派遣ユニオンコミュのフルキャストの賃上げ報道は嘘

フルキャストは5月1日、記者会見を行い、「日雇い仕事の派遣労働者の賃金値上げを2月から実施した」と発表しました。
しかし、実際には賃上げは行なわれておらず、これは事実に反する発表です。
フルキャストユニオンは、今春闘で日雇い派遣労働者の時給アップを要求していますが、今のところフルキャストはゼロ回答を続けており、まったく賃上げはありません。
フルキャストは記者会見で、「重労働への上乗せなどの見直しを行った結果、日給で平均250円程度の値上げとなり、同社の人件費負担増は2、3月で合計約2億5000万円となった」旨、発表した模様ですが、250円というのは業務管理費の廃止のことを指しているものと思われます。
フルキャストユニオンは、今年2月、フルキャストとの間で「フルキャストグループで働く派遣スタッフの権利に関する協定書」を結び、フルキャストが「業務管理費」という名目で行なっていた1稼動につき250円の意味不明な賃金控除を廃止させました。
http://www.zenkoku-u.jp/spothaken/fullcast-kyotei.html
これはあくまでも不当な賃金控除を廃止したのであって、賃上げではありません。
フルキャストは、この他、時間外割増賃金の単価計算も労働基準法に違反していたため、2月に計算方法を是正し、これによる人件費負担も増加していますが、これもまた、あくまでも違法状態の是正であって、「賃上げ」とは言えません。
フルキャストユニオンは、5月14日にも引き続き春闘交渉を予定していますので、上記の点を厳しく追及していきます。