ。土曜日の夜にしては空いている。
私はギムレットハイボールを注文すると、さっそく競馬新聞を広げて煙草に火をつけた。

『うーん、難しいなぁ』

『本当に大丈夫なの?』

『心配すんなって。ちゃんと職場の先輩に教わってきたから』

『教わったからって当たるものなの?』

『うるさいなぁ。気が散るから少し黙っててくれよ』

奥の席に座っている若い男女の会話が聞こえてきた。
競馬新聞に視線を落としながらも、つい耳をそばだててしまう。
どうやら、彼らも競馬新聞を読んでいるようだ。

『ねぇ、これ何て読むの?』

『何だよもう。集中できないだろ』

『これこれ。末の脚って』

『まっきゃくだよ』

『どういう意味?』

『脚の種類だって』

『どんな脚?』

『だから・・・末の脚だよ。いや、脚の末か』

『知らないんでしょ?』

『はい』

たまらず吹き出してしまった。
驚いてこちらを振り向く二人。男が顔をしかめる。

『何ですか?』

『いや失礼。あまりにも微笑ましかったもので』

女のほうが、私の競馬新聞に気付いた。

『もしかして、競馬やられるんですか?』

『趣味でちょっとね』

『さては、俺たちの会話を聞いて馬鹿にしてたんだろ』

『それは誤解だ。不快に感じたのなら謝るよ』

そう言って、私は二人に自己紹介をした。
男のほうはリョウ、女は七海(なみ)という名らしい。
盗み聞きしたお詫びとして、二人に一杯ずつ酒をおごった。

『二人はなぜ競馬を?』

『お金が必要なんだよ。ドレス代』

『私たち、来月に結婚するんです』

『それはおめでとう』

『こいつが着たがってるウェディングドレスを借りるには、あと15万ばかり足りないんだよ』

『私はあれじゃなくてもいいって言ったじゃん』

『一生に一度の晴れ舞台だぞ。どうせなら最高のヤツ着たほうがいいだろ』

私は目を丸くした。
リョウとまったく同じことを言った男が、過去にもいたからである。

『私がよく知っている男も、若い頃に君と同じことを言って、結婚資金をすべて競馬に突っ込んだよ。最初はドレス代を稼ぐつもりが、結局100万近くやられちまってね』

『100万円!? 奥さんは何も言わなかったんですか?』

『そりゃあ烈火のごとく怒ったよ。でも破談にはならなかったし、今でも幸せな結婚生活を送ってる』

『いやぁ、100万って馬鹿でしょ、その人』

『ちょっと、リョウ!』

『いいんだよ。実際に私も馬鹿だったと思ってるしね』

気付けば、3杯目のグラスが空になっていた。
店内を吹き抜ける風が、少し火照った私の顔を冷やす。
4杯目の酒に、私はビールを選んだ。

『買う馬はもう決まってるのか?』

『全然。新聞の読み方すら分からないんだから』

『初めての馬券は下手にデータなんかを調べるより、インスピレーションで買ったほうがいいかもしれない』

『直感ってこと? だったら、こいつしかいないでしょ』

『馬の名前でも数字でも何でもいい。今の自分の心境と重なる馬はいないか』

『だったら、こいつしかいないでしょ』

確信めいた口ぶりで、リョウは競馬新聞の馬柱に指を伸ばした。

『ディアマイダーリン!』

『どうしてこの馬なの?』

『愛しの君へ・・・』

『バーカ』

確かに、バカげた話だ。
ディアマイダーリンは、前日の段階で単勝14番人気の超穴馬。
普通に考えれば、余程のことがない限り馬券になどなるはずがない。
初心者が何も考えずに少額で遊ぶにはいいだろう。問題はリョウがいくら賭けるかだ。

『金額は?』

『ドレス代3万全額!』

『正気か? もし外せば、七海ちゃんはウェディングドレスが着られなくなるんだぞ』

『そのときは俺が何とかする』

『それを何とかできないから、競馬なんかやろうとしてるんだろ』

リョウは言葉に詰まった。七海のほうへ視線を移す。笑っている。
私とリョウのやり取りを楽しんでいるかのようだった。

『いいか? 秋華賞ってレースはな、夏場や秋にレースを使ってる馬しか馬券になってないんだ。春からの長期休養明けはまず来ない』

『そんな難しい話は初心者の俺には分からないよ。インスピレーションで決めろって言ったのはそっちじゃないか』

『本当にいいんだな?』

『武士に二言はない』

七海はいっさい口を挟まない。
いささか興奮したせいか、それとも決断を下した解放感からか、リョウが突然席を立ってトイレへ駆け込んだ。

『君はいいのか? ドレス代が台無しになるぞ』

『大丈夫です。最初から期待してませんから』

『もし馬券が外れたら?』

『そのときは、いざという時のための貯金から補填します』

『リョウも知らない貯金か』

『あいつが知ったら、絶対に頼っちゃいますからね。あ、これ内緒ですよ』

いざという時のための準備がない人間に、いいことは起こらないと思う。と言ったのは、かの天才ジョッキー武豊だ。
七海にはその準備がある。少なくとも、私が彼女の年齢の頃には、そんな準備など考えすらしなかった。

『ここで馬券を外して、そのせいで私がドレスを着られなくなれば、もう一生ギャンブルなんかやらなくなるかもしれませんしね』

『その認識は甘いよ。何度痛い目にあっても懲りないヤツもいるからな』

『さっき話してた100万円の?』

『ヤツはその代表格だ。未だに毎週やってるからな』

酒で頬を紅潮させた七海の顔が綻んだ。

『それってたぶん・・・ご自身ですよね?』

一陣の風が、私の返答をさらっていった。
先ほどのリョウとのやり取りで、いささか熱くなりすぎてしまったようだ。

私はどうしよう。
さすがにディアマイダーリンに乗るのは無謀すぎるか?
惨敗でもいいから、ローズSを叩きたかったというのは、おそらく陣営も思っていることだろう。
唯一、買える要素があるとすれば、内枠を引いたことぐらいだ。それ以外は消しの材料しかない。
まったく、とんでもない馬を選んだものだ。


◎ディアマイダーリン


コメント(6)

11秒台が連発してなんとなく本番にリンクしそうなローズS、上がり3位以内が揃って複勝圏。人気もローズSの上位4頭。 うーん、どうしましょう。

その結果だけ見ると、レース上がりが35.9で、ほとんどの馬が上がり35秒以上。
後方から上がり33秒台を使った二頭は解るんですが、あいだの34秒台が一頭しかいない。
これって普通ですかね?なんか不思議な感じ。
ごめんなさい。レース上がり、34.9ですね。
>>[2]

桜花賞馬のレッツゴードンキが逃げて、最後方にオークス馬が追走。
本番も似たような位置関係になるのではないでしょうか?
だからと言って、阪神外回りのローズSと同じような決着になるかどうかは分かりません。
ローズSの上がり最速が33.8秒、2位が33.9秒、それに次ぐ上がり3位は一気に下がって34.6秒。
上がりの時計に差が出るときは、ハイペースであることが多いんですよね。
スローだと全馬が同じぐらいの上がりを使うから、着差もつきにくいみたいです。
僕もその100万男を知ってますよ。そのアホな男を生かしてくれてる奥さんは素晴らしいね。テキトーなヤツだから。
うーん。。。このシリーズ いいなぁ。。。私の好きな作家東直己のような感じです。。。

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