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ファッションビジネスQ&Aコミュの MDという言葉を調べてみると、生産から営業や店頭業務などもこなす、幅広い知識を持つ立場だということがわかりました。しかし、それだけの説明では理解できません。実際のMDの仕事はどのようなものなのでしょうか。また、専門学生である私でも、将来MDになるこ

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Q.MDという言葉を調べてみると、生産から営業や店頭業務などもこなす、幅広い知識を持つ立場だということがわかりました。しかし、それだけの説明では理解できません。実際のMDの仕事はどのようなものなのでしょうか。また、専門学生である私でも、将来MDになることができるのでしょうか。
 現在、毎日のように様々な職種や企業のことを考え、説明会にも積極的に参加しています。私が参加する企業説明会は、全て販売職を対象にしたものでした。販売職の説明会に参加するとMDという言葉はよく耳にします。ある企業では、MDにもなれる可能性があると言っていました。販売職からMDへとキャリアアップすることは、専門学校卒の場合は例外なのでしょうか。
 また、MDの実際の業務はどのようなものなのでしょうか。周囲からは、「MDになりたい」という声を聞くこともあります。最近、MDはバイヤーの仕事もこなせなければならないということも聞きました。他にはどのような仕事や物事を理解していなければならないのでしょうか。

A.MDは「マーチャンダイザー」、あるいは「マーチャンダイジング」の略です。マーチャンダイジングは商品計画と訳せます。マーチャンダイザーとは商品計画を行う人です。
 小売店は商品を仕入れて販売します。店頭において商品をどのように構成するかを計画することが、商品計画であり、「MDを組み立てる」とも言います。小売店における商品計画は、売上予算と利益計画に基づいて、必要な商品をタイムリーに、過不足なく仕入れることです。仕入が少ないと売上をあげることはできません。また、仕入が多すぎると、在庫が多く残ります。在庫が多く残ると、最終的にバーゲンセールなどで値下げをしなければならなくなり、利益が少なくなります。
 ですから、小売店におけるMDとは、バイヤーと同義語である場合もあります。あるいは、各バイヤーの仕入予算を決定する役割を指す場合もあります。
 アパレル企業の場合も、基本的には小売店のMDと同じです。但し、アパレル企業では、商品そのものを仕入れるのではなく、生地、付属等の原材料を仕入、縫製工場に加工賃を支払って、アパレル製品に加工することが基本になります。ですから、毎月の売上予算、利益計画に基づき、必要な商品をタイムリーに、過不足なく生産できるような前準備の仕事が重要になります。つまり、売上予算、利益計画に基づいて、仕入計画を立て、アイテムバランスや価格バランスを組み立て、それに基づいて、毎月のアイテム別型数を決定し、デザインを起こし、パターンを作り、生地や付属を決定し、サンプルを作り、展示会にかけなければなりません。その作業の中で、何回も商品MD会議や打ち合わせ、生地屋さんとの商談等を繰り返します。
 以上のように、MDの仕事とは、小売店でもアパレル企業でも、経営の中枢に関わる重要な仕事です。小売店では「仕入」と呼ばれる業務であり、販売等の経験を積んだ総合職が昇進して、仕入担当になることが普通でした。アパレル企業でも、営業職等を経験し、計数管理やスケジュール管理、デザイナーやパターンメーカー、生産管理等とのコミュニケーション能力、調整能力に優れた人がMDに就くことが多かったのです。
 そういう意味では、MDとは専門職と総合職の中間的な職種と言えるでしょう。現在の日本では、総合職として扱われていますが、欧米では専門職と認識されています。日本でも、MDは計数だけでなく、ファッションの専門知識を持つことが課題となっています。いずれにしても、新卒の社員ができる職種ではありません。
 私自身、専門学校卒業ですが、アパレル企業でMDを経験し、その後百貨店でもPBのMD、あるいは各バイヤーに対してMD計画を立案したことがあります。また、販売職からMDにキャリアアップした女性も数人は知っています。だから、専門学校卒だからできないということはありません。しかし、先程説明したような能力が求められます。これは、大卒でも専門学校卒でも同じことです。
 専門学校卒の人は、感性には強いが、論理性や数字に弱い人が多いようです。MDは数字に強くなければできません。また、PCやエクセルなどの表計算ソフトの操作も必要です。スケジュール管理の能力、コミュニケーション能力も必要です。MDは、様々な部署との調整役でもあるからです。MDに必要な能力は、専門学校の授業だけでは身につきません。専門学校の授業では、「MDマップ」の作成ばかりを行いますが、MDマップ作成はMDの仕事ではありません。アパレルではデザイナー、小売店ではコーディネーター等と呼ばれる専門職の仕事です。MDの業務は計数の組み立てが中心なのです。
 また、アパレル企業も最近は小売業に近い業態になり、製品を仕入れるケースが増えてきました。MDにバイヤーの能力が求められるとはそういう意味です。しかし、それでも素材や生産の知識を持つことが望ましいといえます。「最近は、モノ作りを知らないMDが増えて困る」というのが、ベテラン業界人の実感です。

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